第百六十四天 意思継承ッ!奥義破れたりッ!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
「五閃さんの意思、わたしが引き継ぎます。・・・御聖院支配人、二階堂 光良。わたしはあなたを必ず殺す」
信の目が鋭く光ったッ!この決意は絶対に揺るがないッ!殺すと言ったら、殺すのだッ!!!
だがしかし、相手はあの光良であるッ!
「ホッホッホ!威勢が良くて、よろしい。じゃが、その体でできるかな?」
「ぐッ!」
信は一歩足を進めた瞬間、激痛が脳天を突き抜けるようだったッ!
光良の黒手傀儡拳によって、信の体は限界をはるかに超えて酷使されていたのだッ!その反動が今、信の意識に訴えかけていたッ!!!
「ホッホッホ!指一本動かすのにもままあるまい」
だがしかしッ!信は軽く微笑んでいるッ!
「・・・フフ。これしきの事」
信は深く息を吸い込んだ。辺りの大気がわずかに揺らいだ。そして、その見えぬ気は信の体へと集まり、清廉な気品を備えた白き聖なるオーラとなる。それらのオーラは大きくなり、優しく彼の体を包み込んだ。
「ホホゥ・・・。その技は?」
と、光良は髭をいじくりながら、興味深そうだッ!
「白桜寺剣術 桜甲・白枝気ッ!」
信は一歩歩いてみせる。平然としている。そうッ!この技は動かない体をまとわせた聖なるパワーによって無理矢理に動かす高等技だッ!これを使える者は、死の間際まで恐ろしき戦闘能力を維持できるッ!!!
「素晴らしいッ!さすがはワシの見込んだ男。じゃがッ!もう一つ致命的な問題があるのぅ」
「問題?」
「それは・・・」
光良の姿が消えたッ!!!
「信さん、後ろですッ!」
背後から刃が迫るッ!!!
信は動かないッ!当たるかと思いきや、寸止めだッ!光良のこのよゆうッ!!!
「そなた達に、ワシを操る術がない。つまりッ!ワシは邪聖双転を自由に使う事ができるッ!そなたは使えないッ!この差はどうするのかね?」
「何故、そのまま首をはねなかったのです?よゆうのつもりですか?」
「何ッ!?」
これには、光良もしかめ面だッ!完全に追い切れてなかったくせにッ!!!
「あなたが邪聖双転を使ったところで、あなたの死には何の支障もありません」
と、信は多少小ばかにした微笑みで、クールに決めたッ!
「吠えたなッ!ならば、その首。望み通りにはねてやるわッ!」
光良の姿が再び消えて、超移動だッ!
「今度は上ですよッ!」
遠くから見守る朝霧は、光良の動きがよく見えるッ!
だがしかしッ!信は追いきれてないッ!刃が振り下ろされるッ!ヤバいッ!脳天カチ割りだッ!
だがだがしかしッ!すんでのところで、信はなんとその超速刃を見事受けて見せたッ!!!
「なにッ!?」
と、光良は驚いて距離を取ったッ!信は静かなる笑みをたたえ、その瞳には光良の死体しか見えていないッ!
「朝霧さん!」
「なんです?」
「アドバイス・・・感謝痛み入りますが、今のわたしには不要です」
「ッ!?・・・わかりました」
朝霧は驚きながらも、今度はノーアドバイスに徹するッ!なんだとッ!信には見えているというのかッ!
「邪聖双転は、もうわたしには聞きません」
「まぐれで防いだくらいでいい気になりおって。今度はアドバイスもないぞッ!待つのは、紛れもなく己の体を遠くに見つめるそなたの首じゃッ!」
「フフフ・・・試せばわかること」
「言われるまでもないッ!」
またもや光良の超移動だッ!今度は後ろッ!確実に首をはねていくラインだッ!
信の首筋に刃がふれんとする。その瞬間、光良はようやく異変に気付いたッ!ぐにゃりと何かが歪んでいるッ!!!この、信の白き聖なるオーラに刃が触れた瞬間にだッ!
信は光良の刀をかすらせるように受けたッ!そしてそのまま、逆に首をはねようとするッ!
「ホオオオオオオッ!」
光良は奇声をあげた。信の斬撃に死を見た。その恐怖からだったッ!
後ろへ転がり、信の斬撃をかろうじて避けたッ!思わず首をなでた。首は・・・つながっているッ!
光良の頭からヤバい汗がしたたるッ!
「ホ・・・ホッホッホ!まさかこんな形で封じてくるとはのぅ。これが天才かッ!」
「フフフ」
信はクールに睨みながらも、笑って見せる。まといし白き聖なる気の勢いが増したようだ。処刑人の気風が強く漂うッ!
邪聖双転を二度防げた秘密ッ!それは桜甲・白枝気にあったッ!
信の白枝気は、体を無理矢理動かすだけにとどまらず、それに改良を加え、聖なるパワーを外へと発散していたッ!邪聖双転は、聖であれ邪であれ、それぞれの力に大きく作用される。光良の刃はその聖なるパワーに触れた瞬間、聖と邪のバランスが崩され、勢いを殺されていたのだッ!
「これでは、邪聖双転も使えぬのぅ。ホッホッホ!久々に血が騒ぐ。よろしい!ならば、京都守護職を恐怖に陥れた暗黒剣術。その目に見せてやろう」
光良の白刃が、漆黒の毛のごとき艶やかな闇を帯びたッ!これが光良の本気だッ!
―――人間最強決定戦がついに始まったッ!!!




