騎士、笑われる。
朝食を二人で食べてお茶を飲みつつ、今日の予定を話す。
「今日はルウイさんは、また朝からギルドに行くんですか?」
「・・・はい、窃盗団は捕まえましたが、中には本当の行商の方も数名いたので・・、そうなると白狼もまだ出没するので警護が必要ですから・・、次の街まで送っていきます」
本物の行商もいたのか・・。
それじゃあ、益々見分けがつかないよね・・。
本当にルウイさんと言い、キリル達はよく分かったなぁ・・、流石としか思えない。
「あ、ネイトさんはどうなるの?」
「・・・・本当にどうしてくれましょうねぇ・・」
美しい笑顔でルウイさんがにっこり微笑んだ。
うん、怖い!これは相当怒っているぞ・・。
「騎士を名乗るのもどうかと思いますが・・、それはトーラスの騎士団に判断して頂きます。メルクさんがネイトさんを責任を持って送り返すそうなので・・」
「・・・わぁ・・」
思わず遠い目になった。・・それは、相当怖いぞ。
と、玄関のドアを叩く音がするので、ルウイさんがさっと立っていく。
早い!!!早いってば!家主の出る幕ない!!
玄関を覗くと、オーウェンさんとキリルが立っている。
「あ、おはようございます」
「おはようございます!!お邪魔しても?」
「あ、どうぞどうぞ・・」
ルウイさんの顔が若干嫌そうですが、気にせず・・ずずいと入ってくれ・・。
二人をリビングのソファーに案内すると、コートを脱いだキリルは今日はラフな格好だ。
チュニックを着ていて、ちょっと女性らしい。
「あ、今日はキリル休みだったんだ・・」
「そう!ここの所、ずっと働き通しだったから、メルクさんに休めって言われた・・、親父には早く結婚して、孫を産めとか言われるし最悪!!・・だから今日、こっちにいさせて!!」
親父さん・・。
私は目がちょっと遠くなる。
オーウェンさんは、ちょっと眉を下げて笑って・・、
「女性騎士は、なかなか周囲に理解されないから・・難しいものですね」
「・・・・・・女性騎士?」
ルウイさんは、不思議そうに私を見る。
「あ、はい。キリルはトーラスの女性騎士なんです。あれ?言ってなかったでしたっけ?」
キリルがニヤニヤ笑いながら、私とルウイさんを見る。
あ、キリル・・何も言ってなかったの?
「ふふ、実はそうなんですよ・・。あんまりにも気付かないから、いつ気付くかと思って黙ってたんですが・・、結局気付きませんでしたね」
「なんと!ルドヴィク様!!このように可愛らしい女性を気付かなかった?」
「・・・・オーウェンさんは、すぐ気付いてましたね」
キリルが面白そうにオーウェンさんを見ると、
ウンウンとオーウェンさんは頷く。
ルウイさんは、ちょっとまだ頭に情報が追いついてこないのか・・、一瞬、ぽかんとして・・、ハッと気が付くと、一つ咳払いして・・、
「レディに対して、失礼致しました・・」
そう小さく頭を下げると、キリルは可笑しくて堪らない!!!とばかりに笑った。
「ちょ、ちょっと!キリル笑いすぎ!!」
「だ、だって・・!!!結構、ほのめかしても気が付かなかったから!!」
「ルドヴィク様、お仕事に熱中するのも良いですが、周囲ももう少し気にかけて下さいね」
オーウェンさん、それ多分キリルがもっと笑っちゃう言葉!
それを聞いて、益々キリルが可笑しそうに笑う。
「す、すみません・・、あ、もうお腹痛い。すっごく笑えた・・・」
「・・キリル、お休みだからって、ちょっとハメ外しすぎ」
ルウイさんがしょげてないかと思って、慌ててルウイさんを見ると・・、ちょっと顔が赤い。あ、ほら〜〜、恥ずかしがってるじゃない!ルウイさんを見ると、首元がなんかちょっと光ってる。
あ、あれ、何で??何か言ったっけ???




