作者は襲撃者を撃退した
「炎弾」
複数人が炎弾を放つ。
「治癒結界」
怪我人が出る。後方部隊の1部が治癒効果のある結界を貼る。
「身体強化いそげ!!」
前衛部隊は先制攻撃を先制攻撃をしたにも関わらず過剰に身体強化を行う。
身体強化を行いすぎることで体に不調が現れることがあるにもかかわらず・・・だ。
「クソッ・・・なんで俺達がこんなことしなきゃならねぇんだ」
「仕方ねぇだろ、貴族の命令に逆らえないいんだから」
「こんなんじゃ、生き残れても国から逃げるしか道はねぇだろ」
「無駄口叩くんじゃねぇ、冒険者集会所にマスターがいないって情報が本当なら今行くしか・・」
「でも、Sランクの化け物共がいるだろ」
「そこら辺は問題ない。剛腕と絶剣は迷宮に迷宮に潜っていて、宝剣は帝都に、邪眼は王宮にいるらしいぞ」
「羨望はどこに?」
「どうせどこかふらついてるんだろ?」
突入していた者達の後方にいる人影は何かを書いていた。
「Sランクがいないのなら攻略は可能だろ」
「それで、これの勝率は?」
「《烏》の連中がいることを考慮すると60%ってところだろうな」
「へぇ、思ったより高いんだな」
「何言ってんだ、俺達が生き残れる確率が60%なんだぞ」
「は?」
「よく見とけ。あれにつく限り俺たちは敵対するしかない」
そう言い、ボールペンを指で回す男は暗闇に消えていくのだった。
ーー・ーー・ーー・ーー・ーー
「総員、戦闘準備」
「敵襲だァァァァァァ!!」
「風刃抜刀」
「炎雷発現」
「縫合・・・繰り人」
カッターに風を纏わせる。
体に炎と雷を纏う。
複数の人形が影より出てくる。
「ほらほら、じゃがいもでも味わいやがれ」
「異文体構成」
「“此処は我らが居城
不法のものに鉄槌を
審判を此処にあれ”
“神罰の城”」
突如として地面に根が張られる。
呪文のようなものがその人物を中心に広がる。
結界のようなもので部屋が、否、この冒険者集会所自体が包まれる。
遠くから見たものはこれが城のように見えたという。
「我が氷河に現れよ」
男の前に凍った何かが複数現れる。
「な・・・なんだこりゃぁぁぁ!」
敵の数数十人。
そのいずれにもなにかの攻撃が当たっていた。
あるものは風に切られ腕を喪っていた。
あるものは燃え尽き、人形にたかられる者。
植物に巻き付けられ、何故か口にじゃがいもを詰められる者。
凍らされたホタテが顔に埋まっているものなど様々な者達がいた。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁ」
突然の出来事に焦る襲撃者たち。
あるものは逃げ出し、逃げ遅れたものは死ぬ。
それが集会場に攻撃した者達の末路であった。
あとに残ったのは数人分の死体を回収する人形となにかの呪文まみれに苦しむ人々だけであった。
遠くから見ていた男達はいつの間にか居なくなっており、暗闇に静寂が訪れるのだった。
「コード:エル、糸は?」
「切断されています」
「そうか・・総員、残業は終わりだ。片付けるぞ」
「へーい」
「クーシュ、さっきのなんだったんだ?」
「おそらくゴルドルフの刺客だろうな」
「なんでそう思うんだ?」
「ひとつ、アリーシャ・・今日入った様子の子なんだがその子の主がゴルドルフだ。
ふたつ、今回アリーシャがここに来たことは知られているだろう。
みっつ、エレインの糸が気づかれていた」
「ごめんね・・」
クーシュの言葉に、顔を暗くするエレイン。
周りの人達はなるほどと言った様子でうなづいていた。
「詳しいことはこいつらにでも聞けば判明するだろ」
そこに、呪文が身体中に刻まれている人物が運ばれてきた。
「こいつらどうしようか?」
「地下にでも連れていけ。必要な情報源だ」
カウンターの奥に行き、地下へ連れていく。
冒険者集会場の地下は牢獄になっていて、生け捕りにした魔物や罪人を閉じ込めていいるのだ。
「明日、アリーシャが来るようだったら何もしないようにね
あと、エレインは引き続き調査をお願い」
「うん、でもラズケーキ忘れないでね」
「わかってるよ
じゃ、今日はありがとう」
そこに集まっていた者達は皆それぞれ帰っていく。
クーシュはカバンから紙を取り出し、それを壁に貼り付けると他のものと同じように帰るのだった。