第二十五天 提案ッ
駅で弁当も買ったし、電車は西へスタートしたッ!
駅を発車したの昼過ぎだった。電車は北へむかい、第二の目的地に近づく
「わぁ~い!わぁ~い!えっきべんえっきべん!」
明江は喜びいさんで、袋をといた。
「へっ!おれの弁当がはじまったぜッ!」
竜牙がとりいだしたるは、とんかつ弁当いたってオーソドックスッ!
「あなたはセンスがありませんね。もっと町になじんだ名産を食べなくてはいけませんよ」
と小ばかにしたように開けたのは朝霧だった。竹籠が弁当になっているッ!
「わぁ~!すげぇッ!」
明江は声をあげた。びっくりしまくった。
「ちっ・・・くえりゃあいいんだよ!」
と竜牙は逆切れ
「フッフッフ」
信はその景色をたのしみながら、うなぎをちまりちまりと食べた。やはり優雅である。
しかしすばやい手つきで緑茶をいれると、三人にくばった。
「はい!お茶です」
「ああん?ああ・・・」
「ああ、すいません」
と竜牙と朝霧は受け取った。しかし、明江は受け取らないッ
「ねぇ、竜牙ぁッ!山がきれいだよッ」
「ああ?あれは女だぞ?イケメンにしておけ」
「え?」
明江はきょとんとした。
「フフフ」
「明江さんお茶ですよ」
と信は再度チャレンジした。しかし、受け取らないッ
「ちっ・・・」
信は内心イラっとメラメラした。こいつは完全にシカトしている。いじめだ。
景色は白く流れていく。しかし、しれつな戦いがそこにはあるようだった。信は策略で見事に明江にお茶をくばった。お茶を飲んだ明江は一秒で眠った。
「あら?明江さん眠ってしまいましたか?」
「フン・・・そうしたかったんだろう?」
竜牙がニヤニヤとわらった。信の策略を彼は見逃さなかった。
「気づかれましたか。なんでもお見通しですね」
と信は涼しいほほえみである。
「俺を誰だと思っている。で、てめぇがそうするってことはなんかあるんだろう?おっぱいか?」
「勘弁してください。そんなんじゃありませんよ」
「ハハハ!」
「竜牙、冗談がきついですよ」
朝霧はせっきょうした。
信はまじめな顔をして、少し言いためらって、でも今しか言えないので言った。
「あの・・・わたしは人間です。ですからお二方の深いお考えがあってのことからそうしてるかと思うと、生意気にもほどがあるのですが、無礼を承知で申し上げます。明江さんは必要ですか?」
「フン・・・」
二人はしんとなった。
「わたしは突然きたくせにでしゃばりが過ぎるというのは百も承知なのですが、わたしのみるかぎりでは、こいつは旅にふさわしくない。彼女は戦えないッ!そうでしょう?」
「フン・・・」
竜牙は鼻でわらった。
「でしたら、親もとへ帰すべきではなかろうか?いくら春休みだからと言っても、こんだけどっかに出かけてるんじゃ、親だって心配します」
「過保護だな」
「いや、人間の親とはそういうものなんです。それにこのままではいつ闇に抱かれて死ぬかもわからない。彼女は我々と考えが合わない。そして、人間ゆえに危うい」
竜牙は腕をくんだ。
「・・・フン、一理ある。だがしかし、こいつはおれが強制したわけじゃあねぇよ。勝手についてきやがったんだ。てめぇはどう思うんだ?よう?教育係」
「え?わたしですか?」
と自分の指をさしたのは朝霧だった。
「てめぇが連れてきたようなもんだろう?」
竜牙がニヤニヤした。そう。同行を許可したのは朝霧みたいなもんだった。
そういえば、そうだった。
「朝霧様はどう思われるんです?この旅につれていくべきか否か」
「フム・・・」
朝霧は考えた。
竜牙と信はつれていくべきではない、そんな空気だった。しかしッ!
「わたしは連れていくべきだと考えますッ」
と朝霧は空気を読まない。
「なにッ!?」
二人はおどろいた。
「彼女を今、家に帰したところで、きっと私たちを追いかけてくるでしょう。危険な旅から彼女を遠ざけることはできないと思います」
「ならば、いっそ完全に行方をくらませば・・・」
信は言った。行方が完全にわからなくなれば、あきらめるだろうということだ。
「それこそだめだ。彼女は流浪の旅に出かねない」
「ッ!?なぜそこまでッ!」
「彼女は竜牙を愛しているんですよ」
「なんだってッ!?」
二人はやっぱりおどろいた。突然のカミングアウト
「彼女は愛ゆえになにをしでかすかわからない。ゆっくりと今は見守るしかないのです」
「だがしかし・・・」
愛と言われて、信も勢いが落ちてしまった。こんなのはどうしようもない。
困りに困って竜牙に救いを求めた。
竜牙はよゆうをもてあましていた。
「フン・・・おれはどうとも思わねぇよ。ついてきたきゃぁきたいで、好きにすりゃあいい。決めるのはあいつ自身だ」
大聖天がそう言うのなら、もう何も言えなかった。大聖天の意見は絶対なのだッ!
長くなってしまったな




