騎士、反省する?
あれから腕の中へ戻されて、結局10時頃に起きた・・。
すっかりお日様は上がっていて・・、部屋から気持ちの良い日差しを浴びつつ、金髪を煌めかせながらルウイさんが王子様スマイルで笑いかけて・・、
「おはようございます」
甘やかに挨拶してくれるけど・・、なぜ私は貴方の腕の中にいるんでしょう?
いや、もちろんトキメキますよ?女子ですもん。
でもね、なんで私はルウイさんの部屋にいて、ベッドで寝てるの?
もそっと起きて、ルウイさんを見る。
「・・・ルウイさん、なんで私はここにいるんでしょうか?」
ちょっと目が据わっていたと思う。
ルウイさんも起き上がって、正座した。あるんだ・・この世界にも正座の文化。あ、違う私がしてるからか・・。
シュンとしたルウイさんは、私をちょっと上目遣いで見る。
・・何その顔、可愛いんだけど。
「その・・、トーリが眠る直前・・寒いと仰ってて、掛け布団は予備はありませんし・・、それならば私のベッドで毛皮と私の体温で温めればいいかな・・と」
「だからって・・」
一応若い男女なのだよ?
精神年齢は50近いけども!!女子なのだよ!
普通の女子だったら、うっかり萌え死んでいるんだからね!!
私は腕を組んでルウイさんを睨むと、ルウイさんはみるみる萎れていく・・。おお、大きいはずの体が小さくなっていく。
「申し訳ありません・・、風邪が治って欲しい一心のあまり・・出過ぎた真似をしてしまいました・・」
ルウイさんは、思いっきり叱られた大型犬のように項垂れている。
・・・すごい、耳も尻尾もぺったんこのようだ。
なんか小さい私が、大きい体で・・しかも騎士団長様を叱っているこの図式・・面白いな・・と、ふと思ってしまった。今世、面白すぎない?ハードかと思ったけど・・、こんな事起きるなんて・・。
笑っちゃいけない・・
笑ったら、注意した意味がない・・。
そう思ったのに、吹き出してしまった。
「も〜・・本当にダメ・・可笑しい・・、可笑しすぎる・・この状況!」
頑張って笑いを堪えたけど、笑ってしまう。
ルウイさんはちょっとポカンとして、その後ちょっと目元を赤らめている。
・・・笑いを堪えてるの?
もう可笑しくて仕方ないけど、頑張って笑いを抑えた。
ふぅ、よく頑張ったぞ私・・。そうして、どうしたらいいのか分からないであろう、こちらを見ているルウイさんを私も見つめた。
「・・風邪のお世話をしてくれた事に免じて許してあげますけど、今後は勝手にベッドに引き入れる行為は、もうダメですからね!」
ビシッとルウイさんを指差して、そういうとルウイさんは静かに頷いた。
「・・・では、今度は確認します」
「そうじゃなーーーい!!!」
・・病み上がりなのに叫んだよ。
いいか、騎士団長様!礼節を重んじるのが騎士団ではないの?風邪を引いている女子を、温めようとするのは確かに善意だが、それは誤解を大いに招くんだぞ!?今、奴隷だけど!手を出そうものなら、奴隷紋で一撃を受けるけど!!
「ルウイさんが心配してくれる気持ちは分かりますけど、付き合ってもない男女が普通は、一緒に寝ませんからね?」
「・・・・でも、心配で・・」
ルウイさんが、寝ている時に見せたあの心配でたまらない・・といった顔になる。
この人、どんだけ心配性なんだろう。ちょっと眉を下げて笑う。
同じように正座してるんだけど、大きいルウイさんの前に膝で立つと、ちょうど目線が合う。ルウイさんは、私がじっと見つめると、ちょっと驚いたように目を丸くする。
「・・もう、大丈夫ですから」
そういって、優しく髪を撫でるとやっとちょっとホッとした顔になった。
「今日は熱が下がったばかりなので、一緒に寝ましょうね」
「・・意外と粘るね」
・・この大型犬は、さては大概言うことを聞かないな?
ちょっと片方のほっぺをつまんでやると、ニコッと嬉しそうに笑った。そこ、笑うとこじゃないからね!




