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「❤️彼女の妹 彼女の親友 Ⅰ」黒のストッキング姿の長身美少女の彼女の妹が突然部屋に上がり込んだ夜。机の下で絡みつく白い脚、迫るゴスロリ。  作者: ⚓フランク ✥ ロイド⚓
第2章 彼女の親友

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第21話 大学入学共通テスト突破!

《《2026年1月17日(土)午前七時・高円寺》》


 一年で最も冷え込む一月中旬。まだ薄暗い高円寺の空気を、刺すような冬の風が吹き抜けていた。


 玄関でスニーカーの紐を結ぶ凜花は、ダウンジャケットにぐるぐるとマフラーを巻き、完全に雪ダルマのようなシルエットになっていた。


「凜花、ちょっと待ちなさい」背後からママの声がした。振り返ると、ママが真剣な顔で木箱から何かを取り出している。

「……何それ。石?」

「火打ち石よ。厄除けと、合格祈願!」


 カチカチッ! と、乾いた音とともに火花が散る。

「熱っ!ちょっとママ、火花飛んでるって!」

「じっとしてなさい!美咲の時も彩花の時もしたのよ!なむなむなむ……」カチカチカチッ!


 真剣すぎるママの横顔に、凜花は吹き出しそうになるのを堪えた。『なむなむなむ』って何?でも、今は何よりもありがたかった。


「……行ってくるね、ママ」

「ええ。リラックスして、でも必死で!」わけわかんない。

「あ!ママ!今晩、姉ちゃんの悠真……さんとこに遥と泊まります。明日の二日目に備えるの!良いでしょ?ママ?」

「いいわよ」と凜花ママは言ったが、彩花はいないの?最近の娘たち、様子が変よね?凜花が外泊が多いし……とママは思った。


《《同時刻・中野》》


 一方、中野の自宅を出た遥も、完璧な「試験仕様」の出で立ちだった。


 共通テストの鉄則は『英文字や地図がプリントされた服の禁止』と『温度調節のしやすさ』である。まさか気合いを入れるためにゴスロリファッションで受験会場に乗り込むわけにはいかない。そんなことをすれば、試験官に目をつけられるか、暖房の効きすぎた教室で蒸し焼きになるのがオチだ。


 今日の遥は、無地のヒートテックの上に、着脱しやすいグレーの無地カーディガン、そして防寒性の高いシンプルなトレンチコートという、極めて現実的で地味な戦闘服を選んでいた。


 息が白く濁る。遥は駅へと歩き出した。


《《午前七時四十分・新宿駅》》


 高円寺から中央線に乗った凜花と、中野から同じ中央線に乗った遥。二人が合流したのは、新宿駅のホームだった。そして、そこには四谷から中央線で出向いてきた、見慣れた彼がいた。


「悠真!」


 人混みの中で、凜花が声を上げる。悠真は、自販機で買ったばかりの温かい缶の『お~いお茶』を二つ、コートのポケットから取り出して二人に手渡した。


「カイロ代わりだよ。指先を冷やさないようにね。マークシートが塗れなくなるから」

「……悠真さん、会場までついてきてくれるんですか?」遥が、缶の温もりを両手で包み込みながら見上げる。

「行かないよ」悠真は静かに首を振った。「試験会場に保護者みたいに付き添うなんて、野暮だからね。自分の力で戦っておいで」

「……冷たいなあ、もう」


 凜花が口を尖らせるが、その瞳には不安の色はない。


「その代わり、夕方、四谷の部屋は暖かくしておくから」


 発車ベルが鳴り響く。悠真の穏やかな声に見送られながら、完全防備の女子高生二人は、決戦の地へと向かう山手線へと乗り込んでいった。


《《土曜日、19時半》》


 東大理一志望の二人にとって、1日目の科目は社会・国語・英語だった。18時10分試験終了。何千人という受験生が一斉に駅に向かった。四谷の悠真の部屋にたどり着いたのが、七時半だった。


 二人は、自分がどの選択肢を選んだかの持ち帰り用の問題冊子を確認して、予備校の特設サイトの解答速報をタブレットで見た。「1日目の夜に自己採点をしてはいけない」という予備校の指導はあったが、悠真は、「そんなもんで、ショック受ける程度だったら落ちるよ。自己採点、すれば良いんだよ。ぼくもそうした」と言う。


 凜花と遥は顔を見合わせたが、悠真に従った。結果はまずまず。でも、社会・国語・英語だからねえ……という凜花。ただし、もちろん遥のほうが自己採点の点数は良かった。


《《2026年1月18日(日)》》


 2日目の科目はタフだった。数学①(数Ⅰ・数A)、数学②(数Ⅱ・数B・数C)、理科②(物理・化学)、情報(情報Ⅰ)で、午後六時だった。悠真の部屋に戻ったのは、夜の七時過ぎだった。二人共ヘトヘトだったが、自己採点を始めた。


 採点の最中、「ゲェェェ!」とか「ウヘェ!」と叫ぶ凜花。黙って採点を進める遥。見つめる悠真だった。


 今年は、「情報Ⅰ」が追加されため、1000点満点だった。T大の第一段階選抜(足切り)は、指定された科目の合計点(1000点満点)のみ。足切り(第一段階選抜)ラインの目安は、800点〜830点。T大入試は、


共通テスト:110点分(1000点満点を110点に圧縮)

二次試験(記述式):440点分

合計:550点満点


だ。自己採点の結果は、1000点満点中、凜花、820点、遥、930点。つまり、凜花、90ポイント、遥、102ポイント。550点満点中、理一のボーダーラインは、315点〜330点。二次試験で、凜花、残り約230ポイント、遥、残り約218ポイント。重要なのは、足切り突破が前提の二次試験なのだ。


「第一段階選抜(足切り)の結果通知は、2026年2月12日、木曜だよね?科類別の最高点・最低点・平均点も公表されるんだよね?今日から1ヶ月弱!」と凜花が心細げに言う。「神様!」と両手を握り合わせた。

「二次試験が2月25〜26日、合格発表が3月10日だよ」と遥。

「足切りが通ったとして、二次試験まで五週間!ああ、神様!」

「まあ、遥はともかく、凜花も820点だから、足切りは通るじゃないか?」

「自己採点合ってるかな?」

「大丈夫だよ、私と照らし合わせたんだから」と遥がなぐさめた。


「遥、実家に連絡した?」

「さっき、メッセしたよ。予想通りだね、って答えがきた」

「いつの間に!私もママに連絡しないと!」

「電話すればいいじゃん?その方がメッセよりも良いよ」

「う~ん、悠真の部屋に遥と一緒とは言っておいたけど……」

「いいよ、ぼくも電話にでるからさ。スピーカーにして、みんなで話そうよ」

「わがった!」※「が」は誤字じゃなく意図的。


 早速凜花がママに電話した。「あ!ママ、あのね、足切りギリギリみたいだけど、二次試験、いけそうだよ」

「おめでとう!」

「遥と悠真さんも居るよ!」

「あらあら、遥ちゃんは結果を聞かなくてもわかるわ」

「……ママ、酷い!」


「高橋さん、悠真です。二人共二次試験は大丈夫そうですよ」

「彩花から聞いてるわ。女子高生の面倒を見てもらってありがとう」

「教えるのも楽しいですから」

「そう……彩花はいないのね……」

「え?ハイ……」

「まあね、二人共大人だから……」

「ハイ……」

「じゃあ、凜花と遥ちゃんのお世話、よろしくね。彩花と違って、凜花は料理と掃除だけは得意だから……」

「ママ、それも酷い!」


 電話を切った後、遥が、「彩花お姉さんには知らせないの?凜花?」と言う。

「え~、ああ、どうしよう?」と凜花。

「ああ、彩花にはもう結果をメッセしたよ」と悠真。

「え?」

「電話、しにくいだろう?」

「……うん、で、何だって?」

「……『当然、二次試験を受けられないと勝負にならないわ』だってさ……」

「……」



※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

※飲酒喫煙シーンが書かれてあります。

※性描写を含みます。

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