第八十一天 絶望の成平家ッ!明かされる死亡の真実ッ!
とつぜんの死の知らせに、竜牙たちはとつぜん特急に乗り込んだ。
大都会は特急にすぐに乗り込めるから、便利だ
「申し訳ありません。大聖天様。わたしのことでひっぱりまわしてしまって」
座席をたって、信はあやまってきた
「あん?ひっぱられたつもりはねぇよ。ただの気まぐれだ」
「ちょうど傷の回復もできますしね」
「傷ッ!?てめぇ、俺がこんなんで休むと思ってんのか?」
竜牙は肩を包帯でぐるぐる巻きである。あの変態にやられた傷は深くて、聖天の肉体をもってしても、まだ完治にいたらない。だが、竜牙は強気であるッ!
「い、いえ」
朝霧はびびった
「竜牙、ケガしてるの?」
明江がハッとした。いまさらである
「なんでもねぇよ」
「ケガ、ひどいの?」
竜牙はだまって、車窓をながめていた。
看板や家や畑が、ものすごいスピードで流れていった。さすがは、特急ッ!
「ッ?こちらのお方が、大聖天様・・・?」
樹美がびくっとした。その姿もおしとやかで、黒髪ロングがアジエンス
「そうですよッ!」
信はせめるように言った。大聖天様を前になんたる無礼を働いているのだ、このたわけ者がッ!!!という勢い
その空気に気づいて、樹美も電車が超走ってるのに、竜牙の前の通路で土下座した
「さきほどは、ばたばたとしてしまい、ろくに挨拶もせず、さらには大変なご無礼をお許しくださいッ!わたくし、根永寺が次女、イツミと申します。信様とは、イトコにあたります。今回は我々身内の・・・」
「かたくるしい挨拶はいらねぇよ」
「は、はい。申し訳ありません」
樹美はまた土下座で、めんどうくさい
「また、そんなかたくるしい。旅の仲間なんだから、竜牙でいいのよ。ねぇ、竜牙?」
「フン・・・勝手にしろ。俺はちょっと眠るぜ」
明江に竜牙は答えると、目を閉じた。
「ところで、樹美。父上はなにで亡くなられたのだ?」
「それが・・・」
信の迫る顔に、樹美は目をそらした。
「なんだ?」
さらに迫るッ!
「自殺なんです」
「自殺ッ!?」
信はおもわず、声をあげた。周りの客がびっくりして、注目されて、ちょっと恥ずかしくてキョロキョロしちゃう
「自殺ッ!?ば、バカなッ!どういうことだッ!?」
「・・・わかりません。早朝に使用人が庭へ出たら、大樹に首を吊った旦那様の姿があったそうです。遺書は見当たらなかったと聞いてます」
「ありえないッ!そんなッ!・・・そんなことをしたら」
信は、震えた
「魂はその場にしばられ、永劫苦しみもだえることになる」
朝霧は言った
「あの高貴で聖なるパワーに満ちたあの人が自殺とは、わたしにも信じられません」
「でも、つらそうだったよ」
と、明江が信のお父さんを思い出していた
「つらい?そんなことで命を投げ出すような父上ではないッ!それに、自殺による永劫の苦しみよりも深い苦しみなんて・・・」
「ですが、事実です」
「俺は信じないッ!絶対に信じないぞッ!!!」
またほかの客がびっくりして、注目された。恥ずかしいかぎりだッ!
だがしかし、信はそれだけ必死だったッ!
尊敬する父上。
己に才能がないということをわかりきっていながらも、聖練にはげみ、白き後光すらまとわんほどの神々しさをもっていた。
そんな純粋な白は、幼き信をまっすぐに導いた。父こそが正しい道なのだと、信は疑わなかった
その父が、いずれ訪れるであろう死の宿命を待たずして、自ら身を投げ出した
清潔なる白いレースが、俗世の業火に黒く焦げ付いていくようだったッ!
根永寺・・・コンエイジ




