第二十四天 新たなる旅立ち
次の日はからっと晴れてて、白かった。真夏かとつっこむくらいのおどろきの白さに町中はおどろきざわめいた。
闇が一つ滅んだのだ。その影響ははかれないッ!
「なにッ!?あの見下半次郎を倒しただとッ!?」
前日の晩、成平の親父もびっくりしてた。
怨霊寺は長年の宿敵だった。それが突然しんで、はれぇっとへたった。
白桜寺の役目もそろそろ終わりそうだった。
いや役目というより、呪いだったのかもしれない。それは深くて重いのだ。
成平家の風呂といえば、滝である。滝にうたれるのが当たり前すぎて、風呂に入ってない。おっと、マジできたないと思うかもしれないが、そんなことはない。成平家の清浄な水の聖なる滝は、聖なるパワーで満開なのだ。アカスリ十回分の効果がある。
「それでいい匂いがするのね」
と明江は昨晩入りたがっていたが、素人にはおすすめできない。なぜなら聖なる滝のパワーはあまりにも激しく、なめてかかると死んでしまうのだ。
成平家の親父はそれに朝昼晩入る。
今朝も気づけば滝にうたれていた。
池のほとりに信はパンツ一丁でたった
「お父さん、入りますよ」
「・・・」
父は何も言わない。雑念は事故のもとである。
信もそれきりだまった。親と子の会話はまるでなかった。しかしなんも話してないけどわかってた。これは長年つれそった親子だからだ。だが、会話したい。
父さんが純白の装束に身を包むとき、信は部屋にとつげきしたのだ。
「父さん、失礼しますよ」
「・・・ああ」
父さんは会話したがらなかった。これから廊下の水拭きとかもあるし。
がらっとふすまをあけて、信ははいった。そしてふすまをしめた。
「父さん。わたしは旅に出る・・・。それでよろしいんですね?」
「ああ。大聖天が定めに連れ添うことが、我々先祖代々からの約束なのだ。そうせざるをえまい」
「だがしかし、父さんッ!」
信はつめよった。父さんは弱ってしまってわらった。
「・・・だいじょうぶだ。寺はなんとか守る」
とよわきにいった。
実は父さんは剣術の才能がなかった。信は祖父、成平 草原にならった。
祖父はしばしば才能のない親父をぶん殴って呪ったものだが、父はそのぶんおつとめに力をいれた。この清浄な力はいわば努力の結晶ッ!しかし、それでもたびたび怨霊寺が攻めてきては父はなんにもできなかった。
祖父は50年前に山へ行くと消えて失踪した。信が旅立ってしまう今、寺を守る戦士はだれもいない。怨霊寺は滅んだ。しかし、第二の怨霊寺が狙ってこないとも限らない。それを心配しているのだった。
「おきてはおきてだ」
父さんは服を着ながら言った。深い響きが信に迫った。
なんにも言えないでいると、父さんは突然土下座した。
「なんにもしてやれず、本当にすまなかった」
涙を流してえぐえぐと泣いた。そんなことはないッ!と信は言いたかったが、なんにも言えなかった。父さんの魂ははかりしれないッ。
信が旅立つとき、父さんはいなかった。また滝にいっていた。
「あれ?お父さんは?」
明江が聞いた。
「きっと滝に入られているのでしょう」
「あいさつしなくていいの?」
「いいんです」
信は涼しく笑うと寺に背を向けた。
「フン・・・」
竜牙たちも歩き出した。
―――戦いとは非情な世界ッ!弱き者は淘汰されてしまうのだッ!
調子が悪いです。ちくしょう




