満腹竜の息吹は何処? グルメを廻る旅の六食
六食目。
1日で六食っていうと何ありますかね?
朝食、昼食、夕食、夜食、おやつ
……で、五食とすると、あとひとつ。
「おめざ」でしょうか?
知ってます?おめざ。
私は、テレビ番組で知りました。
江戸時代辺り、裕福な家庭の子の寝起きが悪かったりすると、口に菓子を放り込んで起こしたそうです。
頭に糖分という栄養がまわって、ちゃんと起きられるそうですよ!
低血圧の方は是非お試しください。
しかし、そんなに食うと、太ること確実なので、金平糖位が丁度良いんじゃないでしょうか?
私は、気にせずマドレーヌとか食っちゃいますけど(笑)
私の体型はご想像にお任せします。
その日の遅く、2階の宿泊部屋に戻って直後のことだった。
「今、何処にいらっしゃるんです?」
窓の隙間から吹き込む風に、宰相の声が聞こえて来た。
多少ビビったが、今回はちゃんと大義名分を用意している。
オレは堂々と答えてやった。
「あぁ、農の国の王都だ。勇者の奴が大怪我負っちまったからな。ちゃんとした医者に診せんのに仕方なく、ちょっとこっちまで来る事にしたんだ」
オレの大義名分に、宰相は即座に言葉を切り返した。
「通常、重傷者は一刻も早く、近場の医者に診せるべきでは?現在、農の国ファットムロンダでは、【食の祭典】が開かれる時期ですが、それに行きたいが為に、貴方が勇者に怪我を負わせて王都まで引き摺って行ったのは、分かってるんですよ?」
バレていた。
どうやら宰相には、滞在している位置だけでなく、その細かな行動や、オレの意図までバレバレだったらしい。
魔界の将軍デルクバレシスは、何でも見通す魔界の宰相セズシルバスに、これまで以上の恐ろしさを感じた。
しかし、何の事は無い。
彼の信頼する副官が、いつも仕事を押し付けられる腹いせに密告をしたのである。
そんなことを知る由も無かった魔界の将軍デルクバレシスは、次の日から早々に、勇者を伴い魔区へと向かったのだった。
医者宅では無く、何故か王都の外れで見つけた勇者は、なんぼかマシだがまだまだ怪我だらけである。
ロッグジェグバの怪しげな薬は、あまり役には立たないようだ。
まっすぐ向かえば、5か月ほどで魔区に接するガレスト国に着いた。
今は、ガレスト最東端の街バジクジェンクスで宿をとっている。
ランプの灯る室内で、一応それらしく荷物の確認をした。
明朝に出て馬を使い、明後日には魔区へと入ることが出来るだろう。
その旨を勇者に告げると、ランプの加減か勇者の瞳が揺らめいた。
「……なあ、やっぱり、魔界に行くのはまた今度にしないか?」
「は?」
思わぬ言葉に聞き返す。
「や、だって、魔王っつったら、やっぱ強ぇーだろ?俺なんか勝てるワケねぇじゃねえか」
――いや、それこそ無ぇから!魔王の方が負ける気満々だからな。
思わず出そうになった言葉を押しとどめる。
――チッ、めんどくせーな。怖気づきやがった!
舌打ちしそうになるのを内心で押しとどめて、なんとか宥める。
「大丈夫だって!お前、ここ1年で強くなっただろ?」
正確にはまだ1年も経ってはいないが、大体、勇者と会って1年位だ。
この1年、オレは自分の副官に勇者の稽古をつけさせていた。
オレはそれを見てはいないが、たぶんちょっとは強くなっただろう。
しばらく励ましてやっていたが、反応はいまいちで、その日は無理やり切り上げ寝る事にする。
――次の日、勇者はいなかった。
オレの宝玉は見たいものを映す事が出来、失せ物探しにうってつけだ。
勇者はすぐに見つかった。
まだこの街にいるらしい。
食いモン片手に、なにやら、悩んでいるらしかった。
――ちょっくら、自信をつけてやるとするか。
勇者の自信喪失に、少し、心当たりがあった魔界の将軍デルクバレシスは、街を駆け、森に紛れて変異した。
赤色の鱗をもった巨大な火竜となったオレは、街へと飛んで少々暴れる。
街は一瞬にして恐慌状態に陥り、逃げ惑う人間や怯え狂う馬などの動物でごった返した。
ごちゃごちゃと蟻のように兵士たちが湧き出てきては、矢を放ち槍を突き出し五月蝿く纏わりついてくる。
背中の翼で少し強めに羽ばたくと、ソレは起こった風で簡単に吹き飛ばされていった。
――オイオイ、この街大丈夫かよ!まぁ、オレには関係無いからどうでもいいがな。
騒ぎの中で見つけた勇者は、オレに背を向け、こけつまろびつ逃げていた。
普通の火炎も吹けるオレだが、此処は態と魔法の火炎を吹きつける。
勇者を狙った火炎魔法は、ロッグジェグバの剣の効果で消え失せた。
その事に気づいた勇者は、若干迷ったようではあったが、あらぬ方へと駆けだすと、オレの背後に回って剣を振るう。
オレは態と、それをその身に喰らってやった。
突如街を襲い、火を吹く竜を、勇者は見事撃退する。
街の兵士や将軍さえも、太刀打ち出来ない巨大な竜を相手取り、深手を負わせて追い払った勇者を、街の人間は次々に褒めそやした。
勇者の自信も随分回復したようだ。
――まったく、魔王並みに単純な奴だな。
己の魔力で瞬く間に怪我を治した魔界の将軍デルクバレシスは、何食わぬ顔で群衆から姿を現すと、勇者を魔城へ導いた。
此処でちょっとご報告。
「ストックが切れました。」
最終話辺りならあるけど、続きは書かなきゃ在りません。
そして、お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、私、今をときめく就活生なのであります。
ウフフ。
この春卒業です。
まだ決まっておりません。
なので、続きは落ち着いてから、という事になります。
(我慢できなくて書いちゃうかもだけど)
続き、早く読みたいな。
と思われた方は、
ついでに、
ごんたろうが早く良いトコに就職するよう、お祈りください。
因みに、此処で言う『良いトコ』というのは、ごんたろうに合う処といった意味でございます。
ではでは、暫く『2代目勇者の災難』は更新できませんが、皆様お達者で~
(^o^)/
うおぅ、忘れるとこだった!
私が投稿しているリレー企画『続きを書きましょう』の更新は続けてまいりますよ!
私、コピーと貼り付けするだけなのです。
そして、こちらの更新暫くできないとか言っといて、ちょくちょく私を見かけるかもですが、多目に見てやってくださいな。
ではでは。