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第十二話

クローゼットの中は制服や上着などがかかっていた


「………?」


ガサガサと小さく物音がして


「…怖いよ…」


「大丈夫…静かに…」


ひそひそと聞こえる小さな声



「ま、学…?」


「え?」


「学? 結衣?! いるのか?」


「こ、浩くん!」


目を真っ赤にした結衣が飛び出してきた


「なんで…こんなところに隠れて…」


「有里奈さんが来たんだ」


「あっ…」


そういや部屋のじゅうたんに…


「どうやって有里奈さんが来たのか教えてくれないか」


「うん。いいよ」


そう言って学は話し始めた




俺が学の家を出て5分ほどしたときに


どこからか分からないが


有里奈さんの笑い声が聞こえてきた


それで慌てて俺にメールしたらしい



でもしばらくして笑い声は止まったから


安心していたら



階段のほうから


ペタ ペタ という足音と


カランッ カランッ と金属が何かにぶつかる音がした



学たちはそれが誰なのか気づいて


クローゼットに隠れた



足音はゆっくりゆっくりと階段を上って部屋に近づいて



ついに部屋のドアが開いた



足音の主は部屋中を歩き回ったようだった


そして隠れている場所…クローゼットの近くで足音は止まって


クスクスと笑うのが聞こえた



そして


コンコンコンとクローゼットの扉を3回ノックして


それから少しの間があって


クローゼットの扉が開けられた



「それが浩くんだった…」


「そう…もう死んだって思ったね」



俺が部屋に入るすぐ前まで有里奈さんは部屋にいたんだな…



床に残った黒い小さな足跡を眺めて思った

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