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国友鉄砲鍛冶衆の娘  作者: 米村ひお
日吉神社の燈明祭
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三歳には勝てる

 そして男の子は、全員を見渡して言った。


「今年は、いつもより面白くしようと思う。線香花火が一番最初に落ちた奴が、幽霊を確認しに行くんだ」


 すると、子供達は口々に言った。


「シスターに見つかったらどうするんだ」

「罰はごめんだ」

「俺、次の罰は反省箱だから嫌だ」


 と、幽霊よりもシスターの罰を恐れおののいている。そんな中、幼い声が割って入った。


「はなび、落ちなかったらいいんだら?」


 その声の主はたくみだった。

 子供達の文句はぴたっと止まり、たくみへ首を向けた。


「ちがう?」


 線香花火をぐるぐる振り回す、にっこにこのたくみを見て、誰もが思った。


 三歳には勝てる、と。




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