決心 と 戦争
家にドタドタと入る音と僅かな振動が響いた。
「父さん!大変だよ!反応が消えた!」
プランターの花に水を上げていた弘人は修也の言葉を聞いて咄嗟にモニター室に駆けた。
その事態に気づいた美穂も同時に駆けつけた。
修也は画面に映った警告表示を指指した。
「父さん!これ・・・」
弘人は息を吐いて言った。
「ああ、紛れもなく始まったんだ。『真と嘘』が」
「そんな・・・」
美穂が悲しげに囁いた。
「父さん!これからどうすればいいんだよ。まだ始まったばかりだ。まだ間に合う」
弘人はゆっくりと目を瞑った。
その様子を修也と美穂は真剣に見つめる。
1つ息を吐いた弘人は口を開いた。
「私が即刻侵入プログラムを完成させる。修也はいつでもその学校に行けるように準備しときなさい」
「分かった。美穂さんはどうする?」
美穂は真剣な眼差しで言った。
「私も修也くんと一緒に同行させてください!」
しかし弘人は固く断った。
「だめだ。何が起こるかわからないんだ。家で待機していてくれ」
「父さん!!」
修也がグイと前に出て弘人の前に立った。
「美穂さんも俺と一緒に行動させてくれよ。彼女は過去への恐怖を抱いてる。だからここに来たんだ。
彼女も戦わせてくれ。俺もいるから大丈夫だから」
「しかし――」
「ここにいる全員が『真と嘘』の恐怖と絶望を知っている!死んでいった仲間のためにも逃げることはできないんだ。皆で戦うって誓った。これは『俺達』の戦いなんだ」
「・・・分かった。美穂ちゃんをしっかり守ってやれ」
すると美穂が弘人に対して声を出した。
「無理なお願いをいってすみません。しかし私の心情は今修也君が言った通りなんです。私も戦います!」
弘人は強く1度頷いてモニター室を出て行った。
「さぁ、準備しよう。軽い荷物があればそれだけでいいから」
「うん、ありがとう」
モニター室を出ると、研究室に入ろうとした弘人と目が合った。
そして弘人は躊躇いなく言った。
「修也、もう今からあの学校へ行け。それまでには侵入プログラムは完成できる」
「分かった、行ってくるよ」
戦いが始まる。




