魔力解放と食材確保
アーネストとクレアの体に異変が起きます。
クレア「ンッ!熱い」
精霊の加護を得た数日後の深夜、クレアはアーネストと一緒に寝ていたが違和感を感じ突然目が覚める。
「何、この感覚・・・」
それは全身から力が漲る様な感覚に襲われ、鼓動はドキドキと強く打ち全身が熱くなっていた。
「嗚呼、アーネストわたし変に、ンンッ・・」
身体中に何かが駆け巡り、その初めての感覚に変な快感を覚え蕩け始めるクレアはアーネストにギュッと抱きつく。
「ンッ、どうしたクレア」
「ンンッ、ダメ、嗚呼、体が熱いの・・ハァ〜」
顔が火照り、一見熱が出た病人の様に感じたがよく見ればなぜか艶かしい表情に浸り蕩け色気が溢れ、時折吐息が漏れ出たいた。
「大丈夫か・・・あっ、これがアーリーの言っていた魔力解放なのか」
「うん・・・そうらしいよ・・ンッ!・・けど、火照りが治らない・・嗚呼」
アーネストは落ち着かせるために抱きしめた途端、貪るようにクレアがキスをしてきた。すると口を伝って何かがヌルッと体の中に流れ入り、そしてそれが全身を駆け巡り突如異変が起きる。
「うっ、クレア俺も・・・嗚呼、全身に何かが駆け巡っている」
クレアの魔力を吸収した事によってそれがトリガーになったのか、魔力解放が突然起き、何とも言えない高揚感に見舞われたアーネストだが、冷静にアーリーの言葉を思い出す。
<あのね、魔力解放が起きると全身に漲る力が駆け巡って、何かスゲェって感じになって発散したくなるけど我慢するのよ、少し経つと治ってくるから>
アーリーの忠告と言うか、その五感が研ぎ澄まされた状態で身体が欲するまま情事を行うと大変な事になると言われ、我慢するのよと言われていた事を思い出す。
「嗚呼、この状態・・アーネスト・・・欲しいよ、すごく欲しくなってきちゃったよ、我慢できない・・・」
その高揚感がアーネストを欲する方向に変化したのだろう、強烈な性欲が沸き起こったクレアは必死に我慢していたが、助けを求め放った言葉は欲に埋め尽くされていた。
「ダメだよ、少しがまんしないと」
「うん・・・けど・・」
「コンコン、入るわよ!」
2人の魔力を感じたのかアーリーが突然部屋に入って来た!
「あら、2人共解放したのね!何も考えずじっとして治まるのを待ってね」
「うん・・わかった」
クレアは蕩けながら今まで見たことのない様な色気が溢れているというか、幼い面影が完全に消え顔が引き締まり、”可愛いクレア”から”とても可愛らしい美人なクレア”に豹変していた、アーネストも同じくキリリと風格が増し精悍な顔つきに変わっていた。
「うふふ、クレアは精神魔法と防御が得意そうね、アーネストはわたしと一緒のマルチタイプかな」
アーリーの観察眼で魔法の適性が分かるのだろう、何か呟いていたが2人はそれどころでは無かった。
「ねぇ、アーリー・・・」
全身がムズムズしているのか、蕩けているクレアはアーリーに助けを求めていた。
「あのねもう少しよ、治ったら物凄く疲れてクタクタになるよ、だから我慢するのよクレア」
流石のアーリーもクレアに対し悪戯?いつもの弄りはせず、椅子に座り2人の様子を伺いながら、ぽつりと喋り出した。
「あのね、何人かの魔法士がね、開放の時に我慢できず交わっちゃってそれが薬と一緒で癖になるのよ、そのたびに男を漁ったり、女を襲ったりしてとんでもないことになった事があるのよ、結局私が処分したけどね」
アーリーは生きてきた数百年の間に何度か過ちを犯した魔法使いを見てきたのだろう、2人にそれを言い聞かせ心を落ち着かせようとしていた。
「うん、ありがとうアーリー」
「助かるよアーリー」
解放が起きて10分ほど経つと体の異変が落ち着いたのか、表情が普段と同じようになった。
「アーリー、収まった・・みたいね・・私、眠い・・ZZZ]
クレアはそう力なく答えると爆睡、アーネストも治ったが体力に差があるのか落ちることはなかった。
「ふむ、凄い疲労感が出てきたよ」
「さすが男子だね体力が違うのね、明日はゆっくり寝ててね」
「わかった、ありがとうアーリー」
「うふふ、じゃ!おやすみ、仲間になったね!」
アーリーはアーネストに軽くキスをし嬉しそうに部屋から出て行った・・。
ーー
翌朝、遅い時間に起きた2人は疲れ切っていた・・。
「おはようアーネスト、けどまだ眠いわ」
「ああ、おはよう、俺スゲェ腹減ったよ」
「おはよう御座いますアーネスト様、クレア様、お目覚めは如何でしょうか」
2人が起きたタイミングを見計らっていたのか、アーリーに何か指示されたのかワゴンに朝食を乗せた侍女が部屋に入ってくる。さらに大きな鏡を持ってもう1人入って来た。
「ありがとう、アーリーの指示なの」
「はいそうです、少々お待ちください朝食を準備いたします」
「洗面所に入る前に、お二人とも自分の姿を確認するよう言われました。ずいぶん雰囲気が変わったご様子です」
2人はベッドから降り鏡の前に立つと衝撃を受けた。そう歳をとった訳ではないがアーネストは精悍さが増しさらにいい男に変化、一方クレアは双丘がワンサイズアップ、体のラインが色気が増し、顔立ちも一段と美人になっていた。
「魔力解放が起きると稀に体に変化が起きる事があるそうです」
「なんか、凄いな、コレ」
「自分じゃないみたい・・・色気が出てきたわ」
「もう少々お待ち下さいませ」
侍女達は準備を始めたが、プレートの上には結構な量の食材が並んでいた。2人は多すぎると思いつつ着替え、顔を洗い、食べ始めると急に食欲が湧いたのか、見る見る用意された朝食を平らげて行った・・。
「ふぅ〜、朝から結構食べたわね」
「嗚呼、全然お腹にたまらない、まだ食べれそうだよ」
「アーリー様からの指示で魔力解放が起こると魔力を補うために沢山食べると申されましたのでそれなりにご用意致しました」
この言葉を聞き蘇生術を使った後に大量の肉を食べていたアーリーを思い出した。
「ねぇ、アーネストこんなに食べて太らないのかしら」
「大丈夫だよ、アーリーは太ってないでしょ」
やはり女性は太ることは嫌な様だ、だが魔法を使えば体力消耗するから太ることは無いとアーリーが言っていたことが納得できた。当然使わなければ食欲は普通らしい。食事を終えた2人は栄養を補給できたのか眠気は吹き飛び、普段の状態に戻っていた。
「やっ!朝食おいしかったでしょ」
何の前触れもなくアーリーがいきなり現れ色々教えてくれた。要は魔力が溜まった状態だと、馬鹿みたいに食べることはなく普通だと聞くとクレアは太らないかと心配していたが、わたしが太ってる様に見える?と言われ結果納得。何故こんなに大変なの?と聞くと、それは6精霊の加護だからよと言われ納得するしかなかった。
「魔法を使う術者でデブは普段から大食いか、加護の数が足りないのよ」
「そう、ですよね・・良かったお腹が空いてきました」
「うーん、完全に溜まってないから昼食も多めがいいかな、何が食べたい?やっぱ肉よね」
「はい!肉と魚が食べたいです!」
太らないと聞くなりクレアは食欲全開になった・・・。
「よし!釣りに行こう!」
「えっ、そこから?」
「当然!魚と言ったら生よ、生!塩で食べると酒が進むんだよ〜」
「何か、基準が違う様な気がする」
「クーンは釣れるの?俺釣り好きだよ」
釣り好きの言葉を聞いたアーリーは私室に戻り竿を数本持ち出し、今から船に乗って釣りに行くと言い出した!
「ジャガー、あの爆釣ポイントに行くわよ!」
「御意!」
アーリー専用釣り場があるらしく、ボートに乗って4人は釣りに出掛けるのであった。
ケネス「フォフォ、今日は魚料理が皆に振る舞われることでしょう」
アーリー「今日の食材は任せなさい!」
この後、釣りを開始したのは良いが、アーリーがバカスカ多種多様な魚を釣り上げると、アーネストが意地を見せ数匹差で追う形になった。
「ウゲェェ・・・」
「クレアって船ダメなのね、地平線より上を向きな!」
「はい・・食材・・・釣らないと・・ウゲェ・・」
釣り自体初めてのクレアは船酔いしながら青い顔で必死に釣っていた。頑張る理由はケネスが皆に振る舞うの言葉に責任を感じ必死に頑張っていた。
「ねぇクレア、入れっ放しだと餌取りに食べられちゃって釣れないよ」
アーリーとアーネストはルアーで釣っていたが、クレアはロッドとリールの操作が満足に出来ないので1人餌を使い釣りをしていた。アーリーも気が向けば餌釣りをするらしいが匂いが手先に付くのを嫌っていた。
「うう、わかりました・・」
慣れない手つきでロッドを煽りリールを撒き始めると・・・。
「キャー!」
いきなりロッドが絞り込まれ海面にティップが突き刺さっていた。
「ひゃー、何これ!凄い引きよ」
「がんばれクレア!ロッドを上に上げて下に下げながら巻くのよ」
アーリーは釣り上げる方法の一つ、ポンピングを教えていたが、非力なクレアはチョット竿を上げると、リールをゴリ巻きしていた。
「そう言っても出来ないよ〜、ひゃー」
クレアのロッドは限界まで曲がり、糸が切れそうになるとリールからズルズル糸を出しながら必死になって巻き上げていた、そして10分後・・・。
「もう!大物賞はクレアね!」
結果、釣った数はアーリーがぶっちぎり、クレアは小魚がかかったことに気がつかず放置、ロッドを持ち上げたことで大型魚がそれに食い付き、釣り上げてみれば80センチほどの大型魚を釣り上げた。
「ケネス、今日は皆で食べるよ!クレアの釣ったやつは生で頂きましょう!」
「はい、もちろんご用意しておりました」
アーリーは釣りに行くといつも執事、侍女達を食事に招待していたのだろう。大きなテーブルを皆で囲い大量に釣った魚を刺身やフライ、焼き物などにして、酒を飲みながらワイワイ騒いで食べ始めた。
「アーリーは使用人達と食事を共にするんだね、家じゃ考えられないよ」
「だって当たり前じゃない、私っていっぱい釣るしさ、新鮮な魚を皆んなで食べれば美味しいし楽しいじゃん、だって仲間だよ」
そしてアーリーは一緒に食事を摂っている皆は、クーンのために一生懸命働く仲間だと断言した。
「やっぱ懐が深いですねアーリー」
「うふふ、楽しく過ごそうねクレア!」
「釣りは大変でしたけど、面白かったです、またお願いします!」
「いいわよ!ミーシャどうそれ美味しいでしょ!」
「バリバリ、ウマ!アーリー様ありがとうニャ!」
嬉しそうにミーシャはスターゲージパイを食べていた、そう魚の頭をバリバリと・・・。
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