挨拶で一歩前進?
またまたたくさんの評価とブクマ本当にありがとうございます!
100pt超えるどころか200pt間近になっていて正直目を疑いました…
また、日間現実恋愛で39位に入っていました。本当に皆様のおかげです。ありがとうございます!
「か、風見君、おはよう」
「ああ、おはよう」
おはようと返して違和感に気づく。
今誰からおはようと言われた……?おはようと声を掛けてきたのはなんと楓だった。正直かなり驚いた。どうやって話しかけようかと、考えていた時にまさか彼女から挨拶をしてくれるなんて思っていなかった。やっぱり教科書を貸したことがいい方向に働いているのかもしれない……! なんとか会話を続けるために、話題を広げようと試みる。
「楓さんが挨拶してくれるなんて珍しいね」
「まぁ、そうね」
……終わった。
会話を続けられない。え、こんなに会話するのって難しかったか……? 昔はあんなにたくさん話していたのに、こんなに素っ気なくされると、少し寂しい気持ちになる。
結局挨拶した後以降は会話することもできず、放課後を迎えた。
「琉。帰ろうぜ」
「ああ……」
「ん? どうした? 今日はなんかえらく落ち込んでるじゃん」
「いや、まぁ、うん……信雪ちょっと聞いてくれるか?」
「俺でよければなんでも聞くよ」
そう言って信雪に俺が最近悩んでることをすべて話した。
「夢月楓って琉の幼馴染だったのか、初めて聞いたよ。それにそこまで悩んでたとは」
「言ったことないからな。正直3年生で席が隣にならなかったらこんなに悩んでない……と思う」
隣にならなければ、多分こんなに考えることがなかった。もし、もっと早く話しかけていれば今の状態とは違う結果があったのかもしれない……
「あー! だから嫌われた人と仲良くする方法を聞いてきたのか」
「そういうことだ。正直、一人で考えても全然思いつかなった」
うーん……と信雪は唸り声をあげる。1分間ほどの短い沈黙が続き、彼は俺の顔を見てこう言った
「なんで今更、琉は今更仲良くしたいって思ったんだ?」
「なんでって……言われても……」
「幼馴染だから昔みたいに仲良くしたいってことか?」
「多分、そんな感じ」
「それは違う。建前だ。琉は夢月楓のことが好きなんじゃないか?」
俺が楓を好き……?
いやいやいや。ありえない。
幼馴染だから仲良くしたいってだけで、別に恋愛感情なんて持っていない……はずだ。
「じゃあ、もし彼女が他の男と付き合ってたらどう思う?」
「どう思うも何も……俺には関係ないよ」
楓が付き合ってたら? その言葉を聞いただけで、本当は誰とも付き合ってないとしても、考えるだけで胸の奥が痛くなる。
「なぁ、琉。もっと自分に素直になってもいいんだぞ? 顔を見れば分かる。さっきの例え話をしたとき、めちゃくちゃ動揺してたからな」
「そうかもしれない……けどまだ、俺にはわかんないよ」
「まぁ、難しいよな。そんなもんさ。焦らなくてもいいゆっくり決めていけばいいんだ。まだ3年生は始まったばかりだしさ」
今すぐ決める必要はない。でもいずれ答えは出さないといけない。そのためにはまず楓と少しでも仲良くならなければいけない。
「俺にできることなら、全力でサポートする。俺たちは親友だろ?」
「ああ、本当にありがとな。気持ちが少し楽になった。後は自分で整理してみる」
「じゃ、帰るか」
「おう!」
そう言って俺たちは教室を後にする。
自分が楓のことを本当に好きなのか。
その答えは一日考えたくらいじゃ、答えは出ない。
その一方で、今は少しでも楓と仲良くなりたい、昔のように話したい、という思いは強まる一方だった。
琉×信雪ペアもいいんですよねぇ…書いてて筆が進みますね!ちょっと口調がおかしかったりするので推敲をしたいなって思ってます!
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