騎士、ダダ漏れ。
契約中は、絶対黙っておこうと思ったのに・・、とうとうハッキリと気付いてしまった上に、言葉にしてしまった・・。
お互い、ちょっと冷静になろうと話して、お茶を飲みながらカウンターで話す。
温かいお茶を飲んで、ホッとすると・・ルウイさんは私を見る。
「・・・・本当は、契約が終了したらお話を、と思ってたんですが・・」
「あ、はい・・それはそうでしょうね・・」
伝えてしまって、断られたら・・、もっと大変なのはルウイさんだ。
よく伝えてきたな・・、そう思って頷くと・・
「・・キリルさんに、トーリが好意を持っていると思ったら・・、苦しくて」
「あ、そのキリルなんですが、物凄く勘違いをしていると思うんです」
「勘違い・・?」
ルウイさんを見て頷く。
「キリルはあくまで幼馴染です。特別な感情は持っていませんよ?」
「え、でも・・好きと・・」
「騎士として頑張っている姿は好きですけど・・、ルウイさんのとは違いますよ」
そう言って、お茶を飲むと・・呆然としているルウイさんが、ちょっと可笑しくて笑ってしまう。
あ、そうか・・ヤキモチ妬いてたのか?
それで、ちょっと寂しそうだったのかな?
だとしたら・・、かなり悲しい気持ちにさせちゃったな・・。
向かいに座る、ルウイさんの頭をそっとポンポンと優しく触れる。
自分にだけやって!って、いったやつだぞ・・。
「・・・ええと、誤解は解けましたか?」
「キスしたいです」
「うん?どうしてそうなった???」
熱っぽく私を見つめるルウイさんにそわそわしてしまう。
ちょっと待って欲しい、お互い冷静になろうって言ったばかりじゃないか?
「トーリに触れたいです・・」
・・奴隷は、ご主人様に好意を持ったり、邪な感情を持っていると奴隷紋が反応して、光ったり電撃が体に走って大変激痛を伴うんだけど・・、ルウイさん、今まで強靭な精神力で抑えていたらしい・・。
騎士団長様の本気を、そんな事に使っていいのか?
言葉にしてしまったら、もう抑えが効かないのか・・大変、現在辛い事になってるようですが・・。
ルウイさんの首の奴隷紋がピカピカ光ってて、私は大変恥ずかしいです。
「・・・あと2ヶ月です」
「・・・長くて、死にそうです」
ちょっとなんというか面白くなってきて、立ち上がってルウイさんの頭を、両手でわしゃわしゃと撫でた。
「・・・あっという間ですよ、とりあえず今日は休みましょう」
「・・・一緒に寝たいです」
「うーん、この状態で寝たらルウイさん、多分電撃を食らうと思いますよ?」
「・・・・・辛い!!!」
思い当たる節があるのか、両手でまた顔を覆うルウイさん・・。
・・・ダメだ、これ笑っていい?
涙をのんで部屋へ戻るルウイさんに、必死に笑わないように口を引き結んだ私は偉いと思う。布団に入ったら、静かに笑って・・、そうしてようやく安心して眠った。
翌朝。
目を覚ますと、目の前にルウイさんがいた。
ベッドに腰掛けて、物凄くいい笑顔で私を上から見下ろしていた。
「・・・・あれ・・??ルウイさん・・??」
「・・すみません、一緒に寝られないので、せめて寝顔だけでも・・と」
騎士団長様の愛が朝から凄い件について・・。
「・・乙女の部屋に、勝手に侵入してはいけませんけど」
「・・恋人の寝顔を見たいという小さな願いを聞き届けて欲しいのですが・・」
「恋・・・・」
恋人!・・朝からそんな言葉を聞いて、顔を赤くするとルウイさんは嬉しそうに微笑んで・・、首の奴隷紋がピカピカ光っている。あああああああ、朝からお腹が一杯なんだが・・。




