第七十五天 進化の可能性
「くッ!」
信は、1号の振り回す鉄パイプに押されていた。
三倍の力、そして、三倍のスピードはすさまじく。力を受け流すので精一杯だったッ!
「ククク・・・。どうだ!三倍になった1号の強さはッ!超人的だろう?人間である貴様には手も足も出まいッ!」
信はなんとか受けて、刀の隙間からあいてをよく見ていた
―――見ろッ!よく見るんだッ!
無限の戦闘経験が、彼を支えていたッ!次の攻撃を読み、もらわないように立ち回る。ずっとやっているうちに、この1号だけが持つタイミングをつかみ取ったッ!そして、読みとタイミングが両方そろった時ッ!
「ハッ!」
三倍をもろともしない絶妙なカウンターが繰り出されたッ!
だがしかしッ!
「ぐぎぎぎぎッ!」
1号は悲鳴をあげると、体が無理にねじまがったッ!
「なにッ!」
信の攻撃を受け流し、さらに反撃がかえってきたッ!
ぴぴぴッ!
血が飛び散ったッ!
信は、後ろへ転がりとんだが、まにあわず、おでこから血を流していた
「無駄無駄ッ!たとえ貴様がこの三倍の力をこえる力を出したとしても、この、RTSSCがある限り、当たることはないッ!さぁ、おとなしく死ねぃッ!」
社長はマジで勝利を確信している
と、その刹那ッ!
どががががが~んッ!
天井が崩れたッ!!
「なにッ!?」
社長は窓際に全力で逃げたッ!
壊れた天井の雨だッ!1号は冷静によけていたが、後頭部にこぶし大の石をもらった。
信はくずれた瞬間に、距離をとっていたッ!そして、勝利を確信した
「なにが起こったぁッ!!」
「フッ・・・戦場は初めてですか?」
信はよゆうの冷たい笑みだ
「戦場だと?わたしはエリートだぞッ!貴様のような野蛮人と一緒にするな!」
「フッフッフッフ」
「なにがおかしいッ!?」
「いや、戦場の初心者であるあなたが、戦士であるわたしに勝った気でいるのがおかしくてね」
「1号ッ!」
「シャアアアアアアアアアッ!」
「ククク・・・なにを言うかと思えば負け惜しみかッ!戦いには何の問題もない。貴様には万に一つも勝ち目はないぞ?」
「それが初心者だといってるんですよ」
「なにッ!?」
「まあ・・・見せてさしあげましょう。白桜流剣術の神髄をッ!」
「ヤレッ!一号ッ!」
「シャアアアアアアアアアッ!」
1号が襲ってきたッ!しかし、今度は信もつっこんでいった。大きく為をつくり、刀をかまえるッ!
そして、先にうちこんだのは信だったッ!
しかし、1号はよゆうでその斬撃を受け止めたッ!最適なカウンターを返してきたッ!信に襲いかかるッ!
「ぐがががッ!」
ところが、とつぜんギリギリで止まったッ!
「なにッ!!!!?どうしたッ!1号ッ!!」
社長はおどろいたッ!
「フッ・・・さあ、いきますよ」
信は連撃に入るッ!1号は受け止めて、無数の斬光が飛び散るッ!しかし、斬れば切るほど、なぜか1号は血を吹きだしていたッ!受けているはずなのに、攻撃をくらっているッ!
「どういうことだッ!」
「桜華・しだれ・・・。彼は見えない攻撃をくらっているんですよ」
桜華・しだれ。白桜流剣術の一つで、変わったフォームで高速の斬撃をくりだし、かまいたちを生み出すッ!そのかまいたちは、鞭のようにしなって、相手の体をうつッ!本物の斬撃とかまいたちの衝撃にはさまれて、相手は死ぬ
信の持つ刀、北王路流水は、先っぽが割れたソードみたいな形をしている。そんな妙な感じなのは、このかまいたちを生むためなのだッ!
「うぎゃああああああああああッ!」
1号は無数の斬撃とかまいたちにうもれて、血だまりのなかに倒れたッ!
「見えない・・・攻撃・・・だと!」
社長はぼんやりしちゃった
「一流の使い手であれば、わたしの見えない攻撃を、肌で感じて受け止めることができたでしょう。しかし機械で全身くるまった彼には、空気や気配を感じることができなかった。スーパースローカメラなぞ、しょせんは文明の利器。人間の進化などとは、おこがましい限り」
「ぐぬぬッ!」
「ま・・・あなたは見せかけの進化にとらわれた、ピエロだったということです・・・フッフッフ」
信、ドヤ顔である




