一筋の光(sideケイン)
短いですが読んでいただけたら嬉しいです。
やっぱり、この魔法戦は乙女ゲームのイベントだったのか……
彼女は、攻略対象の第1王子と闘い、倒れた。
もしかして、バッドエンドルートに入ってしまったのか?
また、彼女が死ぬのか?
また守りきれなかったのか?今度こそ守ると誓ったのに……
あぁ。こんな事なら彼女とあの第1王子の接触を無理矢理にでも断てばよかった。
嫌な想像と後悔が掻き立てる中、慌てて彼女のもとに駆け寄った。
あぁ。まだ息がある。まだ間に合う。
そう思った時だった。
彼女が涙をこぼしてこう言った。
「……あぁ。あなたは私のために……
ごめん、なさ、い。ケイ」
っっ。彼女は前世の俺のことを思い出したのか?
あぁ。彼女が苦しがっているのに、思い出してくれたことがとてもとても嬉しい。
その後、彼女が意識を失ったため、すぐさま抱き上げ救護室に向かい、学校医に診てもらった。
「"洗脳"と心身に負担がかかって倒れているだけです」
「"洗脳"?」
「えぇ。そうです。"洗脳"にかかっていたようです」
「……そうか。わかった」
そうして、俺は彼女の様子を見守った。
あの第1王子への怒りが抑えられそうにはない。
俺の世界で一番大切な人を傷つけたんだ。
さて、アイツをどうしてやろうか……
そう思っていたが、今は彼女の方が大切だと思い、ずっと側にいた。
それにしても、彼女が前世の俺の俺のことを思い出してくれたことは、自分で思っていた以上に嬉しいみたいだった。
あぁ。それなら彼女にやっと伝えられる。
彼女が目覚めたら、様子を見て、できる限り早く伝えよう。
そんなこんなで今後のことを考えながら、彼女が目覚めるまで待っていたのだが、彼女が目覚める気配はなかった。
そして、彼女の家族が迎えに来るまで彼女は意識を取り戻さなかった。
あぁ。早く目覚めてくれよ。
もう一度、あの笑顔を見せてくれ。声を聞かせてくれ。
なぁ。前世から"大好き"じゃ足りないくらい"愛している"んだ。
だから、一緒にこの世界で生きよう。
君がいないと俺は生きていけないんだ。
早く目覚めてくれ。俺の愛しき人。
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とても、モチベーションになっています。
短編書きました。
改稿前
私は魔法を使えるらしいので、最低な婚約者とその相手に倍返しする〜その後の人生は私の自由ですわ〜
https://ncode.syosetu.com/n7508in/
改稿後
初級光魔法で婚約破棄してやります!(※ただし、禁忌の闇魔法をバレないように使いますわ!)〜その後の人生は私の自由ですわ〜
https://ncode.syosetu.com/n2738io/
上の作品は今作品の連載を終えたら、連載しようか悩んでいる作品です。
改稿前と後はキャラ設定が違います。
この作品と世界観は少し似ていますが、内容は全然違います。
お時間ある時に、2つの作品を投票気分で読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。




