第百六十六天 結末確定ッ!輝くッ!信の超センスッ!
信に黒突が迫るッ!とても避けられる状態ではないッ!
「ちッ!」
信はなんとッ!聖なるパワー、白枝気を切ったッ!と思うとッ!姿が横へとずれたッ!
「ぐぉッ!」
信はアスファルトを転がった。そして、うつぶせったまま、体を見る。どこも怪我はないッ!
突きの姿勢で固まった光良が、信へ驚きの感情を示している。
「ホゥッ!!!邪聖双転を瞬間的に使って、体をずらしたかッ!!!・・・素晴らしいッ!やはり天才かッ!」
と、感動したッ!
そうッ!信は避けられぬと悟るや否や、一か八か、邪聖双転を瞬間的に行ったのだッ!超移動は黒突よりもはるかに速いッ!
―――だがしかしッ!
「ぐあああああッ!」
信は体を動かそうとして、これは激痛にうめかざるを得ないッ!
元々、白枝気によって無理矢理動かしていたボロボロの肉体を、そのボロボロにした技である邪聖双転で酷使したのである。パーフェクトなる無茶ッ!
「ホッホッホ!無理がたたったようじゃのぅ」
「これしき・・・」
信はぐぐりと立ち上がり、白枝気を体に充実させていくッ!そして、居合の構えだッ!
だが、光良は完全に見切ったような微笑みを絶やさないッ!
「じゃが、もう勝負あったじゃろう?ワシは今の一撃ではっきりとわかったわい」
「・・・」
「もう手はない。そなたはその居合しかできない。そうじゃろう?戦う為には、白枝気、そして、ワシからの邪聖双転を防ぐためのホーリーパワーのバリアを張り続けなければならない。それだけのパワーを常に放出している為に、白桜寺剣術の華麗なる剣技の数々を放つ事ができないッ!つまり、そなたはメモリー不足ッ!読手も破られ、居合も見切った今、ワシに恐るるモノなど何もないわッ!」
光良は勝利を確信したッ!ごもっともだッ!
だがしかしッ!信の目の色はギラギラと戦意に溢れているッ!
「言ったはずです。わたしは彼の意思を受け継いでいると。あなたの死という運命からは、もう逃れられない」
「そんな体でようほざくのぅ。であれば、ワシはそなたの死と言う現実を示して、幕を下ろすとしようぞ」
光良は、掲十字の構えを取るッ!
「先刻のような手はもう通用せんぞ?次は確実に黒手傀儡拳の餌食にしてやる。操られてなお生き長らえるか、絶望的なる死か。好きな方を選ぶが良い。ホッホッホ!」
「参ります」
信が大地を蹴りだしたッ!!!光良の十字に構えた刃がガチャリと鋼の音色を奏でるッ!
今度は目の前で跳躍して、飛び後ろ回し蹴りだッ!!!だが遅すぎて、光良、よゆうの回避ッ!!!と見せかけて、体をひねり信はもう空中で一発蹴りを放ってくるファンタスティックッ!
足技の隙をなくす足技だッ!だがだがッ!光良はそれも避けるッ!読んでいるッ!!!
信はとんと足を地についた。そして、ほぅっと息を吐く。
刹那ッ!体に宿るオーラが線麗な細やかさで、まるで白き光の草原のようだ。その異質なオーラの変容に、光良は驚いたッ!
「そなたッ!?!?」
「言ったはずです。わたしは彼の意思を受け継いでいるとッ!!!ををををををををッ!」
信の刀が鞘を走るッ!刃が白銀の煌めきを放つッ!
片手で打つマッハ2の音速居合ッ!!!
―――神音流剣術、居奥義・電一文字
奥義をパクりやがったッ!!!奥義なんてそんな簡単にできるものではないッ!しかも、信は電一文字を知らない。しかもしかも、五閃の雷十字すら、操られている最中であるッ!にも関わらず、信はその技の特性をつかみ、モノにしたのだッ!
「真に恐るべきは、そなたの才能だったという事かああああッ!」
相手はマッハ2だッ!いくら弱っているとは言え、マッハ2だッ!もう一度言うッ!マッハ2だッ!
これは光良も両刃で受けざるを得ないッ!ぐぐりと構えるッ!
―――受け流せれば、ワシの勝ちッ!
マッハ2の衝撃が光良の十字に一画添えたッ!
「ぬぅッ!」
光良は全身から闇のパワーを吹き出し、その衝撃に耐えようとしたッ!!!
だがしかしッ!衝撃はゼロだった。突風は吹き荒れるものの、鋼の重い一撃がないッ!!??力尽きたかッ!?と、光良が良く見れば、ぶつかった刀に信の両手はなく、信の手は懐にあったッ!懐からギラリと桃色の美光を放つは、半分に砕け散った北王子流水ッ!!!
―――まさかの二刀返しッ!!!
「うおおおおおおおおおおッ!」
信は、流水を引き抜き光良の胸に突き立てるッ!
初めからこれを狙ってやがったのだッ!滅花一閃しかできないと見せかけ、電一文字を不意に放つと見せかけ、北王子流水を当てるッ!三段構えの狙いッ!
電一文字ほどの威力であれば、片腕で受けることなどできないッ!両腕を使わせれば、隙ができるッ!そんな緻密な計算をも取り入れた完璧なる作戦ッ!
この戦い、すべて信の手の内にあったという事かッ!
そして、北王子流水と来れば・・・。
―――申し訳ない。お別れです。ダニエルッ!
「短い間だったが、楽しかったぜ。あばよッ!」
刀の声は信に感謝を述べたッ!その信頼関係から生まれる絶大なる技ッ!!!その名はッ!!!
―――散桜・芝桜
「ホオオオオオオオオオッ!」
光良は死に恐怖したッ!だがしかしッ!もう遅いッ!
桃色の光の柱が天を衝いたッ!その光は散り際の華々しさか、雲を割り青空の彼方へッ!
「うぎゃああああああああああああッ!」
光良は無数の刃に切り刻まれて、消滅した。
何もないアスファルトに信だけが残った。
その凄絶なる死闘に、朝霧も金明も言葉を失った。
「五閃さん。思いは果たしました」
信も力を失って、ばたりと倒れた。




