表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/36

いざ、帝都へ

お待たせしました。

どうぞよろしくお願いします。

ケイと私は馬車に揺られて戻ってきました。王都へ。


早速、皇帝陛下に謁見を申し込もうと思ったところ、そこには既に、皇帝陛下と、私のお父様であるマクガーン公爵が待っていた。


あら。どうしたのかしら。

帝都で、かなり大きな事件が起きたりしたのかしら?

そう疑問に思いながらも、公爵令嬢らしく皇帝陛下に対し、敬意を示すカーテシーをする。


私は、こう見えてもやればできる子なのだ。


そうすると、皇帝陛下が父の顔を覗かせた。


「ケイン、メイベル嬢、新しい学校はどうだ?」

「とても良いところです」

「私も充実した日々を過ごせています」


そうして、会話をしていた所、お父様は痺れを切らしたのか私の所に近づいてきた。


「私の可愛いベル〜、戻ってきてくれて嬉しいよ。もう学校に戻らなくても良いんだよ」


それは保護者としてどうなのだろうか?と驚いたが、お父様の愛情をひしひしと感じ、なんだか幸せな気持ちになりながら答えた。


「学校には行きますけど、お父様に会えて嬉しいです」


「ベル〜、お父様もだよ。ところでなんだけど、リリアーナからあり得ない話を聞いてね。なんだか、私の愛しいベルが殿下と仲良くなっているとかなんとか。まさか、何かあったとかではないよね?」


お父様の言わんとしている事がよくわからなかった。その上、私は前世でお付き合いをしたことがなく、前世も今世も同じ人が好きで、ケイとは元々婚約者だった。

前世の影響が強いのか、私の感じ方としては婚約者は恋人よりも強い絆があると思うので、ここで"恋人"と答えるのは、婚約者からランクが下がったた気がする。

あとは、お父様と私の恋愛事情について語るというのは少し、いやかなり抵抗がある。


そう思いながら私はすごい良い答えを思いついた。


「殿下とは仲の良い婚約者ですよ」

「ええっ?仲が良いってどういう事?」

「そうですね……


私が改めて説明を考えていると、皇帝陛下とケイは話を既に終えていたのか、ケイが会話に加わってきた。


「愛しています」


ケイはそう言った。

主語もなく、お父様をじっと見つめて。


場に沈黙がやってきた。

というよりは、お父様と皇帝陛下はフリーズしてしまった。その後、お父様は自分に言ったのかと思って驚いて自分自信に人差し指を指してこう答えた。


「お、おれ?」


あら。お父様の本当の一人称は俺だったのね。

新発見だわ。と思いつつ、ケイは前世の時は人と必要最低限の会話しかしていなかったから、なんでも端的に答えすぎていたのだけど、今それが発揮されてしまって誤解が生じたのね。と面白くなった。


そして、ケイはというと、お父様の反応に驚き、慌てて否定した。


「いえ。メイのことです」

「あ、そうなんだ〜。いや〜、急な告白かと思って驚いたよ。そして、メイとは私の可愛いベルのことかな?いつからそんな風に呼ぶような仲になったのかな?」


お、お父様、なんだか周りの空気が冷たい気がするし、心なしかお父様の目が笑っていないです。


「そうですね。1年前の魔法戦の少し後からでしょうか」


ケイも流石は皇太子ね。

全く動じていないわ。


「いやいや、そんな恋仲とかではないよね〜」

「恋仲ではあるんですけど、恋を超えて愛という感じです」

「ええ、そんなの許して


そんな会話が繰り広げられている中、私は会話に入りそびれ、皇帝陛下は嬉しそうにケイの様子を見ていた。そして、お父様が決定的な言葉を言おうとした瞬間、皇帝陛下が口を開いた。


「よし。その話は後にしよう。今は、大切な話があって2人を呼んだんだ」


そう言って、流石の皇帝陛下はお父様への配慮も忘れない。


「なあ。友であるローレンスよ。この話は長引きそうだし、少し後回しでもいいだろう。今は帝都が大変なのだから」

「あぁ。そうだな。私の可愛いベルの話だからこれも緊急案件だが、まずは帝都の話からだな」


あら。お父様と皇帝陛下は友達だったのね。

まぁ、公爵と皇太子は年齢が近いと幼少期から一緒に学んだりするものだしね。と一人で納得していた。


そんなこんなで場を包む空気が変わった。

そして、皇帝陛下が話し始める。


「2人を呼んだのは、ある情報を聞いたからだ。君たちがマクガーン公爵領地を豊かにしたのか」


私とケイはは顔を見合わせ、ケイが答える。


「はい」


「そうか。その行いを誇りに思う」

「「ありがとうございます」」


「実は帝都で食糧不足になりそうな傾向が出始めている。早めに対策を練りたいと思いっていたところに、君たちがした素晴らしい行いを聞いた。そこでだ、その方法を帝都でも行って欲しい」


「「わかりました」」


この皇帝陛下のお願いは素直に嬉しかった。


前世で、親に期待されたことのなかった私だったけれど、今世では皇帝陛下にも認められ、少しは帝国のためになる事が出来たのだ。という自信が湧いてきた。


その自信のおかげで、もっと帝国や人々の役に立ちたい。自分の力量を試してみたい。という気持ちであふれた。


そうして、私たちはマクガーン公爵領地でやってきたことを帝都でもやってみる事になったのだった。






いいねやブクマ、広告下部の星のタップによる評価ありがとうございます。

とても、モチベーションになっています。


短編書きました。



改稿前


私は魔法を使えるらしいので、最低な婚約者とその相手に倍返しする〜その後の人生は私の自由ですわ〜


https://ncode.syosetu.com/n7508in/



改稿後


初級光魔法で婚約破棄してやります!(※ただし、禁忌の闇魔法をバレないように使いますわ!)〜その後の人生は私の自由ですわ〜


https://ncode.syosetu.com/n2738io/


上の作品は今作品の連載を終えたら、連載しようか悩んでいる作品です。

改稿前と後はキャラ設定が違います。

この作品と世界観は少し似ていますが、内容は全然違います。

お時間ある時に、2つの作品を投票気分で読んでいただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ