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第四十天 二対一!?二対二!?

「クソッ!ちょこまかとうぜぇッ!」

 竜牙の攻撃を飛んで逃げ回るのは金若だった。

「ウフフフ・・・。こう見えても鬼ごっこは得意なんですよ?」

 と、ほかの漁船に飛び移っては逃げ、をうまいことやってやがる

 しかし竜牙とて単純バカではない。ちゃんと追いつめるように、切りかかってはいるのだ。しかし、金若は危険になると、舵の前で倒れている信の方へ、指をのばし攻撃しようとしてくるッ!それを竜牙は阻止するために、またうまいこと逃げられてしまうのだ。マジで卑怯だけど、ウマい

「人間なぞ、さっさと見捨ててしまえばよろしいのに。ウフフフ・・・」

 金若は小ばかにしてくる

「しねっ!」

 船がまっぷたつにわれて沈んだ

「ウフフフ」

 金若はとんだッ!

 二人は竜牙達の船に戻ってきた。しかし、船の先端に立ったのは金若だったッ!

「お遊びは終わりにしましょう」

 と、金若はしずかに、信の首筋に爪をたてた。

 金若は竜牙がむかついて、会心の一撃をうってくるのを待っていたのだッ!それをするりとよけて、人質をとるのが彼の作戦だったッ!なんという卑怯者ッ!だがウマい!

 だがだがその知略は無意味だったようだッ!

「フン・・・てめぇ相手にはそれくらいハンデが十分だと思ったんだが、どうやら神はそれすら許さなかったみたいだぜッ!」

「ッ!?」

 金若のふりあげた手に斬光が走ったッ!

 朝霧だっ!影取を倒した朝霧が、クレセントサイドストラッシュだッ!

「ホゥ・・・やりますね」

「ちッ!もう死にやがったのか、あのゴミめ」

 金若はあわててとびのいた

「これで、二対一になったな」

「ウフフフ・・・やはり二対二のようですよ」

「なにッ?!」


「あ~」

 と遠くの海から聞こえてくる。黒い海をぶきみなライトでやってくるのがいるッ!いや、ライトじゃないッ!女の首が、声をだして、光っていた。その首からのびる体は細長い肉がいびつにくみあわさって、自転車の形をしていた。それが海を走っているッ!マジきもちわるい

 後ろの荷台というか、肉台にはなんとッ!明江が眠らされているッ!そして、なによりも運転手に二人はびっくりせざるを得なかったッ!

「八雲さんッ!!」

 朝霧は声をあげたッ!

「フォフォフォ・・・」

 船にのりこむと、八雲は明江の首筋に短刀をあてた。女の自転車は八雲の体にひっこんだ。

「形成逆転ですよ。ウフフフ」

「神に仕えるあなたが、なぜこんなことをッ!?」

「善意ばかりじゃ、食っていけねぇのよッ!・・・ッ!?うぎゃああああああああああッ!」

「・・・ごちゃごちゃ言う暇に、殺しておくべきだったな」

 竜牙があっという間にとびこんで、八雲を真っ二つにしていた。本気のスピードは速すぎて見えないッ!これには金若も汗ぐっしょりであるッ!

「やはり二対一のようですよ。フフフ」

 朝霧がよゆうでわらって、しかえしした。

「う・・・動くなぁッ!」

 金若はとつぜん、バッと服を脱いだッ!

 色白の肉体が夜空にあらわになったッ!しかし、その胸のあたりにはどす黒い塊がくっついて、脈打っているッ!

「あれはッ!魔爆弾ッ!?」

 朝霧はビビった。

「わたしを殺せば、こいつが爆発するようにつくってあるッ!きさまたち二人だけなら逃げられるであろう。しかし、その二人をつれて、この海の上から逃げることができるかな?」

「ちッ!」

 最強の竜牙もこれには参ってしまった。

 魔爆弾は、魔の作ったダークなパワーの凝縮された近代兵器である。爆発すれば、巨大な闇が広がる。くらった者は急激にしわしわになって、生気を吸い尽くされて死ぬ

「ウフフフ・・・さらばだ!神の奴隷ども!」

 金若はすっと闇にとけてった。

 それは刹那のことだった。

「逃げられてしまいましたね」

「ちッ!おれとしたことが油断したぜ」

「いや、リスクが大きかった。竜牙は冷静でしたよ」

「フン・・・次は殺す」

「はい」


 海には静けさが残った。

「・・・どうやって、この船動かすんです?」

「そこのカスをさっさと叩き起こせ」



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