表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
244/537

244・アグとビーナ

「リズさんとリコさん達、レストランでおいしいもの食べてるのかな」


「リズさんとリコさんは緊張しているの。味なんかわからないの」


屋敷で留守番をしているアグとビーナだ。


「リコさんが緊張するわけないよ、きっと『おかわりなのです』なんて言ってよ』


「そうだったの、リコさん食べ物の前では緊張しないの」

アグとビーナが勝手なことを言っている、リコはともかく、私はドーツナの広場でのお披露目もその後のレストランでも緊張し続ている。


「そうだビーナ、リズさん達がおいしいもの食べてるんだからあたしたちもおいしいもを食べに行こうよ」


「でも、ビーナはお留守番なの」


「大丈夫だよ、バレッサからきている使用人もいるから」


「アグさん、ビーナも使用人の一人なの、お留守番もお仕事なの」


「そっか、そういえばあたしだけが仕事してないんだよな」

アグはこの屋敷の居候だ。


「アグさんは冒険者なの、お仕事しているの」


「うーん、最近はリズさんやリコさんの頼みばかりで、冒険者ギルドにも顔を出していないし、少し考えないといけないのかな」

私たちがアグに雑用を頼むときは出来るだけ冒険者ギルドの依頼扱いにしている。

あまり依頼をやらない冒険者はランクダウンされるので、それを防止するためだ。


「アグさんは、荷馬車の御者ができるの。バレッサ専属の冒険者として荷馬車の御者ならなれるの」


「そっか、そうすればあたしもバレッサの社員になれるのか、今度リズさんに相談してみよ」

アグとビーナが話をしているところに。


「ビーナ、アグさんのところで油を売っていないで、きちんと仕事をしなさい」

使用人のリーダーがビーナを見つけて、注意をする。


「ごめんなさいなの、ビーナ早番だから終わったと思ったの」


「あら、そうだったかしら って、早番にしてもまだ終わるの早いですよ。そうね、あと階段の掃除がまだだから、それをやって終わりにしなさい」

リーダに言われ、アグはバケツと雑巾を持って階段に向かった。


「やっぱりあたしじゃバレッサの社員は無理かな」

勤め人をやったことの無いアグだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ