騎士、警戒してほしい。
ルウイさんが、自分の事を聞かないので心配される私・・。
ごめんて・・、普通が分からないんだよ。
「えーと、ルウイさんはどちらのお生まれで?」
「ホルス・・という、ここからですと、西に位置する国です」
「確か・・・、海を隔てた所ですよね・・、大国ですね!」
「・・・そう、ですね・・」
確か、ものすごい軍事国家だったような・・。あとで調べてみよう。
「あ、そうだ!明日はどうします?」
「・・え?」
「・・明日、何かしたい事あります?」
「・・・・も、もういいんですか?」
ルウイさんは、ちょっとポカンとしてる。
何か、もっと根掘り葉掘り聞いて欲しかったのかな・・・?
「まぁ、そこはおいおい聞いていきます。とりあえず明日は私は午前中、仕事して・・、午後は良かったら街を案内しますよ」
「あ、ありがとうございます・・」
大変、複雑そうな顔をされた・・。
ええ〜〜、何か聞けって言われてもさっと思い浮かばなくない?
と、ドンドン!!と玄関のドアを叩く音がして、ドキッとする。
こんな夜に誰だろう・・。
ルウイさんの顔に緊張が走る。
私は席を立って、そっと手で制止しつつ玄関の方へ声をかける。
「はーい!どなたですか?」
「俺ー!カイル!!」
・・・その声を聞いた途端、力が抜けた。
ルウイさんを見て、小さな声で話す。
「ギルドの警備隊の一人で、幼馴染です。多分、見回りで来てくれたんで大丈夫ですよ」
そういって、玄関へ行って扉を開く。
玄関の前には、綺麗な赤毛のちょっとつり目の男子が、腕を組みつつ立っている。
「・・カイル、遅い時間にいきなり扉をガンガン叩かないでよ・・」
「なんだよー!見回りで来てやったのに、その言い方は?」
「はいはい、今日も特に問題はございませんでしたー!」
「それならいいけどよ・・、最近窃盗団が出てるらしいから気をつけろよ。全く・・街中にすめばいいのに」
ブツブツ文句を言ってるけど、君・・ただ単にここまで来るの面倒なだけだろ。
「はいはい、すみませんねー。それでは・・・」
「あ、何すぐ扉を閉めようとすんだよ!お茶くらい出せよな!!」
「・・お仕事の見回りは大丈夫なんですか?カイル君?」
「えー・・、もうお前んとこで最後だし・・」
図々しい奴め・・。
でも今日はルウイさんがいるし・・、そう思っていると、後ろから人の気配がして、振り向くとルウイさんが静かに立っていた。あれ?!いつの間に??!
カイルも突然現れたルウイさんにびっくりして、目を丸くしている。
「・・・お仕事、ご苦労様。私もいるので大丈夫ですよ」
低い・・低い声でカイルさんを冷たく見下ろしてそう話すと、そっと私の肩に手を置くと部屋へ戻して、素早く玄関の扉を閉めた。ご丁寧に鍵までかけた。
そうしてゆっくり振り返って、肩に手を置いたまま私を見る。
な、なんでしょう・・?思わず体が固まる。
「・・・トーリ、夜の訪問客は私が今後対応します」
「え、ええ・・でも・・」
「いいですね?」
すごく美しい笑顔で言われた。
「は、はーい・・・・」
返事をすると、また美しい笑顔で頷く。
・・・美しい顔の時は、要注意っぽいな。
明日、ギルドに行ってカイルに説明しよう、そうしよう。・・そう思って、ひとまずお茶を飲むことにした。
とりあえず、午後に街へ行く事にして・・今日はお互い休む事にした。
翌朝・・
目が覚めて窓を開ける。
うん、今日もいい天気だな〜、先に洗濯しちゃおう。
階段を下りて、菜園を見ると・・、ルウイさんがバケツを持ってこちらへやってきた。
あ、そうだ。
ルウイさんがいたんだった・・。
一晩ですっかり頭から抜けていたルウイさんは、ニコニコ笑って釣ってきた魚を持ってきてくれたのだった。やったー!今日もお魚がある〜!!




