関門 と 破片
家に戻るとすぐさま監視に取り掛かった。と同時に父は休憩に入る。
「父さん、今さ、いつもの喫茶店に行ってたんだけど、そこでゲームの生存者に会ったんだ」
一服する弘人は意外そうに言う。
「偶然だなそりゃあ」
「それで連絡先もらったから、彼女も俺たちに協力してくれると思う」
「おおナイスだ。ついでにこちらの報告もすると、今のところ反応は正常だ。そして侵入プログラムの完成が9割近くになった。あともう少しなんだ。」
その報告に修也も胸を弾ませた。
「じゃあ完成は近いんだ。第2関門突破ももう少しだ」
修也の携帯の着信音が鳴った。
さっき出会った美穂からだった。
《もしもしどうしたの?》
《修也君だよね?今からあなたの家に行ってはだめかな》
《全然構わないよ。じゃあさっきの喫茶店に行くからそこで待ち合わせよう》
《ありがとうございます》
電話を切ると、再びコートを羽織った。
「父さん、ちょっと悪いけどさっき話した子から電話来たから行ってくる。ついでにここにも来るから整理しといて」
「え?なんだって?」
修也は家を飛び出した。
先ほどのカフェに着くと、入口に美穂は立っていた。
「ごめんなさい急に呼び出して」
「いいよいいよ。じゃあ家に案内するから」
「はい」
家に向かう途中、美穂が問いかけた。
「さっき戦うって言ってましたよね?具体的にどうやって戦うんですか?」
「ああそれはね、ほとんどコンピュータ任せなんだけど、ハッキングって言葉知ってるよね」
「はい。侵入するんですよね」
「うんそう。それでまだ研究中なんだけど、犠牲者を増やさないためにも『真と嘘』に参加して何とか食い止めたいんだ」
「なるほど・・・って全然わかりませんー」
ハハと笑うと彼女も笑顔を見せてくれた。




