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7・入園式です

ロベルトとアサラの留学生に続き、メシールの新入生も寮に入ってきた。


明日が入園式の夕方。


「リコ、これで新入生は全員寮に来ましたね」

「ハイなのです。全員来たのです。明日の入園式が楽しみなのです」

「楽しみって何かサプライズをやる気でいるの」

「それは内緒なのです。今から考えるのです」


サプライズは用意していないようだ。ただ単に楽しみにしているだけだった。


入園式は講堂で行われる。


「これから、王都ローズ学園、第179回の入園式を行います」


入園式は学園長の短い挨拶があり、その後教師の紹介がある。

教師の紹介が終わると、新入生代表の挨拶だ。


「新入生代表、ヘレン:メシール 挨拶をお願いします」

「はい」

ヘレンによる挨拶が行われた。


教師紹介で立った壇上から講堂の後ろに移った私たちはヘレンの挨拶を聞きながら。


「アニス、ヘレンがみんのと同じ受験をしたのは聞いていましたが、首席だったのですね」

「当たり前だろ。王女は小さい時から家庭教師がついているんだ。魔法も二年間ナルが教えたんだから、入試トップは当たり前だ」


入園式には、教師ではないが、アニス ナル シリル ハリル ロメルも講堂の後ろに並んでいた。


入園式が終わると、各課ごとの教室に行く。

増えたとはいえ、薬学科と魔法科で四十一人だ。同じ教室に入る。


「これから、学園の説明を始める。初めに私は魔法科一年担当のギルダだ。主に魔法の基本を教えている。実技はリコ先生に教わるように」

『うっ リコに丸投げしたな。こいつ実技はまるで駄目だからな』

私は決して口に出してはいけないことを心の中でつぶやいた。


ギルダによる学園の説明が終わり、ギルダの横にいた私たちの自己紹介が始まる。


「薬学科一年担当のタミです。私もギルダ先生と同様、薬学の基本を教えます。わからないことが有ったらリズ先生に聞くように」

『こいつも丸投げかよ』

私は心でつぶやいた。


「リコなのです。学年担当は無いのです。全学年を見るのです」

学年担当のほかに、魔法科、薬学科には補助教師が二人ずついる。

リコは、補助教師なのだ。

だが、補助とは名ばかりで、実技のほとんどをリコが教えることになりそうだ。


続いて。

「薬学科補助教師のリズです。今年から教員になった、皆さんと同じ新人です。慣れないことも多いいですが、頑張ってやっていきます。よろしくね」

リコが怖そうなので、私は可愛らしく振舞ってみた。


「ああいっているが、リズは在園中、教師に代わって、授業を教えていた。そこら辺のベテラン教師より、よっぽど頼りになるからな」

ギルダの余分な説明が入る。

その言い方だと、私が出しゃばって教えみたいにきこえる、あれは学園長に頼まれて仕方なくやったのに、失礼なギルダだ。


魔法科と薬学科の他の補助教師の挨拶も終わり。


「何か質問はあるか」

ギルダが生徒に問う。


「はい、いいですか」

アサラの薬学科の生徒だ。


「なんだ言ってみろ」

ギルダは実力はないが態度だけは大きかった。


「アサラから来た薬学科の生徒は全員魔力があるので、ポーションの授業が有るか確認したいのです」

おっ さすがアサラ、薬学部の生徒も魔力持ちか、そうすると冒険かも魔法が使えそうだな。


「それには私が答えます。薬学科の教師は他の学年担当も含め全員が魔力が有りませんが、魔力水を使ったポーションは作れますので授業に組み込んでいます。

魔力によるポーション作りは、魔法科のリコ先生とエマ先生が出来るので、自習時間に教わることが出来ます」

「はい、わかりました」

リコとエマがいてよかった。アサラの生徒は魔法に関して学園をなめてきているみたいだ。

でも、それもしょうがないことである。今の学園で魔法がまともに使えるのは、アサラに関係した者ばかりなのだ。


午前中で説明も終わり、昼食のため全員で食堂に向かった。

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