第1.5話 魔法史
「では君、教科書の38ページから音読してくれる
かな」
「はい、えー、
西暦2817年、東の国に1人の少年がいた。
その時代、魔法はあくまでゲームの中の
存在でしかなかったが、それゆえに、人々の魔
法に対する幻想は大きかった。
もちろん、彼も例外ではなく
むしろ人一倍大きな理想を抱いていた
当時の物理法則を超越した力、現象
(例えば空を飛ぶことである)に対して。
その五年後、魔法使いが出現し、人々が魔法を
使えるようになり始める
しかし、彼は魔法が使えなかった
周りの人々が自分の理想を達成するのを見て、
彼はどのような心境だっただろうか。
それでも彼は多大なる努力により不老不死を手
に入れた(→p92)
そして彼は今も、夢を持ちながら生き続けてい
るのである」
「はい、ありがとうね
今の通り、魔法が使えない人もいる
魔法が使えるということをよく考えることも必
要だね………」