待ちに待った日本食
今回は少ないのですが、よろしくお願いします。
私は今何をしているか?
そう。私は日本食を作っています。
せっかく味噌を作ったのだから、まずはお味噌汁を作ることに決めました!
ケイには、メニューを内緒にしたくて、実はこっそり豆腐も作っておいたわ。
今日は1人で料理をさせてもらえることになったので、ケイも使用人の人達も驚くメニューが作れるように頑張るわ。
といっても、今のところ作れる日本料理は限られているから軽食的な扱いなんだけど。
そうして、私は、味噌のおにぎりにワカメと豆腐が具材の味噌汁をかなりたくさんの量を作った。
王族の料理にしてはかなり質素だったかもしれない……と作り終えた後に思ったのだけれど、ケイは料理ができるのを楽しそうに待っていてくれた。
「おぉ。メイの料理は久しぶりだな。とても嬉しいしい」
「材料がなくて、王族であるケイに出すには物足りないかもしれないけど……」
「いや。メイが作ったということだけで最高級の料理だ。そして、俺もかなり日本食が恋しかったらしい」
「そうなのね」
そう言って、ケイは嬉しそうに私が作った料理を食べ始めた。
「あぁ。やっぱり美味しいし、懐かしい味だ」
「よかった」
そんなこんなで、ケイと会話している間に使用人の人達にも料理を出してみた。
日本食は、ここの人達のお口に合うのかしら?
そう思っていたのだが、その悩みは杞憂だったらしい。さすが、日本の誇れる文化の日本食ね。料理長だけでなく、沢山の人達から絶賛されたわ。
「な。何ですか。この料理は。ホッと心が温まります」
「このスープの匂いはとても落ち着ける優しさを感じる味です」
「この三角の塊は食感も良くて、味付けもこの塊に絶妙にあっています!」
"塊"ではなく"おにぎり"という名前があるのよね。と思っている私に気づくことなく、全使用人が集団行動の最終形態を披露してこう言った。
「「この技術を私たちにも教えてください。そして、この技術は領地いや帝国内で広めるべきです。絶対人気が出ます」」
この量の言葉を皆で揃えるなんて並大抵の技じゃないし、以心伝心ってレベルも超えているわね。と、違うところに反応してしまった。
でも、皆からのアドバイスを受けて、確かに、素晴らしい案ね。と思った。
領地も潤うし、米という新しい主食ができたら、もっと多くの人に食料が行き渡り、餓死する人が減るかもしれない。なんといっても米は雑草としか思われていないもの。そしたら、帝国民ももっと幸せになれるわね。あら。これはヒロインっぽいんじゃないかしら?
なんて、また余計な思考が入ってきたが、私はこうと決めたらすぐ行動するタイプなのだ。
早速、ケイと相談して行動に出ることにした。
まずは、この味噌汁とおにぎりの良さを領地内で広めよう。
そして、おにぎりと味噌汁の評判が出てきたら、米をもっと多くの農地で育てよう。後、味噌は発酵に時間がかかるから早めに作っておかないといけないわね。
さぁ。やることが多いわよ。
米を早く育てるためには土魔法と光魔法が必要だし……
あぁ。やることが多くて大変だけど、とっても充実しているわ。
何といっても、悪役令嬢を回避しようとしていた時と違って、幸せな道に向かって進んでいるのですから!
今話はケイとの絡みが少なかったりと、文字数も少ないのですが、読んでくださりありがとうございます。
いつも、いいねやブクマ、広告下部の星のタップによる評価などありがとうございます。
異能もしっかりと書き上げて、多分完結まで5話ほどでは?と思っています。
ケイとシャグランの会話も書きたいと思っているのですが……
ここまで読んでいただき、応援も本当にありがとうございます。
完結までよろしくお願いします。
短編書きました。
私は魔法を使えるらしいので、最低な婚約者とその相手に倍返しする〜その後の人生は私の自由ですわ〜
https://ncode.syosetu.com/n7508in/
上の作品は今作品の連載を終えたら、連載しようか悩んでいる作品です。
世界観は少し似ていますが、内容は全然違います。
お時間ある時に、読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。




