第五十六天 まちがってない
わーきゃーッ!遊園地はすさまじかったッ!
「ところで、竜牙。これからどうするんです?」
すさまじいの第二位は朝霧だった。ベルトをせずにジェットコースターにのっていた。
ヤバいスピードだけど、朝霧にしてみれば、よゆうである。
「あん?なにがだよ」
第一位はとうぜんの竜牙。ジェットコースターのバーにつかまって、さらに逆立ちしてる。
風があたってきもちいいという、よゆうぶり。こいつはまちがいなく第一位ッ!
しかし、ジェットコースターなど、彼らにとっては喫茶店のテーブルと大差ない。
これからについて話し合っていた。
「GMRのおおもとはやはり消せてないようです。さっきの禿も言ってましたが、他にも工場がある」
「じゃあ、ぜんぶぶっつぶせばいいだろ?」
「工場をつぶしたところで、無駄でしょ。あの粉がある限り」
「・・・フン。つまり真なるおおもとをつぶさなくちゃならねぇって言いたいわけか」
「ええ」
コースターはローリングするッ!
「しかし、この町は広すぎます。奴らの居場所を知る手がかりが・・・」
「フン・・・だから、こうしてるんじゃねぇか」
竜牙はわらった。
ジェットコースターで逆立ちをしているのは、目立つために他ならなかった。自分を餌に敵をつって、そいつから居場所を聞き出す、もっともシンプルにして最強の捜査ッ!
「フフフ・・・」
「おっと、もう終わりだぜ。逃げるぞ」
「ええ」
コースターのスピードが緩むと、二人は飛び降りて逃げだした。
係員がマジ切れして追いかけてきてた。
「五大正義ッ!ジャスティィィィィィィィィィィッファイブッ!」
赤、黄、青、白、桃色のタイツどもが、バックファイアとともに、爆誕したッ!
「おのれッ!ジャスティーファイブ!よくぞ我々を見つけたなッ!ものどもかかれッ!」
「フー!」
ブラックタイツな奴らがジャスティーファイブにアタックッ!しかし、よゆうで殴ったり蹴飛ばしたりで、無双であるッ!
明江と信は、二人ならんでそんなショーをぼうっと見ていた。二人はジェットコースターみたいなのはダメなのである。ジャスティーファイブは次々とザコ戦闘員をボコボコにしていくが、自分はマジでこういう世界にいるんだと、ここ最近を明江は思い出した。
こんな爽快にはいかない。血なまぐさい戦場。これは明江の心にステーキ3キロ分である。
なんかブルーになってきたけど、せっかくの遊園地。竜牙が連れてきてくれた遊園地。だから、明江は明るく笑顔をつくった。
「信って、ジェットコースターとか苦手なんだね。マジ想定外」
「ええ。ああいう・・・自動で動くものは苦手なんです・・・」
信は青い顔してる。妄想だけで気持ち悪くなってるらしい。
「ジャスティーファイブッ!今日こそ、息の根をとめてくれるわッ!」
「ギルティー将軍ッ!貴様の野望通りにはさせないッ!とぅッ!」
5人そろってジャスティーキックッ!
「ぐぎゃあああああああああッ!」
ぼんぼこ爆発ッ!しかし、死なない
「くらえッ!ギルティーチェーンッ!」
じゃららららっと漆黒の鎖が飛び出し、5人をしばりつけたッ!
「どうだッ!動けまいッ!」
「ぐッ!このままではやられてしまうッ!」
「良い子のみんなッ!ジャスティーファイブに正義の力を分けてあげてッ!」
なんかしらんお姉さんが、子供たちをそそのかしている
「明江さん・・・」
ぼっとジャスティー見ながら、信が言った。
「えッ!?」
とつぜん話しかけられて、びくった
「明江さんは、人を殺したことがありますか?」
信は聞いた。ちょっと声がふるえて聞きにくそうな感じ
「昨日殺したじゃない。おとといも殺したんじゃないかな?」
「そうではなくて、竜牙やわたしたちに出会う前です」
「あるわけないでしょッ!」
明江は当たり前のように言った
「わたしもありません」
「えッ!?」
明江はマジでおどろいた。ジャスティーから目をそらすほどの衝撃の事実ッ!
「怨霊寺本坊の見下半次郎・・・。正真正銘の人間を殺した最初の男です」
「ウソ・・・マジ?」
「マジ」
白桜流剣術の使い手で、京都を魔から守る存在。戦いの場数は数知れないはずだった。しかし、人間を切ったのが初だったなんてマジでびっくりだ
「殺したことに罪悪はあります。ですが、後悔はしていない。あいつは魔に魅入られていた。俺は正しいことをしたんだと信じています」
「ふ~ん」
子供たちがジャスティーファイブたちと握手していた。子供たちの目はジャスティーファイブに夢中で輝いていた。
けっきょく、遊園地での収穫はなかった。
明江はただ遊園地につれてきてもらったとおもって、ちょっとご機嫌だった。




