相談 と 同盟
喫茶店に入り、コーヒーを注文した。
いつも休憩する時はここと決めている。
携帯を取り出し、過去に撮った写真のアルバムを開いた。
家族と撮った写真は少なく、ほとんどが友達と撮った写真である。
しかしその『友達』は写っていない。
写っているのは自分1人だ。
信二の姿ももろく消え去っていた。
携帯を懐にしまうと、丁度コーヒーが運ばれた。
丁寧に置かれ、しばらくそれを見つめている。
すると静かにすすり泣く声が隣から聞こえてきた。
ゆっくり頭だけ向けた。
高校生くらいのその女性は携帯を手にして画面を見つめている。
何か悲しいことがあったのだろう。
修也の正義感が無意識に働いてしまい、その女性に声をかけた。
「大丈夫ですか?俺でよかったら相談にのりますよ」
その女性は目をとじて自分を落ち着かせていた。そして口を開いた。
「実は・・・信じてもらえないでしょうけど私高校生で昔恐ろしいゲームに巻き込まれたんです」
修也は眉をひそめた。
「その・・・辛いかもしれないけどゲームって?」
「ゲームは、突然だったんです。休み時間に教室の扉が開かなくなって、窓も開かない。そこで・・・・・」
「もしかしてそれ・・・『真と嘘』か?」
その女性は顔を上げた。
「何で知ってるんですか?」
「俺も君と同じゲームを体験した。偶然だけど本当なんだ。俺も今驚いたよ」
「そう・・・なんですか」
修也は優しく声をかける。
「辛い気持ちは十分わかる。相談できる人がいないんだもんな。でも俺がいつか終わらせる。今そのための準備をしているんだ。必ず報いを晴らすよ」
するとその女性はメモ帳を取り出し、ボールペンで何か綴ったあと、修也にそれを渡した。
「それ私の電話番号です。高校2年の佐竹美穂です。私も何かできることあったら連絡してください。私も戦います」
修也は嬉しく思いながら、自分の携帯番号も渡した。
「俺は高3道原修也だ。いつでも相談していいよ」
修也は立ち上がり、美穂と別れて店を後にした。




