水面下の作戦、勇気を出して
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300ptが見えてきてしまった……
「ノブ君、琉人君はどう? かえちゃんの事きらいだったりしなかった?」
「いや、むしろどうやったら話しかけれるかって悩んでたな」
「恋愛感情はあるっぽい?」
「本人は自覚してなかったみたいだけど、反応から見るに多分好きになりそうな気はするね」
「うんうん。それなら大丈夫そうだね! じゃあ琉人君とかえちゃんをくっつける作戦実行だー!」
本人同士がどうやって話すかと考えている時に水面下でくっつける作戦が進められていたのは、本人たちは知る由もない。
「かえちゃん! おっはよー!」
「今日も元気だね。おはよう美優」
「昨日は挨拶しかできなかったって聞いたけど今日は話せそう?」
「う、む、難しいかも……」
昨日は挨拶しかできなかった。でも、自分から挨拶したのだ。それだけでも十分な進歩だと私は思う……! 琉ちゃんは挨拶の後も会話を広げようとしてくれてたけど、挨拶だけで恥ずかしくなっちゃって素っ気なく接してしまった。
「やっぱりそうだよねぇ……どうする? みゆも一緒に話してあげよっか?」
「いや、難しいけど……一人で頑張ってみる」
「そっかそっか。みゆは応援してるよ! 頑張れ!」
「うん! ありがとう。今日は頑張ってみる」
そう言ったのはいいけど、本当に話せるのか不安になる私がいた。
昨日は会話が続かなくて折れてしまったけど、今日は無理やりにでも話題を続ける。そんな決心をしていた。
でも、その反面心の奥底では無視されたり素っ気なくされるぐらいなら話しかけないほうがいいんじゃないかと思う自分もいた。
でも、話さないと関係性は絶対に変わらない。今度は自分から挨拶をするんだ。
「お、おはよう。楓さん」
「あ、お、おはよう」
よし! 挨拶は返してくれた。問題はここからだ……昨日みたいにまた素っ気なくされるか、それとも話してくれるのか……
「今日はいい天気だね」
「うん。そうだね」
やっぱりダメか……? それならもう直球で友達に戻りたいって伝えるしかないか……
「あのですね。楓さんまた小さい頃みたいに話してくれませんか? 今更遅いかもしれないけど俺はまた仲良くしたいです」
俺たち二人の間に沈黙が訪れる。
これで拒絶されるならもうダメだ。諦めようと思ってた。その時だった。
楓が目を潤ませてこちらを見ている。そしてこう言った。
「私も……私も仲良くしたい……です。琉君とまた昔みたいに楽しく話したい。遊びたいよ」
彼女は涙を流しながらそう言った。
「あのさ、話したいことがあるから放課後時間作れませんか」
「うん。いいよじゃあ、久しぶりに一緒に帰ろっか」
言いたいことは色々あるが、今日の放課後はいい時間になりそう、そう強く思った。
ちょっと中途半端な終わり方ですが、繋げると長くなりそうなのでここで切りました!
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