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営みは遠慮しちゃ駄目

微妙に性表現が多いのでお嫌いな方は飛ばしてください。

夜もふけたクーン城、アーネストの私室で寛ぐ3人。


「ねぇアーネスト、来月トレミー星団に遊びに行かない?」


「いきなりあの国に入るのか?」


「そうよ、偵察隊からの報告が上がってきたのよ、結構すんなり入れるらしいわよ」


アーリーはトレミー星団に偵察隊を出していた。そう、カラミティ星団の一番近くに存在する知的生命体が住む星、ラインスラスト帝国の事だ。防衛技術は初期のデルタリアより劣っていて、ステルス状態のクーンの探査艦が静止軌道上に鎮座しても発見されず、小型シャトルなら問題なく国内に入れると報告が上がってきていた。


「また私はお留守番ですね!プンプン!」


「そう怒るなよ、君しか女王の代理を勤められないのだから」


「ふん!」


頬を膨らませちょっと不機嫌になったクレア。


「出発は来週後半だから、それまでアーネストを独占していいわよ」


「おい!」


相変わらずアーネストの都合はお構いなしだ。


「ふん!来週って6日しか無いし・・アレ始まって・・もう!」


月の物が始まったのだろう、不機嫌顔から諦め顔に変わったクレア。


「そうね、最近忙しかったからクレアはチャンス逃したんだっけ、この前もそうだったような気がするわ」


「そうです!アーリーはエルフォードの貴賓室で楽しんでいるんでしょ!」


焼き餅を焼くクレアは意外だった。と言うか彼女の夜のサインが分かり辛いのも一因あるとアーネストは思っていた。


「クレア、昨日だったら大丈夫だったんじゃない?私に構わず楽しめば良かったのに」


「だってしたかったけど・・お疲れかなーって思っちゃったし」


「ふむ、アーリーと比べてそれに関しては読み辛いよねクレア」


「だって、恥ずいし、疲れとか考えちゃうと・・」


アーリーの場合、クレアが自室に籠るといきなり寝室に現れ”抱いて”とか”遊ばない?”とか直球で求めてくるのだ。だが最近のクレアは夜に自分から来ることはほぼ無かった。


「私は遠慮しちゃ駄目って言ったじゃない」


「そ、そうですけど・・(恥」


結婚した当初は取り合うように誘っていたが数ヶ月経ち落ち着き、アーネストが艦隊の指揮官になった頃から凄く忙しくなり、色々考え過ぎて相手を思ってか遠慮気味になっていたのだった。


「ねぇ、クレアってベッドの上でも遠慮気味なの?」


「おい!直球すぎるだろ人それぞれだよ」


「も、もしかして。。アーリーとそんなに違うのアーネスト・・」


「気にしなくていいよ」


「・・・」


夜の営みに関しては二人を表現するなら静と動だ。もちろん積極的なのはアーリーで気分によってその日のスタイルを変え何事も楽しむ方向に持っていき大胆だ、一方クレアは初夜の時と大して変わらずおまかせスタイルで、前回と違う事を試そうとすると凄く恥ずかしがるが、そのまま静かに受け入れるタイプだった。


「そう言えばクレアって床の作法は習わなかったの、色々知ってるでしょ」


「わわわ、色々・・知識で知ってはいます・・けど」


「もしかして全身エステ状態でお任せコースなの?」


「もう、恥ずいよ(恥」


図星を突かれたクレアは真っ赤になった。そう声を出すのも遠慮がちだったクレアは最近になってやっと”歓喜の声”を出せるようになったのだ。


「強制はしないけど、何度も言うけど遠慮しちゃだめよ、変に溜め込まないでね」


「はい・・」


ここで話が終わり解散になったが・・・。


「入るよ!しよ!」


10分後、過激な下着に着替えたアーリーがアーネストの寝室にやってくるのであった。


「来ると思ったよ」


「だって、アノお話ししてたらムズムズして来ちゃった!エヘ」


そしてひとりクレアは悶々とするのであった。


「あーん、抱いてもらいたいよ〜」


ーー


トレミー星団探査が決まり翌日から出発の準備に追われ、アーネストは深夜帰宅が続き、アーリーは地方出張で不在。あの日以来3人が同時に顔を合わせることは無かった。


「ただいま戻りました」


深夜12時を過ぎて城の脇の駐機場に降り立つシャトルから出て来たのはアーネストだ。連日遅い時間の帰宅なのだろうか疲れ顔だ。


「おかえり、あなた」


就寝時間に近く、ナイトガウンを纏ったクレアが出迎えてくれた。アーネストの疲れた顔を見るなり心配になったのかミーシャに手荷物を渡す前に自分からそのケースを受け取りに行く。


「ありがとう」


「お疲れですね」


「身体より頭が疲れたよ」


現場で指示を出すため方々に出向いたアーネストは身体より精神的に疲れているようだった。それを感じたクレアの表情が一瞬曇った。


「早くお休みになってください」


「・・・・」


ナイトガウンの隙間からちょっと覗くその色っぽい下着は多分”今夜”を期待して選んだのだろう、普段選ばないスケスケな繊維が見え、アーネストは”早くおやすみ”の言葉を聞きなんともやるせ無い気持ちになった。


「クレア、後でヒールを頼んでもいいかな」


「えっ、そ、そうね(そんなに疲れているの?」


一瞬戸惑うクレアは困惑していた・・。


ーー


「ヒール!」


シャワーを浴び、アーネストの私室でクレアはヒール魔法を使い体の疲れを癒していた。


「嗚呼、疲れが取れていくよ、ありがとうクレア」


「ヒールが必要なほどそんなに働かなくても・・無理しないでね」


アーネストは違う意味でヒールをお願いしたのだが、彼女は魔法で疲労を取り除かなければいけないほど疲れていると心配し、盛大に勘違いしていた。


「クレア」


アーネストが優しく抱きしめると、クレアが一瞬ギュッと抱きしめて来たがすぐに離れ、無理は禁物ですよ、と言い放ち部屋を出て行ったのだった。


「ふむ、完全に勘違いしているな・・」


アーネスト的には体はピンピンしていた。一方、自分の部屋に戻ったクレアはベッドに座りガウンを脱ぎ、自分のその過激な下着を見てため息が出るのだった。


「はぁ〜、もうあんなに疲れちゃって求めるわけには・・」


月の物は終わっていたが、疲れているアーネストを見て昨日も遠慮していた。気が付けば出発は明後日、明日は数日ぶりに出張からアーリーが戻ってくる。今日しかチャンスがないのだ。


「クレアまだ寝てないよね」


「ひゃ〜、キャ!」


アーネストが訪れると思ってなかったクレアは慌ててナイトガウンを羽織り入り口に向かうが、腰の紐が足に絡まりビターンと思いっきり倒れるのだった。


「クレア」


アーネストはドタンと大きな音がしたので扉を開け中に入ると、床に突っ伏したクレアは情けない顔で今にも泣きそうだった。


「もう最低!」


「ほら起きて」


手を差し伸べ起き上がるクレア、しかしガウンがはだけ薄い下着が丸見えだ。


「ヒック、もう・・・うう」


情けなさと恥ずかしさ、色んな感情が入り混じり遂に我慢の限界がきたのか泣き出してしまった。


「泣き顔も可愛いね、今日は甘えていいんだよクレア」


「だって、疲れてるし、だって」


「だから気にしないで」


「・・・」


思考が巡り答えが出ないのか泣き濡れたままジッとアーネストを見るクレア。


「ほら、おいで」


「だってヒールまで掛けて・・アーネスト疲れて・・・疲れてるから私遠慮して・・」


感情が溢れ困惑してるのか話し方が途切れ途切れになり、段々声が小さくなっていた。


「我慢してたんだね、おいで僕は君が欲しいんだ、一緒に過ごしたい!」


「ほ、ほんと、無理してない」


「無理なんかしてないよ、楽しみにしていたんだ」


「ウヒィ、アーネスト、アーネストいいの、本当にいいの、疲れてない」


「だから来たんだよ、疲れた顔のままじゃ嫌でしょその為のヒールだし」


「あっ、そっか、フフ」


ヒールの意味を勘違いしてた事に気がついたクレアは泣き顔なのに、笑みになったり大忙しだ。


「ほら遠慮しないで!」


「うん」


最後に吹っ切れた彼女はアーネストの胸に飛び込んでいくのだった。

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