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第百六十七天 重黒要塞ッ!金明、驚異の肉体ッ!

「信さんッ!」

 朝霧が駆け出したッ!だがしかしッ!

「おっと、そうはさせねぇぜ」

 と、立ちふさがったのは金明。

「あの餓鬼をみたけりゃ、この俺を倒すことだなぁ」

「なにッ!?」

「俺ぁ、惚れたぜ。あの餓鬼の戦士としての生き様によ。そして、もう止まらねぇッ!戦いを・・・待てねぇぜッ!」

 金明は拳を振るったッ!

 まさにッ!解き放たれた野獣ッ!!!


 朝霧はするりと避けて、反射的にクレセントサイドニーキックをカウンター気味にくらわすッ!脇腹にクリーンヒットォッ!

「こちらは戦闘狂ではないのでね。通らせてもらいますよ」

「今、何かしたか?」

「なにッ!?」

 金明はニヤリと笑って、拳をさらに振るッ!朝霧は後ろへ鳥のように大きくはばたいたッ!

 朝霧得意のクレセントサイドニーキックを食らわせたのに、まるで効いてないッ!!!


 金明はむきむきっとそのどす黒い肉体をたくましくしてみせた。そして、漂う重黒なオーラは、鋼鉄の板みたく冷たく平たい。

 朝霧は信の方を見た。かすかに肩が動いている。良かった生きているッ!

 とにかく早く倒して、治療せねばと、心が急いたッ!!!


 朝霧は再度姿を消すッ!三日月のような歩法だッ!

 金明は全然スピードについてこれないッ!あっという間に背後を取った。


 蹴りがだめなら、刃でッ!!!


―――クレセントバックスラッシュッ!!!


 頸椎めがけて、致命傷の一撃だッ!これは死ぬッ!!!

 だがしかしッ!がぎぃんッ!とするどい音と共に、朝霧の腕が上に跳ね上がったッ!いや、跳ねあげたッ!そのまままっすぐ力をこめれば、刀が折れてしまうッ!それを避けたのだッ!

「へへへ!痛くもかゆくもねぇな」

「くッ!」


 こいつ・・・恐ろしく固いッ!!!


「終わりか?」

「まだまだですよッ!」

 朝霧は再度クレセントを仕掛けるッ!だがしかしッ!金明はニヤリと笑うッ!勢いのついたその瞬間を狙ってやがったッ!

「避けられるかなッ!金明爆黒拳コンミョウバッコクケンッ!!!」

 金明は拳を振り上げ、黒大なパワーをその手に満たすと、それを一気に大地へとたたきつけたッ!

 暗黒パワーが地割れのように地面を這うッ!そして、黒きマグマが噴出したッ!!!

「ッ!!??」

 目の前に突如現れたブラックウォールに、朝霧はもろにぶつかる羽目になったッ!溶けるような熱さに、朝霧は転がったッ!だがしかしッ!高速移動による風の幕によって大やけどは免れたッ!!!


「こんなもんも避けられねぇのか?もしかして、おめぇ一番弱ぇんじゃねぇのか?」

 朝霧は軽く立ち上がって見せた。そして、砂埃を払うと、クイクイと手で挑発する。

「あぁッ!?おめぇ、喧嘩売ってんのかッ!?転がった分際でよぉッ!」

 金明は腹立たしいッ!雑魚に挑発されると、さらに倍腹立たしいッ!

「あなたがノロすぎて、ちょっとかすってしまっただけですよ」

「なら、今度は大事故にしてやらぁッ!!!金明爆黒拳ッ!!!」

 金明は拳を振り上げた。


―――今だッ!!!


 朝霧は走ったッ!

 金明はバカだッ!ムキになって、何の考えもなしにぶっ放してきたッ!そして、さっきよりも間合いが近くなっている事にも気づいていなかったッ!あまりに無防備ッ!!!


 そしてッ!金明の持つ重黒なオーラがその右手の一点に集中する瞬間を朝霧は狙っていたッ!

 地面に振り下ろされるその瞬間には、朝霧は目の前だったッ!計算通りッ!

 両手で丸太のように太い手首と、肘を取り、全力で極めるッ!!!

 三日月のような歩法から、高速でしのびより、腕を極める関節技ッ!!!


―――クレセントサイドアームロックッ!!!


 無防備な肉体に関節技を極めるッ!

「おぉぉううッ!?」

「硬質なものほど、柔軟性がないッ!あなたの腕をこれで砕くッ!」

 ぐぐっと力を込めるッ!朝霧の聖なるパワーが金明の腕を湿らすようにからみつくッ!その力は見た目通りではないッ!

 丸太のような腕と言えど、しなっていくッ!

 だがしかしッ!その腕は曲げても、曲げただけ曲がっていくのだったッ!硬質な上に柔軟な恐るべき肉体だったッ!そして、その腕が折られる前には、もう金明は体勢を立て直していた。黒大なパワーが満ち、さらに丸太のような腕では、朝霧の力も及ばないッ!腕を戻されて、そのうえ、逆につかまれたッ!

「ヘッヘッへ!俺のターーーーーーーンッ!」

 空いた手にはダークパワーが宿ったッ!そして、その腕が、朝霧の横腹を直撃したッ!

「ぐぅッ!!!」

 メキメキメキと、あばらの10本くらいもってかれたッ!

「もう一丁ッ!」

 ドゴォっと拳が突き刺さり、またメキメキ言うッ!

 朝霧は振りほどこうとするが、その恵まれた腕の握力は朝霧のそれをはるかに上回っているッ!

「まだまだ俺のターンだぜぇ?」

 と、またもやドゴメキだッ!朝霧は血を吐いたッ!死ぬッ!



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