いざ、クーン!
アーリー達はクーンに向かいます。
クレア「ふう、凄い人たちでしたわね」
シャトルに乗ると気疲れが出たのだろうかクレアはため息を漏らしていた。
アーリー「ええ、クーンに友好的なのはいい事ね」
アーネスト「一軒立ち寄りたい所があるのだが、ミラージュホテル近くの宝石屋だ」
ラッセル「ああ、構わない了解した」
勿論、最初にアーリーと訪れたあの店だ、数分もしないうちに到着し早速店内に入る。
「アーリーこれを君に、僕が同じ物の新品を注文したんだ」
「あっ、これはあの時の、ありがとうアーネスト」
「そしてクレアにはこれを」
アーリーの宝石よりは派手ではないが、それでもルビーとサファイヤを使った豪華3点セットだった。
「えっ!なんでそんなにお金持っているの?さっきも気軽に払っていたけど」
「うん、会社を売り払った」
「えっ、良いの」
アーネストは数年前に立ち上げた自分の会社を子会社として父親の会社に売り払ったのだ。少人数だが業績好調なその会社は評価が高く手元には90億ほど残った。
「はぁ~、やっぱ稼ぐ力が他とは違うわ・・」
「それとこれは別に君たちに贈る婚約指輪だ」
キラキラと存在感を醸し出してるその大粒のダイヤを小さいダイヤで囲んである贅の限りを尽くした指輪だ、勿論台座はプラチナ。
アーリー「ああ、綺麗・・・・素敵、アーネストありがとう」
クレア「す、凄いよ・・・ありがとう」
「さあ、はめてみてよ」
「後からあなたにはめて貰いたいわ」
「わたしもよ」
「ああ、分かったよ」
「うん、大好きよアーネスト」
「私もよアーネスト」
ギュ!アーネストは2人に同時に抱きしめられる。
「もう会計は済んでいるから行こうか」
「はい、あなた」
「はい、あなた」
「可愛らしくて、くすぐったいよ」
「ふふ、でっしょ〜」
「もうもう」
アーネストは両脇を花で挟まれた状態で店を出て次に向かうはデルタリア軍港だ。数キロ先にも関わらず乗って帰る戦艦が見えた。
「ほら、あれに乗って帰るのよクレア!」
「ひゃー、大きい」
それはクーンの巨大戦艦”エルフォード”だ。全長は1500mを超えていた。アーリーが真の姿を公表した時点で帰りの足として呼んでいたのだった。
「アーネスト、こ、これは凄いな流石150万トン級だ、デルタリアの旗艦より二回りはデカい」
「ああ、これは最新鋭艦だ俺が赴任中に試験航行を始めた奴だ」
これだけ大きいとタラップで乗船するのではなくシャトルで乗船する。貨物室の方を見るとデパートで買った荷物の積み込みが丁度始まっていた。
「アーリー女王、入りまーす」
一歩艦内に入った瞬間、最高司令官はアーリーに変わる。
「皆、問題ないか?」
「はい、勿論であります」
「それでは艦長、出発準備が完了次第出港せよ」
「はっ!了解しました。発進準備始めます。女王こちらに」
今回、女王が乗るので貴賓室が用意されそこで寛ぐ3人。
「はぁ、やっと帰れるわ」
「私はドキドキしています」
「そうよね、戦艦も初めてでしょ」
「ええ、そうなのです」
「この戦艦ならそうね1時間後にはクーンよ」
「早いのですか?」
「そうだね、デルタリアの船だと2日は必要かな、まあ、ゆっくりしてて」
デルタリア港を出港して1時間弱・・。
「アーリー様、間も無くジャンプアウトのお時間です」
「あら、早かったわね」
「はい、新型コアの試験も終わり、出力最大でジャンプしましたので」
大型戦闘用モニターには流れる星空から映し出されていた。そしてジャンプアウト、すると目の前に惑星クーンが目に飛び込んできた。
「ほら見てあれがクーンよ」
「凄い、緑と青の星だ。まるで塗り絵のようね」
「そうよ、自然しかないわ」
「アーリー様、クーンに到着しました。シャトルにお乗り換え下さい」
「ありがとう艦長」
今回は通常使用している横の発着所ではなく、初めて訪れるクレアの為に城の正面に着陸。正面玄関を潜ると見たことのない初老の男性執事、その後ろには侍女たち20人が綺麗に整列して待っていた、よく見ると一番奥で変装しているミーシャが見える。
執事「アーリー女王様、お帰りなさいませ」
侍女達「アーリー様、おかえりなさいませ」
執事が最初に声を掛けお辞儀をすると侍女達が一斉に揃って挨拶、アーネストはまたミーシャの前で跪く。
「女王、ただいま戻りました」
「ニャニャ!もう、アーネスト様!」
「ふふふ、ミーシャ偽装を解くわよ」
「はいニャ!」
アーリーは笑いながら偽装を無詠唱で解除、パッ、一瞬光るといつもの猫顔のミーシャに変わる。
「ミーシャ変わりなかった」
「はい、特に何もございませんニャ」
「お茶の準備をよろしくね」
「はいニャ!」
「あー、良かったわちゃんとアーネストと一緒に帰ってこれたわ」
アーリーとアーネストがクーンを出発する時は、女王と親善大使の関係だったが。運命に導かれ2人は無事に結ばれ、再度クーンの地を踏むことができたのだった。
ーー
お茶を飲み少し休憩すると、先ほど出迎えた全員が入ってくると綺麗に整列した。
「皆、楽にして」
「はい!」
「今から紹介するね。こちらの男性は知っているわよね」
「はい!」
「今日からクーンの王になりましたアーネストよ」
ケネス「よろしくお願いしますアーネスト国王陛下」
ケネスは執事で総括責任者、年のころは50代、元々ウィル男爵の執事だったが結婚を機に解雇され今はアーリーの配下だ、実は人間でアーネストが滞在中出てこなかったが今回、王になり姿を現したのだった、そしてその号令に従い一斉に揃って挨拶をされる。
侍女達「陛下、何なりとお申し付けください」
「よろしくね」
「はい!」
「そして、こちらの女性は側室のクレアよ」
「クレア様よろしくお願いします」
「皆様よろしくお願いします。側室のクレアです」
「アーネストは私の部屋の隣よ、クレアは別室を用意するわ」
「ありがとうございます」
「気にしないで部屋は繋がっているから好きな時に来て良いわよ」
その繋がってるを聞いてモジモジしているクレア。
「繋がってる・・」
「だってあなたも夜はアーネストに会いたいでしょ」
「・・・はい」
「早速、裏手の祠に行きましょう」
「何があるのですか?」
「精霊に会いに行くのよ。そして愛されればそれだけ力が使えるようになる」
「わ、私もですか」
「そうよ、あなたとアーネストは問題なく愛されると思うわよ」
「はい!」
3人は城の裏手に移動、鍵が開けられ門を潜るとそこにあったのは確かに祠だ、中に入ると仄暗い大きな穴が空いていた。ちなみにアーネストは滞在中、祠には近づけなかったので初めてだ。
「ほらここよ、さあ中に入るわよ」
薄暗い洞窟の中をアーリーは全く気にせず奥に進んでいく。
「うひゃ、怖い」
「はは、怖がりなんだね」
「もうもうもう」
薄暗く岩肌が気持ち悪く感じるのか、クレアはアーネストにピッタリくっついている。
「ねぇ、結構歩いたわよね長くない?」
「もうすぐ到着するよ」
結構歩いたのだろうか、薄暗いその通路の先に大きな扉が見える。
「さあ、ここに入って、そして進んで行くと勝手に精霊が寄ってくるわ」
「アーリーは入らないの?」
「私は入らないの、2人で行ってきて」
「行こうクレア」
「はい」
扉を開け中に入ると鬱蒼とした薄暗い森が目の前に広がっている。進むにつれ段々明るくなり幻想的な森に変わる。この場所は勿論、城の裏側では無い全く別の場所なのだ。
「ねぇ、すごく綺麗なところね」
「ああ、幻想的なところだね」
少し広くなった所まで進むと、白いテーブルと椅子が置いてある。
「うわぁ〜、綺麗・・」
「見て、何か飛んでるよ」
「あれは妖精さんですか?可愛いですね」
大木の周りをのんびり飛んでいた妖精はアーネストとクレアを見つけると、ゆっくり降りてくる。
妖精1「えへへ、可愛いでしょ!」
「あなた妖精さん?綺麗ね」
「そうよ〜、水の妖精よ〜」
「・・・(うざいな」
「アンタいまウザいって思ったでしょ!」
「バレた?」
「ゴラァ!心を読めるんだぞ」
「サイテー奴だな(小声」
「キー!今、最低な奴って考えたでしょ!」
「ふん!」
妖精2「あら、今日は2人なんだ」
また、フラフラしながら1匹降りてくる。
「そうだよ、アーリーに言われて2人で入ったよ」
「ふーん」
更に1匹降りてきた。
妖精3「アーリーの匂いがするわよ貴方達」
「そうね、みんな仲良しなの!」
「へー、仲良しなんだ」
更に興味があるのかまた1匹降りてきた。
妖精4「あなた達もう不死だよね」
「そうだよ、アーリーと契りを交わした」
「きゃ!」
するとまた、1匹降りてくる。
妖精5「2人とも既に不死だし、配下の契約は結んだの?」
「いや、配下じゃないよ」
「へー、あのアーリーが配下にしないんだ」
「なんだ、あのって?」
「ほら彼女って、規律に厳しくて働かないと”激おこアーリー”に変わるのよ」
「そりゃ働かない奴が悪いだろ」
「まぁ、そうなんだけど余りに多すぎるから、配下を使ってケツを叩くのよ」
「あー、働かない奴が多いから配下を使ってんだ」
「そうよ、まるで鬼って言われているわ」
「そりゃ、おまえらが生温いからだろ」
「キー!」
また1匹降りてくる。
妖精6「そう言わないでよ、みんなのんびりしているのよ」
「アーリーは獣人の為に頑張っているんだろ」
「それは、たしかにそうよ」
「彼女1人で大変なんだから手伝えよ」
「わかったよ、黒の精霊様がお待ちよ」
「誰?既に6精霊集まったんだろ?」
「そうよ精霊の王様、案内するからついてきて!」
「わかった」
フワフワ飛んでいる精霊の先に小さな小屋が見える。
妖精1、2、3、4、5、6「ここよ、さあ中に入って!」
宜しければブクマ評価お願いします。




