私が気づいたこと1
メリークリスマス!ですね。
お待たせしました。
どうぞよろしくお願いします。
私たちは皇帝に帝都に呼ばれてから、帝都に2週間ほど滞在していた。
その2週間の間にケイは今後の醤油と味噌の製造会社の雇用システムや社員のシフト等を調整したりしていた。
私は、その間に社員達に味噌と醤油の作り方を引き続き伝授していた。
そして、社員とデイジーとケビン達で会社を回せそうだなと判断できたのが帝都に来て2週間ほどだった。
彼らは、元々貧民層の人たちだったということもあり、仕事に対して貪欲で熱心にやってくれるため、私たちはこんなに早い期間で、彼らにこの会社を任せられると判断できた。
そのため、学生組とマクガーン家の執事はマクガーン領地に戻った。勿論、学生組はエクセレント魔法学校に戻った。
私たちは、前世でいう土曜日と日曜日のような学校のない2日間の休日を使って、帝都の会社の月に一回の視察もしっかりと行った。
やっぱり、仕事を行う環境を整えたり、社員の育成、技術開発も行ってきた。
大豆や米を収穫できたのは、帝都の農地改革をして3ヶ月後で、その後、社員に豆腐の作り方も教えた。
その甲斐あって、帝都でも豆腐や醤油、味噌は爆発的き売れていった。
それは、ケイが会社の雇用システムをしっかりと整えてくれたお蔭でもあり、帝都の会社の社員は80人程となった。
また、皇帝が集めてくれた魔法使いは、帝国の魔法師達もいたので、彼らは元の仕事に戻り、農地改革を行うための魔法を使う人たちも一般市民や貴族の方から集めることができた。
魔法を使える彼らは、比較的色々な仕事につけるのだけれど、ケイの雇用システムが気に入り、ほとんど皆が、この会社の社員となってくれていた。
そんなこんなで、あっという間に時が経ち、私たちは学園卒業を目前としている。
今、私は学生として最後の会社の視察をするために帝都にいる。
今回は、必要最低限のメンバーである私、ケイ、オリバー、ルーカスの4人で視察に来ていた。
ケイとオリバーは社員の人たちに、会社の雇用形態や、会社の仕事環境について話を聞き、私とルーカスは社員から、技術面の話を聞いていた。
ルーカスが何故私の隣かというと、ケイが護衛を必要としないくらい強いという事と、私の方が危なっかしいということが理由らしい。
私は、今回の視察でも社員の成長を感じられた。
今となっては、社員の人の方が豆腐や味噌、醤油作りの技術はあるので、"効率の良い作り方を見つけた"という嬉しい報告を私はワクワクした気分で聞いていた。
そんなこんなで、今回も滞りなく視察を終えた。
今回は、早く視察を終えたということもあり、ケイと一緒に帝都のマクガーン家の屋敷に向かう事になった。
久しぶりの我が家ね。と思い屋敷に着くと、帝都の屋敷でも使用人一同が一列となって出迎えてくれた。
転生した事に気づいて3年も経てば、この集団行動の賜物であるこの光景にもかなり慣れてきたみたいね。
だけど、今日は少し様子が違った。
なかなか、帝都のマクガーン家の屋敷に帰ることができていなかったこともあり、可愛い弟にも会えていなかった。
私の可愛い弟は、私が帰ってきた事に気づいたようだ。
「お帰りなさい!ベル姉様」
そう言って、私の方に向かって走ってきて抱きついてきた。
これが、可愛くて最高な弟をもつた姉の役得というものかしら?なんて事を考えながら、久しぶりの弟との再会の喜びを噛みしめる。
キースとの再会を終えると、キースは今まで見たことのないほどの無表情で、ケイにこう言った。
「ようこそ。皇太子殿下」
「あぁ」
男の会話って素っ気ないのね。なんて思いながら、私たちは屋敷の中へと入る。
そして、私たちは今。
机を挟んで2つある2人用のソファーの1つだけを使って、3人で座っている。
少し、窮屈な感じがするのだが、私を真ん中として右にケイ、左にキースが座っている状態だった。
これは、やっぱり窮屈よね。
私が向かい側2いけばいいかしら?そう思って考えを口に出してみる。
「少し窮屈よね。私が向かいのソファーに移動しようかしら?」
「メイが向かいに行くなら、俺も向かいのソファーに行く」
「いえ、ベル姉様が移動するなら僕が移動します」
「そうなのね。じゃあそのままにしましょう」
なんと、私が向かい側に移動すると、3人で向かい側に移動するという結果としては何も変わらないことが起きるらしい。
私はこのまま3人で話す事にした。
主に、私とキースがお互いの近況を伝え合っていた。
私もマクガーン家の領地でキースは"稀代の天才"として噂を聞いていたので、とてもワクワクして話を聞いていた。
なんと、8歳の彼は、私たちが魔法学園で学んでいた勉学は全て習得しているらしい。
これには驚愕した。
キースの将来が楽しみね。と期待が膨らんでいった。
すると突然、キースがある驚きの考えを話し出した。
「ベル姉様。僕はふとある事を思ったんですけど、ベル姉様の異能ってもう発揮してるじゃないですか?」
「……えっ?」
私は、異能のことを言われるまで、異能について忘れていた。転生した事に気づいて1年間は確かに警戒していたのだけれど、その後は何かが起きることもなく、領地と帝都の改革、学校、皇太子妃教育ととても忙しがったので、異能について考えるのを忘れていた。
ふと、ケイが本当の自分の色である黒い瞳を見せたあの日を思い出した。
ケイは皇太子だけの魔法で瞳の色を変えているため、彼が異能持ちだということは世間に知られていない。でも、私が異能を発現したとしたらケイはどうなっているのかしら?今聞きたいけど、ケイが異能持ちなのはキースは知らないからこのタイミングはダメね。
そう判断をして、私はまたキースに意識を向ける。
「どうしてそう思ったの?私はなにか特別なことをした気はしないのだけれど」
「ベル姉様は自分がした偉業を知らなかったのですか?!ベル姉様は本当にすごいんです。ベル姉様のお蔭で帝都の食生活が変わったし、食料不足も減りまひた。特に、豆腐は健康食品だから素晴らしいんですよ」
キースの饒舌さには驚いた。
やっぱり、小さい子の3年の間の成長ってこんなに大きいのね。と感心しながらも私は相槌を打つ。
「あら、そうなのね」
「ベル姉様!もっと自分を誇っていいんですよ!これは国民を救ったのと同じことなんです」
やっぱり和食が素晴しかったのね!本当に、日本の誇れるところね。と嬉しくなった。
また、私は改めて、ケイのお蔭ね。と感謝し、私だけの功績ではないこともアピールしなければ。と思った。
「これは、ケイだ色々と助けてくれたから、ケイの功績でもあるのよ」
うん。この伝え方はケイが異能であることはわからないわよね。と思いながら話すと、キースはこう言った。
「殿下も異能持ちですよね?」
私はキースの発した一言に目を見張った。
長くなったので分割しています。
今日で完結できるように頑張ります。
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とても、モチベーションになっています。
短編書きました。
改稿前
私は魔法を使えるらしいので、最低な婚約者とその相手に倍返しする〜その後の人生は私の自由ですわ〜
https://ncode.syosetu.com/n7508in/
改稿後
初級光魔法で婚約破棄してやります!(※ただし、禁忌の闇魔法をバレないように使いますわ!)〜その後の人生は私の自由ですわ〜
https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/2222516/
上の作品は今作品の連載を終えたら、連載しようか悩んでいる作品です。
改稿前と後はキャラ設定が違います。
改稿後の作品に関して皆さんの意見が聞きたいので読んでくださったらありがたいです。
お時間あるときに、2つの作品を投票気分で読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。




