表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世もちは、今日も秘密を隠す。  作者: 月嶋のん
前世もちは秘密を隠す

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/583

騎士、釣りをする。


夕方近くまで翻訳の仕事をして・・、原稿用紙をまとめてデスクの横に置く。


「う〜〜〜、目がチカチカする〜〜!」


両腕を椅子に座りつつ、グーッと上に伸ばす。

肩がちょっとバキバキいう・・。


外を見ると、すっかり夕焼け空だ。

ルウイさんはどうしたかな・・?仕事場を出て、キッチンへ行くと誰もいない・・。まだ川かな?


洗濯物をさっと部屋へ取り込んでから、菜園を通って川まで歩いていくと、大きな岩の上に座ってルウイさんが釣りをしていた。


夕陽に照らされて、金髪が輝いていて・・なかなか綺麗だなぁ。

静かに釣り糸が垂れているのを、じっと見ている。


「・・釣れましたか?」


ちょっと小声で話すと、ルウイさんは小さく笑って釣り糸を引き上げると、大きな岩の上から軽やかに飛んで、私の前に下りてきた。おお〜〜・・すごい!


と、岩陰にバケツを置いておいたらしい・・。

持ってきてくれると、中に魚が5匹いる!!しかも大きい!!!



「え、すごい!!こんなに獲れたんですか!?」

「はい、結構ここは魚がいますね」


少し照れくさそうに話すルウイさんに感動する!嬉しい〜〜、今日は魚も出そう。私がバケツの中の魚に喜んでいるのを見て、照れてるんだけどニコニコしているルウイさんは、なんというか大型犬そのものだ・・。なんか尻尾があったら、絶対ブンブン振ってるな・・。



「とりあえず、そろそろ夕飯にしましょうか?」

「ああ、そうですね・・」


そういうと、さっと私の手を取ってルウイさんは流れるように手を繋いで、家へ戻るまでの坂道を登っていく。



ん・・・・・?


今、ナチュラルに手を繋いだな?


あれ・・?こんな風に手を気軽に繋いじゃうものなの?



私は、疑問符を顔中から発するように、ルウイさんを見ると、ルウイさんはニコっと笑うだけであった。



・・・う、うん?

まぁ、いっか?手を繋ぐだけだし・・・、騎士さんだから坂道を登るおばあちゃんに手を貸す・・みたいな感じかな?そう思う事にした。

まだ、私は外見は18歳だけど。


家のデッキに着くと、そっと手を離してくれた。

・・うん、介護みたいなもんだな。これは。



ルウイさんから魚の入ったバケツを受け取って、外の流しでささっと捌く。

鱗とか家の台所で削ると、掃除大変なんだもん。


釣り具を小屋へ片付けてきたルウイさんが、魚をさばく私を見て驚いた。


「魚が捌けるんですね・・」

「あ、はい、たまに釣りもしますし・・。食費の節約のためにも必要なスキルです。鳥も捌けるんですけど・・、兎とか鹿は無理ですね・・」


流石に四つ足の生き物は無理だけど、鶏ならいける。

・・転生して、こんな風に生き物を捌くなんて思わなかったけど・・。


ルウイさんは、それを聞いて嬉しそうに笑って・・


「では、獣の肉が取れたら私が捌きましょう」

「あ、それは有り難いです・・」


そっか、お仕事欲しいのか。

でも、確かにお肉も取ってきてもらえると嬉しいなぁ〜。ルウイさん、いっぱい食べそうだし。


綺麗に魚を捌いて、籠の中に布巾を敷いて上にのせる。

おし、5匹完了!

今日はソテーにしよう〜。


「ルウイさんのおかげで、今日の食卓盛り沢山です!」

「そう言って頂けると・・ありがとうございます・・」


ちょっと照れ臭そうに笑って、籠を持っている私に流れるように裏口の扉を開けて、中へ入れてくれた。


すごい・・、

流れるようにエスコートしてるよ。

この人・・モテるんだろうなぁ〜、いや、モテてたろうな・・。


そう思って、ルウイさんを見上げると、小さく笑いつつ首を傾げて私を見る。


あざと可愛い・・・。



「・・・・ルウイさん、慣れてますね・・」

「・・慣れ・・???」


「いえ、こっちの話です。そこのソファで本でも読んで休んでて下さい」


ルウイさんは、不思議そうな顔をしつつソファに座って、ローテーブルに重ねて置いてあった本を一つ取ると読みだした。私はそれを横目に見つつ、ご飯を作り始めた。


なんか・・大型犬が横でステイしてる気分だな・・と、思いつつ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ