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家族公認の仲?!

よろしくお願いします。

私たちは、お母様とキースのところに向かった。

もちろん手を繋いだままで。

お母様とキースは神殿の噴水のところにいた。

やっぱり家族に恋人とのラブラブを見せるのは恥ずかしくて、私はお母様やキースの顔が見れなかった。


すると、キースが私に向かって走ってきた。


「ベル姉様。僕とも手を繋ごうよ」

「ええ。もちろん」


そう言って、私は圭とは繋いでいない逆の方の手を出した。しかし、キースは私と圭の間にぎゅうぎゅうとくっついてきて、圭と繋いでいる方の手を取ってきた。


「僕はここの手がいいな〜」


圭は少し、キースを見るとこう言った。


「譲るのは今回だけだからな」


そう言って圭は逆に回り、私の逆の手を繋ごうとした。ところが、キースが逆の手の方に回るというよくわからないことが起きた。


結局、圭の方がキースに比べると遥か年上ということで我慢をしたらしい。そして、圭は言葉を紡いだ。


「マクガーン公爵夫人。私にあなたの娘をください。一生をかけて大切にすると誓います」


……えぇーー??突然?

私は急な展開で驚いた。

圭は、こんなに行動力があったのかしら?


そんな風に考えていた時だった。


「あなた達はお互いに愛しているの?」


圭は間髪入れずに答えた。


「えぇ。世界で一番愛しています」

「私も、愛しています」


すると、お母様が鋭い質問をしてきた。


「メイベルは殿下を避けるために転校したんじゃないの?」


「えぇ?!分かってたんですか?」

「もちろんよ。異能が発現した時からよね?」

「はい。でも、色々ことを経験して自分の気持ちがわかったんです」


私は、私の口から圭が前世の記憶があることを言うのは良くないのかな。と思い誤魔化したのだが、圭が改めて口を開いた。


「私も前世持ちで、メイベル嬢とは前世から仲が良かったんです。だから、前世からお互い好きなんです」


すると、お母様はうっとりとした目で私たちを見るようになった。


「まぁ。まぁぁ。それはロマンチックね。素晴らしいわ。私は応援しているわ」


そう言って、お母様からは許可をもらったのだが、可愛らしいキースの顔が変わっていて、青ざめているような怒っているような顔をして、こう呟いていた。


「いや、兄上がきっとなんとかしてくれる、僕も今から対策しよう」


私には、何の対策を立てるのかさっぱりだったけど、姉心からしては、ウィル兄様だけでなく私にも頼ってほしい。と思った。


そして、さらにケインは先程私に提案をし、私も了承した話をお母様にも話した。


「メイベル嬢は、学校での不安要素もほとんど無くなったようですし、異能の力が分かるまでは、公爵家の領地に戻り、領地のエクセレント学校にいた方が安全だと思うのですがどうですか?旅行中に異能の力が発現しては大変です。そして、私は数日しかここのカラ王国に居られないので、メイベル嬢が学園に戻り、私の側にいてくれると安心します。何かあったら、私が必ず守ります」


私は正直びっくりした。

あんなに無口だった圭がこんなに饒舌に話すようになっていたからだ。

やっぱり、皇太子になったら交渉能力は人一倍必要だものね。と1人で納得していた。


すると、明らかに前世の話を聞いて、私たちの仲を推しているお母様は二つ返事だった。


「えぇ。殿下の言う通りですね。ぜひ、よろしくお願いします。やっぱり、付き合いたては少しも離れたくないものですよね」


「はい。そうですね」


ちょ。ちょっと圭。話にのりすぎよ。と思ったのも束の間、お母様からの攻撃が来た。


「そうよね。ベル」

「は、はい。そうです」


私は顔に熱が広がったのを感じながらそう言った。


そう言って、私たちはジパング帝国の公爵領地に戻ることになった。

そんななか、キースは、と言うとずっとブツブツいって、兄上に頼もう。とずっとウィル兄様を頼っていて、私は少し寂しくなった。





読んでいただきありがとうございます。

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