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「❤️彼女の妹 彼女の親友 Ⅰ」黒のストッキング姿の長身美少女の彼女の妹が突然部屋に上がり込んだ夜。机の下で絡みつく白い脚、迫るゴスロリ。  作者: ⚓フランク ✥ ロイド⚓
第3章 真中真理子と曽根崎アンヌ

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第3話(1) 真中真理子の部屋

《《2026年5月、駒場キャンパス》》


 5月の駒場は、新緑が目に痛いほど鮮やかだが、窓を閉め切った「コスプレっ子❤️」の部室には、相変わらずカビ臭い衣装の山と、濃密なオタク・エネルギーが充満している。


 その片隅で、凜花が机に突っ伏して唸っていた。


「見たい……見たいよぉ〜、遥! スーパーカミオカンデ!」

「……いい加減にしなさいよ。一ヶ月ずっとそれじゃない」


 私は、レポートを書きながら冷たくあしらう。

 

「だって、地下650メートルだよ? 5万トンの超純水と、壁一面の光電子増倍管!宇宙から降ってくるニュートリノの微かな光を捉える設備。悠馬を支えるエディントンとしては、あれを観測しなきゃ始まらないのよ!」凜花に検索したカミオカンデの画像を見せたのだ。見せなきゃよかった。

「はいはい、エディントン。残念だけど、あそこは観光地じゃないの。ウチの大学の宇宙線研究所(ICRR)に強固なコネがないと無理。附属の神岡宇宙素粒子研究施設なんだから、ただの理一の1年生が『見せてくださーい』って行って見せてもらえる場所じゃないわよ」


 部室の隅で、普通の私服(といっても黒ずくめだが)にポニーテール姿の真理子が、スッと本から顔を上げた。


「あら。宇宙線研究所のコネって聞こえましたわ?」

「そうですよ、真理子。コネがないの。悠馬だってまだ学生だし、そんな教授とかにおいそれと見学なんて頼めないし……」

「あら?飲み友達、いますよ。宇宙線研究所の小平一平教授と助手の加藤恵美ちゃん!」

「え? 真理子、文一でしょ? 文化人類学とか民俗学とか、そっちの住人じゃん!」

「だから、『飲み友達』だって言ってます。小平先生はね、日本の古層にある山の神の信仰と、地下の実験施設の関係性に興味を持ってくださったのよ」真理子はニヤリと笑い、ポニーテールを揺らした。


「ええ?ご紹介いただけるので?」

「良いですわよ。北千住の居酒屋、行きましょう」

「ええ!? マジで!? 真理子、大好き!愛してる!でも、なんで?北千住の居酒屋?」

「いいから、いいから」


 私たちが戸惑っていると、真理子はサッサと荷物をまとめ始めた。真理子の強引なペースに巻き込まれ、私たちは夕暮れの駒場を後にした。


「カミオカンデ、見たい! 飲みたい!」とはしゃぐ凜花。


《《2026年5月、北千住『分銅屋』》》


 真理子が連れて行ってくれた居酒屋は、間口が三間ほどの小さな店だった。葦簀の簾が窓を隠し、食事処の提灯が下がり、居酒屋「分銅屋」の紺の暖簾がかかっていた。田中さんが暖簾をくぐって木の引き戸を開けた。


「いらっしゃいませ」という女性の声が聞こえた。薄水色のセーターにエプロンをした、まだ三十代前半ぐらいの女性がカウンターの向こうの調理場?板場?に立っていた。年配の板前さんを想像していた私は面食らってしまった。


 入口すぐ左側には畳部屋の小上がり席があった。右側はIの字の調理場と六席のカウンター。左手奥は四人がけのテーブル席が三つ。


 女将さんと呼ぶにはまだ若い女性が「あら、真理子、いらっしゃい。あれれ、後輩さん?珍しいわね?」と真理子に声をかけた。


「女将さん、小平教授と恵美さんは?」と真理子。

「今日は来る曜日よ。まだ来てないけど」

「この子たち、ウチの理一の学生なの。それで、スーパーカミオカンデを見学したいんだって。だから、小平教授にゴスロリのパンツ見せるから、お願い!って言ってみるつもり」

「パンツ見せなくても、真理子ちゃんのお願いなら聞いてくれるんじゃない?」


 な、なんだろう?この会話。平然と会話を返す女将さん。何者?真理子もパンツと引き換えなの?だったら、凜花と私もゴスロリパンツ、小平教授に見せるのかしら?


「あの、真理子、さすがに、T大教授が飲みに来るお店。女将さんもカミオカンデを知っている様子だし……」

「あら、居酒屋の女将さんが知っていてはダメなの?」

「いや、そういう意味では……」

「フフフ、女将さんはあなた方の先輩なの。私たちのガッコを卒業して、お父さんのこのお店を継いだけど、専攻は天文学。近々、大学院に戻るつもりなの」


 私も凜花も仰け反った。「ハァァ?」


「女将さんの指導教授に頼んでもらってもいいけど、小平先生の方が直接担当だから、話が早いでしょ?それで、パンツ見せれば良いんだから。遥も凜花も見せればいいのよ。先生、スケベだから」

「まあまあ、真理子。パンツはなしで良いでしょ?あなた、すぐパンツを見せちゃうんだから。無防備よね?」

「女将さん、ついでに、遥と凜花のパンツを私も見たいなと思ったの」

「この二人もゴスロリするの?」

「ええ、私のサークルですもの」

「……まあ、いいわ。そこの畳部屋で飲んで待ってれば?」

「了解」


 真理子が障子を開けて畳部屋に入った。私たちも続いて入った。四畳半の部屋で、四人席で対面に座った。「よいしょっと……って、おばさんみたいね」と正座して真理子が言う。


 女将さんがおつまみとビールをお盆に乗せて持ってきた。「真理子、今日はねえ、ブリカマでしょう、牡蠣と白子の天ぷら、あん肝ポン酢、ほうれん草のおひたし。まず、第一弾ね。あ、後輩さんたち、ビールをどうぞ」と言って凜花と私にコップを渡してビールを注いだ。

「女将さん、私は八重樫遥です。彼女は、高橋凜花」

「私は、吉川公美子。面倒だから、女将さんで良いわよ」

「お女将さんもどうでしょう?いっぱい?」と真理子が聞くと「あとでね、まだ時間早いしね。遥ちゃんも凜花ちゃんも飲んで食べてね」と板場に下がって行った。


「真理子、このお店、どうやって見つけたんですか?」

「私のマンションがこの近くなの。それで、通っているうちに、小平教授とか恵美ちゃんとかと知り合った。女将さんがウチの先輩と知ったのは最近のこと」

「へぇ~」



※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

※飲酒喫煙シーンが書かれてあります。

※性描写を含みます。

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