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第八十天 絶対無敵の黒王ッ!非常なる金盧の策略ッ!!

 北の海には岬がある。その大地にうずまく闇はあからさまで、まるでそこだけが焦げ付いているようだ。

 広大なその闇の中心に、宮殿がある。

 その宮殿は独特な装飾がほどこされ、赤黒い壁が横に広い。

 入口の上には、巨大な肖像画があり、それは先代の金王のものであった。

 肖像画は町のいたるところに飾られて、その強大な権力を知らしめている。

 魔たちをまとめる北の海の王、金盧。彼の住まう宮殿がここであった。


 この宮殿、金王殿は東京ドーム6個分の面積をほこる広大な宮殿である。

 金盧はその広大な宮殿の奥深くの玉座で、食事をとっていた。

 夕食なのかは、わからない。闇は深く陽は一切差し込まない。深淵の果てである。

「ッ!!!」

 金盧は気配にピクッとしたッ!

 きれいにならんだ柱の影に、黒い影がうつったッ!

「ようやくお気いたか」

 柱から姿を現したのは、ライダースーツの女・・・。黒王だッ!

「なに奴ッ!!!」

「我が名は黒王・・・世界を総べる王だ」

「黒王ッ!?・・・だと・・・ッ!?どうやって、ここに入りこんだッ!?」

「でくの坊たちが、どうかしたのかい?」

 黒王はわらっている。すべてに気づかれずにここまで隠密してきたのだッ!!!

「・・・カッカッカ。この厳重な警備をくぐり抜けてくるとはやりおるわッ!だが、少々おごりが過ぎたようじゃな」

「おごり?」

「世界を総べるのは、このワシということじゃよッ!ハァッ!!!!」

 金盧は、いきなり黒い玉を放ってきたッ!ネズミみたいに速くて、まがまがしい闇の気だッ!しかし、よゆうで黒王はよけた

「カッカッカ・・・。あれを避けるかッ!気に入った。ワシの女にしてやろう」

「そんな趣味はない。貴様に用があって来ただけのこと」

「用?良かろう。貴様の度胸にめんじて、聞いてやろうぞ」

「大聖天には、手を出すな。我が屠るッ!それだけだ」

 黒王はぎゅっと拳を握った。その拳から、濃い闇の気があふれたッ!その気迫に金盧はビビった

「ホゥ。おぬしならば、あの大聖天を殺せるとな?」

「当然だ」

「カッカッカ。これは頼もしい!良かろう、殺ってみせるが良い。褒美は思いのままぞッ!」

 金盧は笑った

「フン・・・」

 黒王は帰ろうとした。

 だがしかしッ!

「待てぃッ!だからと言って、ここまで入ってきたお前を、だまって帰すわけにはいかんなぁ」

「・・・ホゥ」

「貴様とて、この宮殿に住む52896匹の魔を相手にしたくはあるまい。女は男に服従が、この国の掟ッ!さぁ、ワシとおっぱいするのじゃッ!」

 黒王はふりかえったかと、思った瞬間、姿が消えたッ!

「な・・・んじゃ・・・ッ!?」

 金盧の首筋には、五神武ハーンクレールの切っ先があったッ!!

 金盧はすぐに逃げようとしたが、足が動かないッ!黒い氷がにからみついて、地面とくっついているッ!

「あまり調子に乗るなよ。肖像画を貴様のものに変えられたくなければな」

「わ、ワシが悪かったッ!すまなかったッ!・・・だから、命だけは~ッ!!!」

「フン・・・クズが」

 黒王の姿が消えたッ!とたんに気配も消えた

 金盧は冷や汗をどっぷりとかいた。寿命が30年は縮まっただろう




「金明ッ!金明をよべぃッ!!」

 心が落ち着いてから、金盧は使用人に叫んだ

「父上、なにかおよびでしょうか?」

 現れた金明は、巨体で筋肉質だった

 黒いその肌はつややかで鋼鉄のごときであるッ!その黒に走る細かい傷は多くの戦場をくぐってきた証に違いなかったッ!

「カッカッカ。おまえを呼び出したのはほかでもない。大聖天の討伐ッ!」

「ヌゥン・・・これは面白い」

「さっきな、金若の気が消えた。おそらく殺られたのじゃろう」

「弟が?」

「うむ」

 金明は弟の死を知らされても、それほどびっくりしなかった

「・・・小手先ばかりに走って、鍛錬をおこたるからよ。一族の恥さらしめッ!」

「まあ良かろう。役立たずはしょせん役立たずにすぎなかったということじゃ。それよりもちょっと面白いことがあってのぅ」

「面白いこと?」

「今な、ワシのところに女がやってきたのじゃよ」

「女ッ!?いつのまに?」

 金明はびっくりしたッ!この警備の中、誰にも気づかれずに来れるものが、いるはずがないッ!たとえ金明とて無理な話

「それがのぅ。この警備をくぐってきたのじゃ」

「なんとッ!!!」

「それでな。その女がワシの嫁になりたいと言ってきた。それで言ってやったんじゃ。大聖天を殺してきたら、嫁にしてやろうとな」

「おぉッ!!」

「今頃、血眼になって大聖天を追っているところよ」

「なるほど」

「そこでだ。おぬしにはとどめを頼みたい」

「とどめ?」

「相手は大聖天。いくら腕に自信があると言っても、ただではすまないじゃろう。必ず弱るッ!おぬしには片方の生き残りをしとめてほしいのじゃ」

「ヌゥッ!?女が勝っても?」

「カッカッカ。女なぞどうでもよいわ。なんなら、おぬしがおっぱいしたってかまいはせんぞ?」

「ヌッフッフ・・・これは面白い。父上、なかなか策士ですな」

「カッカッカ」

 金盧、金明、親子の笑いが宮殿にひびくのであったッ!!!!


金明と書いて、コンミョウと読みます

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