第四十一天 金若の作戦ッ!第二弾ッ!
金若は宵闇の闇の中にひそんでいた。
「ウフフフ・・・大聖天ッ!なかなかやりおる」
金若は服を脱ぎ、青白い肌をあらわにした。その体を黒き闇にとぷんっとつからせる。闇風呂だッ!
汚い汚れとともに、黒い闇風呂に浮かぶ、黒い汚れ。胸にあるはずの魔爆弾がないッ!
なんと魔爆弾はすごい絵描きさんのアートだったのだッ!
大聖天をあざむくためのハイレベルな作戦だったッ!
「しかし、バカなやつよ。わたしともあろうものが、自爆攻撃なぞするわけがなかろうに・・・ウフフフ」
金若は風呂から出ると、
「さて・・・」
と、大きな金の輪の前に立って、合掌
「金盧様・・・金盧様」
金若はつぶやいた
「なんじゃ?」
金の輪から、出てきたのは金盧だったッ!
服は金若に似ているが、そこそこのデブだ。体重は96キロくらいだろうか。
―――だがしかしッ!金盧は北の海の王・・・。つまり、魔の国、魔の民、魔たちの頂点に立つ最強権力者ッ!
その戦闘力は、はかりしれないッ!
「おぬし、どこで寄り道をしておるッ!もう帰国しているはずであろう」
金盧はおもいだして、キレた
「ウフフフ・・・思わぬアクシデントがありまして、もうしわけありませんでした」
「アクシデントッ!?おぬし、まだ日本かッ!」
金の輪は金盧の肉体の一部である。なんと、場所のかんじで、エビルフィッシュで海をわたっているのではないとわかったのだ。さすが、魔の王ッ!
「エビルフィッシュが、大聖天にやられました」
「なにッ!?大聖天だとぅッ?!」
これには魔の王たる金盧もびっくりしたもんだ。大聖天は、魔の王とて天敵である
「それでおぬしどうするのじゃ?お使いをだそうか?」
「いえ、お使いはけっこう。ウフフフ・・・もうけっこう魔もこの国にしのびこませました。そろそろいいかなと思っていたところだったんですよ。このまま、次の作戦に移ろうと思います」
「ホゥ・・・侵略戦争かッ!」
「ウフフフ・・・わたし流のね」
金若は髪をいじりながら、よゆうで笑ってる。かなり自信がたっぷりだッ!
「だがしかし大聖天か・・・やつらは必ず邪魔にくるぞ」
「ウフフフ・・・大聖天なぞ、おそるるに足りませんよ」
「ホゥ!・・・あの大聖天相手にそうのたまるかッ!」
「ええ。なぜなら、あの大聖天。愚かなことに五神武を持っていませんッ!」
「バカなッ!五神武がないッ!?どういうことじゃ?」
「理由はわかりません。しかし、われわれにとっては五神武を持たない今こそ、奴をしとめる最大のビッグチャンスッ!大聖天を倒し、必ずやこの国をわが手中におさめてしんぜましょう」
「それは頼もしい。頼んだぞ。カッカッカッカッカ」
金盧は濃い闇に沈んでいった
「ウフフフ・・・この国は今日より人知れず闇に支配されることになるでしょう。この蛾魔羅でね」
漆黒の中に浮かぶ二つの青白い目があったッ!
翌朝、竜牙たちはホテルをひきはらい。電車にのった。
「ねぇ、竜牙。とつぜんどこにいくの?」
ずずずずずずずずっ
竜牙はそば弁当を食べていた。今回は一段だけなのが残念無念
「あ、そうそう!昨日ね。こわい夢を見たのッ!自転車の女の人にね。あ、人じゃないや、自転車の女。あ、なんて言ったらいいのかな。女自転車?とにかく、そんなのみたの」
朝霧はくすくすと笑った。
「それは夢ではありませんよ」
「え?」
「いえ、なんでもありません。それはこわい夢だったんですね」
「うん」
朝霧はわかったけど、黙っていた。明江は眠りからの気絶の連続で、なんにも覚えちゃいなかった。
信は目をとじて、しずかにウナギ弁当をはむはむしていた。ウナギ最高
電車は海側にでた。青々とした海がマジで青くて水平線がよくわからない。スカッとした晴天の空の続きみたいだった。
「しかし、どこまでも青ですね」
幕の内弁当からハシをとめて、朝霧は車窓をながめた。
とてもおどろおどろしい血の戦いの跡は、この海には見られない。
「金若のやつ、次は何をやらかすつもりでしょうか?それが気になって眠れない」
信は言った。
「たしかに逃げられてしまったのが悔やまれます。だがしかし、まだこの国に潜伏しているのはくつがえりようのない事実」
「フン・・・ぜんぶぶったぎりゃいい。ずずずずずずずずっ」
竜牙はそばに夢中だ
「しかし、これからが本当の戦いだ。気合いれてけよ?」
思い出したように、ハシをとめて明江をむいた
「・・・うんッ!」
明江は力づよくうなづいた。
明江は昨晩役立たずだったことを知らない。しかし、それを言わずにおく男たちは、まごうことなき優しさの塊だった。
―――刹那ッ!
どぅ~ん。とつぜん胃が重くなったッ!
いや、胃じゃない。空気がなんとなく少し臭ってきた。
「ムムッ!これは邪臭・・・ッ!」
朝霧は弁当を投げ捨てた
「だが、遠いな」
「そうですね。うっすらとただよってくるような感じです」
竜牙と信は弁当をかきこんでいる。ラストスパートッ!
「しかしこれは、巨大ですよッ!エビルフィッシュなんか目じゃないッ!ヤバくて巨大ですッ!」
「まさか、金若の次の戦略ッ?!バカな・・・早すぎる」
信もちょっとおどろきはじめた
「あわてるな、ザコども。こんな真昼間からおれたちの目にとまるようにしてるやつらに、殺る気があるとは思えねぇ。こいつはなにかあるぜッ」
「行先変更ですね」
竜牙達は電車をのりかえた。
金盧と書いて、コンロと読みます。
北の海の王です。
設定を書くのを忘れました。あと、少し改変しました
更に改変、物語を強化しました。




