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第二十九天 潜入ッ!夜の港町ッ!

「こちらでございます」

 八雲が手をさして、前を歩いた。夜のとばりはもう12時だった。

 背が曲がった老体が夜中に歩くのはきもくて、怪談かホラーのようである

「どこまであるくんだ?」

「フォフォ・・・そうせかさないでくださいよッ」

「ちっ!くそじじいがっ!」

 竜牙はおとなしい。あんなに血の気が多いのに


「じゃあ、ここで隠れましょう」

 といって、ドラム缶のかげに八雲はかがんだ

「はぁっ!?てめぇぶっ殺すぞ」

「釣りでもしろとおっしゃるつもりですか?」

 と信もキレ気味。冗談が通じない上に気が短い。

「まあ、そんなところですよ。まあ、見てらっしゃい」

 八雲は殺気におされて、ビビりながらも、自分をつらぬいた。かっこいい奴だぜ

「竜牙・・・こわいよ」

 夜の魚市場はまっくろで完全に廃墟だった。近所の民家も朝が早いから、全部暗い。テトラポットがまきびしで、北の水平線のはては青白い気にあふれているようだった。

 こんな夜中のさびしい防波堤の釣り場になにかがやってくるッ!それだけで死にたくなるほどこわかった。

「なにビビってんだよ。てめぇは誰といると思ってんだ?」

 と竜牙はニヤニヤしてよゆうぶっこいてた


 その刹那ッ!!!!!!


 ビシィっと空気がかたくはりつめた気がした。

「ッ!?感じるか!?」

「ええ。すさまじい邪臭です」

「いや・・・。臭い自体は大したことねぇ。こいつは恐ろしく巨大だ」

 朝霧の答えに、竜牙は正確な答えで返した。

 青白い北の海のはてから、なにかがやってくる。はじめは空耳かなんかに思っていた音がだんだん大きくなってきて、それが出してるんだときづいたとき、闇夜の中に丸い闇があった。

「うぉぉぉぉぉぉんッ!うぉぉぉぉぉぉんッ!」

 とサイレンのような人の声がするッ。ソプラノだ

 ヤバい気持ち悪いッ。防波堤の先端の灯台に赤いなにかがうつった。こいつは全体があかい。いや、まるだとおもってた闇はなんだかいろいろとびだしていて、毛玉のようである。

「人・・・塊」

 信はそのあまりにも巨体なおぞましい呪いの物体に、さすがの信も驚かざるを得なかったッ

 そう・・・人の塊だったのである。しかも死体!?なんだかよくわからない

「おえええええッ!」

 明江ははいた。しかし、ばれてしまうのであわてて八雲が口をふさいだ。きたねっ


「よし、殺す」

 と竜牙はたちあがった。

「おまちください」

 と、まだ八雲は止める。手がげろくさい

「なんだよッ!」

「獲物はあいつじゃありませんッ」

「なにッ!?」

「もう出てくるころでしょう」

 赤黒の塊が防波堤にとまった。丸いのは横から見ると細長くて、魚だった。

 だがしかし、街頭にてらされると、血みどろの人間の顔がなんにんもさけんでいて、めちゃきもちわるい。

「エビルフィッシュッ!・・・もうとっくに失われた禁術だと思っていたのですが」

 朝霧はぼそっと言った。

 エビルフィッシュは丸い塊だったのが、とつぜん横がさけた。そして、どす黒いなにかがぞろぞろでてくるっ!

「あ・・・あれは魔ッ!?」

 信はびっくりした。邪臭は隠してはいるが、完全に異形だった。しかも、臭いを隠せるということはどいつもこいつもヤバい。

 だがしかし、さらにびっくりしたのはこれからだった。静けさに包まれた漁村の方からもぞろぞろと人がゾンビ歩きだったのだ。

「まさに本当の地獄・・・」

 あれは人間ッ!まぎれもなく人間ッ!

「ハッ!てめぇらはビビんのがはやすぎだぜッ」

「えっ!?」

 竜牙が汗をかいてる。慎重になってる証拠ッ!

 朝霧は竜牙の目の先を見た。

 エビルフィッシュからでてきた、金色の服を着た男がいた。

「ッ!!!!!!?!??!!?!?!!!?!?!?!?!!?!?」


 それは北の海が王の側近ッ!金若だったのだッ!!!!!!!


金若と書いて、コンジャクと読みます。新キャラです。

今日は調子がでません


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