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第十話

「はぁ…」


俺は1人ため息をついた


昨日猛が死んで残りは俺と学と結衣の3人だけになった


「もうなんなんだよ…」


最初は冗談半分で始めた『かくれんぼ』


見つかった仲間が次々と殺されていく


だんだん分からなくなってきた


なんで死んだはずの有里奈さんがいるんだ?


そもそもなんで有里奈さんに俺達は殺されるんだ?


そんな疑問が次々と頭に浮かぶ



こんなこと考えてなんになるんだよ



それからは何も考えずに寝た



「…ハイ!結衣の勝ち!」


ん?


あ、コレ夢なんだ


夢に結衣がたまたま出てきてるだけ…


「いやいやいや、絶対夢じゃないし!」


そういって俺はスゴイ勢いで飛び起きた


「あ、やっと浩起きた」


「浩君おはよー」


「おう、おはよう……じゃなくて


なんでお前ら勝手に人の家に入ってきてトランプしてんだよ!?」


「えー…覚えてないの?浩昨日の夜に合鍵渡してくれたくれたじゃん」


「そうだっけ?」




〔昨日の夜〕


「お前ら、なんかあったら絶対に電話してこいよ。ってかコレ」


1つずつ鍵を渡した


「浩、コレなんの鍵?」学は手の上の鍵を見て言った


「コレは俺の家の合鍵だ、なんかあったら来い」






「あぁ…確かに渡したな」


「でしょ?僕達が変態みたいな勘違いやめてよね…浩じゃないんだからさぁ」


学はあきれた顔で言った


「俺が変態ってどういうことだ?!」


「えー間違ってないじゃん」学はわざとらしく言った


結衣と学は爆笑した


俺もそれにつられてだんだんと笑いがこみ上げてきて3人でおもいっきり笑っていた


こんなに笑ったのはすごく久しぶりな気がする


かくれんぼをやる前と一緒だ


でも違うところは


加奈・勇・猛がいないだけ



「…はぁ…笑いすぎて疲れたぁ」結衣が言った


「今日はどうするんだ?」俺は学の方を見た


「どうしよっかなー…あんまり外に出ても危ないだけだし」


「最近浩の家ばっかだし僕の家に来る?」学は言った


「んー…まぁ、家の中だしそれに学の家は安全だしな」


学の親は有名企業の社長で家がすごく大きい


だからその分セキュリティーも完璧なのである


そんなわけで今日は学の家に行った



学の家でしばらく遊んだり喋ったりしていた


俺はかばんを見ると携帯を忘れたことに気がついた


「あ、しまった」


「ん?浩どうかしたの?」学が聞いてきた


「あぁ…忘れ物してきたからちょっと取りに帰る」


そう言って俺は急いで家に帰った


俺の家は学の家とそんなに遠くない


走って近道を通ると5分もかからない


まぁ、タクシー呼ぶほどじゃないな


そう思って家まで走った


しばらく走って立ち止まった


「くっそ…忘れてた…」


ここ最近この道は工事中で通行禁止だったのだ


俺は別の道で行くことにした


結局家に着いたのは学の家を出てから10分近くたった頃だった


走って来たのでだいぶ疲れた


お茶を飲んでからベッドの上に置いてあった携帯を見ると


新着メールが11通も着ていた


「…え?」


見ると全部学からだった


内容は全て一緒


【浩、早く来て】


なにかあったのか


まさか…有里奈さん


嫌な予感しかしない 俺は急いだ


もし有里奈さんだったら…


そう思うとっさきの疲れが無くなりスピードが上がった


回り道をしていたら間に合わないかもしれない


俺は近道の方へと向かった


工事をしている人たちを押しのけトラックの間を駆け抜けた


学の家の前に着いてインターホンを押した


“ピーンポーン”


しばらくしてもだれも出てこない


「なんでだよっ!」


また押してみるがやっぱり誰も出てこない



まさか



なんだか怖くなってきた


もし学と結衣が中で死んでいたら…

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