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第九十二天 集団夜逃げッ!最強の戦闘部隊現るッ!

 寺中の者が集められ、トミ子の指示のもと、皆それぞれに寺を出る準備をした。

 寺の者たちは皆、落ちついて、ぶーたれる者はいなかった。これも父上の敬虔なる行いが成しえた御業に違いなかったッ!


「もうッ!なんなのよ~、こんな朝っぱらからッ!」

 ぶーたれているのは、明江一人である。

「申し訳ありません。とにかく出なくてはいけなくなってしまったんです」

 と、信は頭をただ下げて、理由を言わなかった。竜牙が通りかかって、

「あ、大聖天様・・・ちょっと」

「あん?・・・だまってりゃいいんだろ?」

 竜牙はニヤリとわらった。信の言わんとしていることを見事にエスパーだ

 御聖院の件を明江は知らない。もしも御聖院と出くわしバトルとなってしまった場合、明江は必ずや異を唱えるだろう。そのようなだるいイベントはできるだけ避けたい。信は、口止めをお願いしたわけだった。

 明江は櫛で、原始人のような寝ぐせを神経質になおしていた

 しかし、明江も戦いの長旅に慣れてるせいか、準備はすぐに終わって、空が明るくなる前に全員の準備が終わった


「それでは、参りましょう」

 トミ子は一同に言って、ぞろぞろと山門へと歩き出した

 

 だがしかしッ!


「ノンノンノ~ンッ♪そうはいかないZEッ!?ベイビー」

 大声が寺にひびいたッ!

「誰だッ!」

 みんながみんなうろたえたッ!

「ここだよッ!KO★KO★」

 信がバッと屋根を見た。瓦に三角座りしたサングラスにバンダナの男がいたッ!いやいやいやッ!その刹那ッ!ざざざざっと、山門から、なんだかいろんな寺のちゃんぽんが、物騒なアイテムをもって現れたッ!

「逃げようったって、そうは行かないZE~ッ!?」

 屋根の男は軽口だッ!とりあえずチャラい

「だ、誰ッ!?」

「魔ッ!魔ですよッ!」

 信はすぐに答えた。明江によけいな探偵はさせるかッ!

「樹美さん」

「はい」

「母上と明江さんを連れて、子供の頃のあの道をお願いしますッ!」

「はいッ!」

 信と樹美はマジで通じ合っていた。幼馴染でこの山でよく遊んでいた。それらのきずなは華麗な連携を生んだッ!

 樹美たちが逃げ出すのを、物騒なアイテムの奴らは追わなかった。


「狙いは、わたしですか」

「イエスッ!な~にしたかはわかってるよね~ッ!?一桜く~ん」

「わたしはお断りしたはずです」

「そうはいかな~い。ユーはメンバーの一人をぶっとばした。御聖院は不敗じゃなくちゃいけない。御聖院の顔が立たない。ユーを消さなくちゃいけな~い。オーケー?」

 男は指をさした。


「珍しいしゃべり方をする人ですね」

 朝霧は、わかりづらそうだ。

「珍しい?ユーはこのノリがわからないのかい?ヘイッ!」

「・・・深みが感じられませんね。ところで、あなた方は御聖院、つまり聖天に仕える者たちですよね?」

「イエスッ!いかにも」

「そうですか・・・。ならば、このような振る舞いはあまりにも無礼ッ!ここにおられる方は大聖天竜牙。主たる聖天に刃を向けるとは何事かッ!」

 朝霧の声は張っていた。大聖天の言葉にちょっと周りがうろたえた。

 屋根の男も頭を指でかいて、ちょっと困った

「信は俺の連れだ。ザコはさっさと失せな」

 竜牙の挑発に、周りが今度はざわついた。せっかくのきびしいムードを喧嘩売って台無しであるッ!!!KYな竜牙

「ふぅん?なるほどね~ッ!ま、でもでも聖天様でも今回は関係ないもんね~ッ!用があるのは、そこのシンジ君ッ!」

「聖天の連れを殺害すると申しますか?」

「イエスッ!シンジ君はルールを破った。御聖院はルールにのっとって処罰するオンリーッ!」

「ッ!!!」

 朝霧はびっくりした。なんなんだこいつはッ!

 しかし、信は覚悟が決まっていて、いたってクーリッシュッ!


「朝霧様、ありがとうございます。・・・しかし、これはわたしの戦い。あとはお任せください」

「Oh!覚悟決まった~ッ!?」

「・・・一つ、あなたに聞きたい」

「ホワットッ!?」

「あなた方の刃は、魔と戦うためにあるのではないのですかッ!?」

 信は歯をくいしばって言った。怒りというかやるせなさというか、いろんな感情で爆発しそうだった。


「イエス。バットッ!それはそれッ!掟は掟ッ!御聖院の掟を守ることも我々のワークスッ!つまり、ユーはここで死ぬッ!」

「ハッ!つまり、てめぇらのご都合次第ってわけかよ」

「ま、シンジ君殺せば、ミーも管理人候補になれるしね~ッ!ウハウハよぉ~ッ!」

「ちッ!・・・さっきから聞いてりゃ、むかつくぜ」

 竜牙は静かな怒りを胸に秘めている。朝霧はびっくりして、息をのんだ。これはマジ切れの時だッ!

 本気の竜牙は、感情を爆発させないッ!!!

「信よ・・・」

「はい」

「悪ぃな。俺はこういう野郎が大嫌いなんだ。ぶった切るぜ」

「Oh!主たる聖天様が、子たる我々をスラァッシュッ!?さっきも言ったけど、これは御聖院とシンジ君。人間同士の問題だよっ!?アンダスタンド?」

 男は小ばかにするように笑った。ますますイラつくぜッ!

「掟だか、面子だか知らねぇが、俺が気に入らねぇっつってんだよッ!」

 竜牙は刀を抜いたッ!するどくきらめく鋼が牙をむいたッ!


「ふ~ん。ま、こんなシンジ君の味方する大聖天ってのも、ミステリーだね~ッ!まさかのッ!?イミテーションッ?!エブリディーッ!ぶっ殺しちゃいなぁ~ッ!」

 チャラ男は、夜空を指さした。


「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」


 ザコ共が気合ばっちしッ!

 これだけの者たちを束ねる男とは、チャラいながらもふつうではないッ!

 まちがいなく御聖院のメンバーッ!!!

「来な。俺は今、最強にイライラしてる。一人一人じきじきにスライスしてやるぜッ!」


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