騎士、歓喜。
突然のルウイさんの言葉に、頭が混乱している。
いや、普通がよく分からないけど、これは混乱するよね???
だって・・・・、好きになって欲しいって・・。
私は、ルウイさんの腕の中でちょっと考えた。
ルウイさんがいると安心する、
ルウイさんが笑ってくれると、嬉しい、
ルウイさんがいなくなると思うと、寂しい・・。
でも、契約中だから。
それを知られたら、ルウイさんは優しいから、きっと気に病むと思って・・、全部、蓋をしていた。頑張って蓋をしていたのに・・。
ルウイさん、自ら開けてきたな・・?
「・・・トーリ?」
ルウイさんが、心配そうに私を見る。
あ、いかん・・。黙りこくってましたね。ちょっと不安そうなルウイさんを見つめる。
「・・・あの、すみません・・、いきなりの事で頭が混乱しちゃって、でも、あの、ルウイさん・・すでに住んでると思います・・」
「・・・え?」
「・・ルウイさん、私の中に・・、その、住んでます・・」
しかも、結構前からガッツリと居住してると思う。
何なら家具まで置いて、寝転がってる気がする。時には大型犬になって、私はかなり参ってると思う・・。
ルウイさんは、信じられないような・・、でもすぐに嬉しそうな顔になる。
「・・・トーリ、言葉にして下さい」
「言葉にしました・・」
「そうでなく・・、その・・、私を・・」
嬉しくて、嬉しくて仕方ない・・といった顔で、私の言葉をねだる騎士団長様・・。大型犬が、尻尾が千切れそうなくらい振っている姿が見える・・。
「・・・・・好きです・・」
う、うわ〜〜〜〜〜!!!!言っちゃったよ!!!
真っ赤になって、俯くと・・ルウイさんは、ちょっと体を私から離す。あ、あれ・・?
ルウイさんは、嬉しそうに私を見つめて・・私の指を少し握る。
「私も、好きです・・」
と、ルウイさんの奴隷紋が首の辺りで、パチパチと光る。
あ、そっか・・!好意を持って触ると反応しちゃうんだ!!奴隷だった事を不意に思い出した。
ルウイさんは、嬉しいのに触れられなくて苦しそうだ。
「・・・ルウイさん、大丈夫?」
「・・・・好きなのに、触れられなくて・・、死にそうです」
死ぬな。
想いを伝えたら死ぬなんて、どんな罰ゲームだ。
えーと・・、この場合契約してる私が触る分には、大丈夫だったはず・・。
・・って、めちゃくちゃ恥ずかしいな、おい。
そっとルウイさんの頭を見ると、ルウイさんはパッと顔を輝かせて、頭を下げる。・・・訓練されてる騎士団長様・・。
頭をそっと撫でて、前髪をかき分ける。
理性は、もうとっくに仕事はしてない。さっき私の肩を押したくらいだし・・。色々と頭の中で言い訳して、
額にそっとキスした。
ルウイさんは嬉しそうで・・、でも目がまだ私を捕えて離さない。
「・・・もっと欲しいです」
「・・・・あの、初心者に無茶言い過ぎです・・」
赤い顔をしつつ、今日くらいは頑張ってみるか・・と、ルウイさんを見つめる。
「ちょっと、目を瞑って頂けると・・」
そういうと、ルウイさんは嬉しそうに目を瞑る。
よし、目を開けてないな?
ちょっと顔の前で、手を振ってみる。確認はいついかなる時も大事だ。
頬にそっとキスして・・、まだ目を瞑っているルウイさんをちゃんと確認してから、掠めるように唇にキスして・・勢いよく離れた。
目をぱちっと開けたルウイさんは、顔が真っ赤になってる。
同じです・・、私はもっと真っ赤です。
「トーリ、もう一度・・」
「無理です!!!もう無理です!!!心臓破れそうだから、無理です!!」
ブンブンと頭を横に思いっきり振って、拒否した。
今の行為は、私の前世分も引っくるめた勇気を使ったので、大変難しいです。
「・・契約をしているのが、これほど辛いとは・・!!!」
ルウイさんは、両手で顔を覆って嘆いていたが・・、
私は・・、契約していてこれほど良かった!と、思ったことはなかった。
延長・・案外いいかもしれない・・と、ちょっと頭をかすめた事は黙っておく事にした・・。




