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プロローグ

よろしくお願いします。

少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

「メイ、待ってくれっっ」

「えっっ??あなたがどうしてここに?!」


彼は、私を渇望するかのように後ろから抱きしめてきた。


……ええ、確かに私が悪いです。

あなたが追いかけてくるということを、考えられずに逃げ出したのですから。

でも、でも、絶対に考えつかないでしょう。

だって、私の婚約者のあなたは、私の事なんて一切、興味がなさそうな素ぶりだったじゃないですか。


"失ってから初めて気づいた"

なんてクサいセリフを言うタイプではないですよね?


それなのに、どうしてあなたは、わたしを追いかけてきたんですか?



◇◇◇◇


「……様、メイ…お嬢様、メイベルお嬢様、

ああ。よかった。

意識を取り戻したんですね」


「えっ??」


「メイベルお嬢様は、この1週間意識を失っていたうえに、高熱にうなされていたんですよ」


「えっ??」


「お嬢様は健康で全く風邪もひかないお方なので、私は気が気じゃなかったんですよ。

本当に元気になってよかったです」


「あ、ありがとう。看病とか色々。

心配をかけたみたいでごめんなさいね。

ええと……少し休みたいから1人にしてもらっても?」


そう言うと、メイドらしき彼女は私の部屋らしい所から出て行った。


そして、私は彼女が退出したのを確認したと同時に、鏡の前に立った。


すると、やはり顔が全く違っていた。


……ああ。どうやら私は転生してしまったらしい。

いや、元から転生していて、今、前世の記憶を取り戻したと言った方が正しいのかもしれない。


うん。前世の記憶のせいで混乱していたけど、やっと今の状況と合わせて考えられる。


私、メイベル・マクガーンは公爵家の長女だ。

婚約者はこの国の皇太子で……

えっ?婚約者?

私は、ふと思い至った。


ちょっと待って。

この地位が高くて、身分が高い婚約者を持っている。そして、このいかにも妖艶な美人で、派手なドレスや化粧が似合う感じ。

唯一違うのは縦ロールではなくて、このピンクブロンドのサラサラストレートヘアー。

あ。この瞳の色が黒っぽいのは前世の色を引き継いだのかもしれないわね。


私って悪役令嬢なのかも?

いや、きっとそうだ。

名前で判断するのは間違っているのかもしれないけど、伏線の可能性もあるじゃないか。

だって、私のファミリーネームは"ガーン"が付いている。

漫画ばっかり読んでいた私はすぐに想像できる。

ガーンと書くことで、ショックを表すコマを。

もしかして、私が何か悪いことをして一家に迷惑をかけると言うことなのかも?


私と婚約者の彼は政略結婚だから、お互いに執着していない。むしろ無関心よね。

だから私は、もし彼に好きな人ができて、恋愛結婚できるのなら喜ばしく思うわ。


それなのに、もし悪役令嬢の強制システムなんてものがあったりしたら……

私は絶対、私の意思とは違うことはしたくない。


私の今の年齢は、現代でいう高校1年生だ。

高校1年生なんて、勉強や部活、バイトに恋愛。

ええ。私も恋愛結婚してみたいわ。

それに後2年のうちで結婚なんて、まだ恋愛もしたことのない私には想像もできないし、無理だわ。


そう思っていたら名案が浮かんだ。


ヒロインが現れるのを待つの。

もちろん、私はその場所にいない。

私は領地でのんびり過ごすのよ。

今通っているところとは、別の学校に通うのもいいし、スローライフを送るのもいいし……


あら。これはかなり素晴らしいんじゃないかしら。

私は悪役令嬢にならないで済む。

婚約者の彼は本当に好きな人と結婚できる。

婚約破棄をした私も恋愛を経験できる。


……ああ。なんて、なんて、素晴らしいの。



これで今後の方針が決まったわ。

まずは婚約者から距離を置きましょう。










いいねやブクマ、広告下部の星のタップによる評価ありがとうございます。

とても、モチベーションになっています。


短編書きました。



改稿前


私は魔法を使えるらしいので、最低な婚約者とその相手に倍返しする〜その後の人生は私の自由ですわ〜


https://ncode.syosetu.com/n7508in/



改稿後


初級光魔法で婚約破棄してやります!(※ただし、禁忌の闇魔法をバレないように使いますわ!)〜その後の人生は私の自由ですわ〜



https://ncode.syosetu.com/n2738io/


上の作品は今作品の連載を終えたら、連載しようか悩んでいる作品です。

世界観は少し似ていますが、内容は全然違います。

お時間ある時に、読んでいただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

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