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族長シャルロッテ完全降伏と新たなる問題発生。

シャルロッテ・・・残念

先方のスティーグは渾身の一撃を繰り出した。しかし殴られたジャガーは涼しい顔のままだった・・。


「そう!じゃ、次は僕の番だね!(爽」


「ひゃ!」


ファイティングポーズを取ること無くジャガーはニッコリと笑った瞬間、両腕がフッと見えなくなり、ズン、ドン、ガン、ズン、ドン、ガンと鈍い音が響くとスティーグの身体がリズミカルな音と共に歪み始め足が中を浮いていた。そして当然のようにボロボロな姿へと変わり果てて行く。


「グハァ!グギャ!」


「な、何というスピードと破壊力なのだ!」


スティーグは綺麗に、腹部、脇腹、顔が等間隔で凹み、スローモーション映像を見ているかの如くゆっくり崩れるように倒れピクピクと痙攣していた。それを見たシャルロッテは一気に血の気が引いていくのだった。


「一応死なない筈だよ!手加減したからね。さぁシャルロッテ死合の時間だよ」


「ご、ごめんなさーい、許して許して〜、ジャガー様〜」


いきなり土下座を噛ましたしたシャルロッテを無視して、目の前に立ちはだかり無表情で話をすすめるジャガーは全く許す気は無いようだった・・。


「駄目だよ、何を言っているの?ナンバーツーは殺さないよ、やっぱ殺すならナンバーワンだよね」


「えっ、えっ、何を言っているの、意味がわからない」


「だって、ここは殺しても罰を受けないでしょ。けど流石に二人はマズイから遠慮したほうが良いかなって思ったんだ!(爽」


まるで子供のように軽やかに楽しそうに喋ると、それが逆にさらなる恐怖を呼び込む結果に・・・。


「いや・・死にたくない・・(暗」


見た事がない物凄く爽やかな笑顔を振りまき、明るく殺す宣言をしたジャガー。既にシャルロッテは戦意を失いプルプルと震えていた。


「戦う意志がないニャ〜、もう止めたほうが良いニャー、戦意喪失してるニャ!」


「うん、そうだけど、コイツは俺を馬鹿にして俺の尊厳を傷つけた。だから罰として死んでもらうんだ。なぁそうだろミーシャ」


「まぁ、身から出た錆ニャ、仕方ないニャ〜」


「ひゃー、助けてミーシャ様〜」


「遺言があるなら聞いてやる!さぁ立て、立つんだ!」


「はぁ〜、部下の不始末は私が取るニャ!」


「ミーシャ様、しゅみましぇーん(泣」


爽やかだが激オコジャガーは一歩も譲らない、実はコレ演出なのだ。圧倒的な実力を持つ2人の本気を少しずつ見せて絶対服従させるためなのだ。睨み合いをしながら裏ではモジュールを使い話していた・・・。


<スティーグとの試合前>


<ミーシャ、こいつらは相当野蛮だ、完全服従させないと後々面倒だ>


<ニャ、スティーグに身代わりになって貰うニャ>


<ああ、それしか無いなシャルロッテを潰すと今後の交渉に影響する>


<了解ニャ〜、猫族が服従すれば後が楽ニャ!>


狼族に比べ考え方が粗暴と言うか、諦めが悪いのか、物凄く脳筋と感じた2人は、スティーグに身代わりになって貰おうと考えていた。


そして試合後・・・。


<スティーグは瞬殺したから、シャルロッテは相当ビビっているな>


<そうだニャ、もうひと押しすれば完璧ニャ!>


<最後は止めてくれよ>


<ニャ、ニャ!>


とまぁ、族長が完全降伏さえしてしまえば完了だ。そして最後はジャガーが怒りの矛先を上手く収めれば終了となる。


「それでミーシャが俺の相手するのか?」


「ニャ〜、けどここでやると館が無くなるニャ〜」


「えっ、そんなにすんごいの・・・」


「ヤバいけどチョット見てみたい」


「別に俺の家じゃないし壊れても知らんけどやりすぎだよな。仕方ないシャルロッテ立ち上がれ、君が死ねば全てが終わる」


「ごめんなさーい!!どうか許して下さ〜い!」


地面に頭を擦り付けてひたすら謝るシャルロッテ。絶対服従した瞬間だ!この時を待っていたのだ。


「もう引くニャ!この態度は完全服従してるニャ〜」


「ふむ、ここは大人の対応を見せるか、シャルロッテ、君の謝罪を受け取った。今後挑発する場合は言葉を慎重に選ぶように」


「は、はい、肝に銘じます」


<ジャガー、次は兎族ニャ~>


<ハァ~、先は長いな・・・>


こうしてネコ族を配下に収める事になった。それなりに面倒だがこの星の住人は力で抑えない限り話し合いに応じないだろう。ジャガーもミーシャもため息が出るばかりだった。。。


ーー


<猫族は配下に出来たニャ!>


猫族を無事説得したとアーリーに連絡が入ったが、同時にディスティアの探査船が接近しているので安全が確認されるまで定時連絡は行わないと言われ一週間が過ぎようとしていた。ハミングは隠蔽できるのでバレることはほぼ無いが、問題は探査船の連中が直接降りて来た場合どうなるか予測不可能だった・・。


ーー


クーン城の客間ではクレアとアーリーが疲れているのか、だらしなく席に座っていた・・・。


「はぁ〜、戦没者追悼式は緊張するわ〜。それにしてもアーリーは全く顔に出さないわね」


「私が沈むと皆の悲しみが増すからね凛としてないと駄目なのよ、代わりに貴女が悲しい表情をしてくれたから助かったわ」


デルタリアに引き続き、クーンで行われた式典に参加したアーリーは、城に戻るなり別酒だと言い訳をして酒を飲み始めていた、一方クレアは緊張したのかグッタリしている。


「あの場で気丈に振る舞うのは私には無理です」


「プッハー、仕事の後のシュワシュワは最高ね!ほら飲も!疲れが取れるよ!」


「もう、私も飲みます!」


「うん、それが良いよ。クヨクヨしても死者は帰ってこないし。パーッと送り出してあげよう」


アーリーが戦いで散った戦士に向け鎮魂の言葉を述べ終わると、会場の空気が重くなり、啜り泣く声が聞こえてくる中、終始凛とした表情を見せていたが流石に彼女も疲れたようだ。


「そうね、それがいいね」


「私も悲しかったよ、散った2番艦の艦長は小さい時から知っていたからね。私に直接忠誠を誓ったから、彼、アーネストを守るため無理したのよ」


「そっか、私も長生きしたら別れが必然的に多くなるのね」


「そうよ、女王は深く悲しんでもそれは心の中だけにして、顔には出しちゃ駄目なの、強い象徴でもあるからね」


「不満は出ないの?」


「うん、皆んな私の性格知ってるから不満は出ないよ。ちゃんと見舞金も出すし子供がいたら更に手厚くするからね」


「結局お金なの?」


「うんにゃ、私が個別訪問すると逆に迷惑になるからね」


アーリーが戦死者の家庭に個別訪問する場所がもし片田舎だとしたら、村長以下、村役場全員で対応する事になり、業務が停滞し恩賞金を直接貰えば余計な詮索が入る事になり、それが元で分断が生まれたりと何かと大変なのだ。


「そうね、今回一千人超えたから物理的に回れないし」


「そう、割り切るしかないのよ、だから強く気高く見せるのよ」


「辛い立場ね・・アーリー無理しないでね」


「うん、貴方こそ無理しちゃ駄目よ・・」


何とも女王とは大変な仕事だと、クレアは改めて認識するのだった。


--


数日後・・。ディスティアの探査船が静止軌道上に現れ、精密探査を逃れるためハミングバードは隠蔽シートに覆われていた。そしてその機内ではミーシャとジャガーがお話し中だ。


「ジャガー、アイツらまだウロウロしてるニャ?」


「そうだね、馬鹿だね、兎族の女の子を捕まえようと攻撃したけど、反撃を食らって逃げてるわ」


ハミングの通信機を使いディスティア軍の通信を傍受していたジャガー達は呆れていた。間違いなく”休憩所の物資”として女の子を誘拐するつもりらしいが、どうやらこっ酷く反撃を食らって撤退中らしい。


「クッソ撤退だ。猫族に予定変更だ!」


「了解!全員強襲艇に乗り込むんだ!」


前回、兎族を攻撃した時、森の中で人感センサーには探知されない種族にこっ酷くやられた報告書を読んだのか、今回、地上に上陸した誘拐班は防刃ベストに防刃バトルスーツと、ナイフ対策をして挑んだが結果的には惨敗だった・・。


「早く、バトルスーツを脱ぐんだ!」


「嗚呼、ひゃー、痛い痛い、この虫を早く殺してくれ~」


バトルスーツを脱いだ隊員の首は勿論、顔も胸も赤く腫れ、小さな虫が無数に付着していた。そう、兎族は刃物が通用しないと知るや、虫を使った攻撃に切り替えたのだ。それは袋の中に入れられ、投げつけられると破れ出て来て絡みつく毒虫だ。ある者は小さな噛み付き毒蟻、あるものは蛭の様な吸血系だったり蚤、毛虫など死にはしないが完全に戦意を消失させるやり方だった・・。


「クッソ、アイツらとんでもない攻撃しやがって」


撤退した強襲艇の中は殺虫剤の匂いが充満していた。そして離陸し兎族の森を抜け平原に出た所で、のんびり歩いていた兎族の親子を見つけるのだった・・。


「おお、女が2人で歩いているぞ」


「小さくないか、まぁ母親の方でいいか」


「よし、全員で取り囲むぞ!」


「ウヒョー獲物だ!」


広い草原を歩いていた親子に襲いかかる強襲艇。威嚇射撃を繰り返し足を止めると、後部ハッチから着地装置を装着した荒くれども8人が取り囲むように降下していく。


「足は早いからな、加速ブーツを使えよ!」


「了解!」


そして俊足を生かした親子はダッシュで森を目指すが、数分後。。。


「ママ〜、ママ~、助けて~」


「うるさいガキだ静かにさせろ!」


地上に降りた偵察部隊(誘拐班)は、可愛らしいバニーガール級の女の子を誘拐するつもりで地上に降り立ったのは良いが反撃され、撤退中見つけた小さな子供一人しか確保できなかった。


「ユリア!ユリアが、嗚呼、連れていかれる誰か助けて・・・」


この親子は運が悪かった。食べ物を探し森に入り、次の森に移動中の広い草原でディスティア軍に囲まれたのだ。森まであと一歩のところで子供の足が絡んで転ぶと、背後に迫っていた兵士がすかさず耳を掴んで捕まえたのだ。足を止めた母親は攻撃にさらされ木の陰から我が子を見るのが精一杯だった。


「離脱します!乗って下さい」


女の子「むー、むー!」


女の子は口を塞がれた上に暗幕を被せられ強襲艇に連れ込まれた。何も出来ない母親は諦めそれを眺めるしか無かった。そして草原から飛び立ち猫族の住む街に向かうのだった・・。


<ちょっと小さいが女を仕入れたぞ>


<小さいってどれくらいだ>


<10歳位かな>


<おいおい、小さすぎないか>


<構わねーよ、ちょっと楽しめればいいだろ>


<まぁ、そうだけど>


<猫族の女を捕まえられたら捨てりゃいいんだよ>


<おう、それじゃ頼んだぞ。少し離れた座標をおくるわ>


誘拐班は定時連絡を行っていたが、内容は単なる略奪者だ。それを聞いたジャガーとミーシャは怒りを顕にしていた・・・。


「ふむ、ここは一つ手助けするとしようか」


「ニャ!懲らしめるニャ〜」


「作戦を立てねば、さてどうしたもんやら・・」


悩んでいる時に着陸の座標がモニターに映し出された。


「あいつら馬鹿だな通常信号で送ってきやがった」


「ニャ!先回りするニャ!」


こうして女の子奪還作戦が始まろうとしていた・・・。

よろしければー、ブクマとか〜、評価なんてお願いししていいですか〜

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