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第八十九天 金剛爆砕ッ!信の試練ッ!!!

―――しょせんは植物ッ!


 信はとびあがって、巨大なバラに切りかかったッ!

 がぎぃっ!

 だが、硬質な音がしてあっさりと信の刀は止められた

「なにッ!?」

「・・・なんと、非力な一撃よ。わたしのプレッシャーロイヤルローズは、要塞のごとき堅牢さを備える。その固さはダイヤモンド以上ッ!!!」

 刀をはじきかえすと、そのすさまじい力に、信はまるで紙切れだッ!

「おぉぉぉぉッ!!!」

 一英はふっとんだ信をおいかけて、つぶしに来たッ!

 信は姿勢をたてなおして、それをギリでよけた。ものすごい音とともに、大地がクレーターを作った。なんという粉砕力ッ!!!

「フヌワッ!!!」

 一英はそのまま続けざまに、プレッシャーロイヤルローズをふりまわす。旋風が巻き起こり、小さな災害だッ!!!

 だがしかしッ!信はいたってクールだった。


―――槌は懐に弱いッ!


 信はしだれ桜のようなしなやかさで、一英の力を受け流したッ!

「ムッ!」

「もらいますよッ!」

 と、信は懐に入り込んだッ!しかし、無防備に見える一英のそのよゆうが恐ろしき直感を呼び覚ましたッ!直感にしたがってとびのくッ!無数の刃が信の体をかすった。いや、ざくざくと服が少し刻まれたッ!


「愚か者め。わたしの武器はバラ。柄には無数の棘があるとなぜ思わなかった」

「あれが棘だとッ!?」

 巨大なバラは、棘というよりもはや刃だったッ!

「・・・しかしながら、さきほどの受け流しは見事であった。さぁ、今度はわたしから参りますよッ!」

 一英はつっこんできたッ!

 中距離では、ダイヤモンドにもまさる花びら。近距離では、もはや刃とも言える無数の棘。この武器に死角はないッ!

「・・・散桜・桜吹雪ッ!!!」

 信は剣を振ったッ!無数の花びらが舞ったッ!

 出たッ!信最大の遠距離攻撃だッ!無数の花びらに触れれば、細切れになって相手は死ぬッ!

 だがしかしッ!

「ほあああああああああああああああッ!」

 一英は気合とともにつっこんできたッ!無数の花びらの中を暑苦しい男が体中に生傷を作って、だッ!

「ちッ!」

 信はひいたッ!どごぉっとクレーターができたッ!

 花びらが体に食い込む前に、一撃をねじこんできたのだッ!


「フム・・・オールレンジで戦えるなかなかのファイターと見える。だが、どうしたことか!貴殿は逃げるばかりで、まるで覇気がないッ!」

「気が乗らないんですよ」

 信は涼しく言ってみたものの、マジで力が入らなかった。

 金若にやられた腕はすでに完治している。体調は万全だ。しかし、心が遠いところにあった。

 頭の中には明江の姿があった。


―――刃は今、人に向けられている。


 この事実を前にして、信はうちのめされていた。

 今までの何もかもが正当化できなくなった気がした。

 殺さずに帰れば良いというのではない。ここに来てしまったそのこと自体がギルティー


「・・・先日、貴殿の父は亡くなられたようだな。御聖院への挑戦状は貴殿の父が送られたと聞いた。・・・さては貴殿、父の義理で戦っているな?」

「ッ!!??」

 信はハッとした。一英の超推理は当たりすぎてるどころか、信の考えていないところまでも見通したッ!さすがは御聖院ッ!!!

「・・・こんな手ぬるい男が来るとはな。御聖院もなめられたものよ・・・。よろしい。貴殿が本気を出さぬというのなら、それで良い。なにもせぬまま、死ぬがいいッ!」


 一英の目がギラリと狂気じみたッ!これが一英のマジッ!!!


「この一英と貴殿との格の差、とくと味あわせてやろうッ!」


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