第七十二天 決戦ッ!
「おかえ・・・どうしたんですか?」
帰ってきた竜牙を見て、朝霧はびっくりした。
竜牙が明江をおぶって帰ってきたのだった。
ガタンと信も起立して、明江を抱きささえた。
「ぐでんぐでんに酔っ払って、変態の馬鹿野郎に襲われそうになってやがった」
「えぇッ!?なんですって!」
朝霧はもっとおどろいた
「怪我は?」
「眠ってるだけだ。俺を誰だと思ってやがる」
腹パンして眠らせたとは、さすがに言えなかった。
「まったくお騒がせな人だ」
信はいやな顔をした。口もゲロくさくて、気持ち悪い
明江を布団に寝かせた。
「それにしても、こんなに早くどうやって見つけたんです?」
朝霧は謎だった。朝霧も探しに出たのだが、この広い都会に絶望していたところだったッ!
「あん?あいつは白桜寺の枝を持ってるだろうが」
「なるほどッ!これだけ邪臭がすごければ、聖なるパワーを宿したものは目立つ」
信は感動した
「フン・・・そういうことだ」
「これからどうしますか?」
朝霧はたずねた。
「あん?」
「攻め込みますか?」
「当然だ」
「明江さんが、こんな状態ですが・・・」
「寝かせとけ。それともてめぇが看病するか?ハハハッ!」
竜牙はわらった
「参りましょう。時間がおしい」
信はこんな時もクールだった。いや、明江だからクールなのだろう。ちょっとうんざりしているのだ
都の中心部の大通りをわたったところに、ビルがある。
首を痛めてしまいそうなくらい高いそれは、人の巨大化した欲望が見た目だけこぎれいにつくっているようだ。しかし、てっぺんの宵闇に光る赤いランプは、まがまがしい魔の瞳そのものだッ!
もっともこんなビルがここら辺にはゴロゴロしていたが、エレクトロハイム社のヤバさはハンパない気がするのは、気のせいである
「大きいですね。まるで要塞だ」
朝霧は絶望した
「フン・・・やりがいがあるってもんだろ。いくぞッ!」
「はいッ!」
竜牙は正面玄関のガラスをぶった切った。警報機がなったッ!
「フッ!もう気づきやがったぜ。さすがだ」
「アルソックが来ちゃいますよッ!」
「フン・・・邪魔する奴は斬るだけだッ!いくぞっ!」
完全な悪党。だが今はかまってられないッ!
ロビーをすすんで、正面エレベイターへ走る。
だがしかしッ!
ざざざざざざざッ!警備兵が、エレベーターを塞ぐように現れたッ!
「アルソック、早すぎねぇか?」
竜牙がわらった
「いや、あれは違います。この会社の警備兵でしょう。ま・・・警備にしちゃちょっとやりすぎですが」
信はちょっとあせった
なぜならば、奴らは黒い大きな盾にマシンガンを持っていた
「これじゃ、まるで機動隊・・・」
朝霧もおどろいた。いや、機動隊でもマシンガンはないだろう
「ハハハ!ビビってんのか?ま・・・なにがあろうと駆け抜けていくだけだぜッ!」
竜牙は先頭で走り出したッ!
さすがはマシンガンッ!乱射してくるッ!
ガキンガキンガキンガキンッ!竜牙は自分に当たるすべてを刀ではじき落としたッ!
朝霧は素早い動きで、いつの間にかクレセントバックスラッシュの体勢だッ!
信は人間なので、さすがにそんな非常識なマネはできないッ!
闇から闇へッ!柱と柱の間を華麗に走り抜けて、距離をつめたッ!
「素人め・・・」
「うぎゃああああああああああッ!」
美しい白桜の閃きは、警備兵の命を散らしたッ!
とにかくひたすら、
「うぎゃああああああああああッ!」
竜牙達の休みのない、すばやい斬撃で、鉄砲隊は瞬滅したッ!
「さて、次へいくぞッ!」
チンッ!エレベーターが開いたッ!




