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国友鉄砲鍛冶衆の娘  作者: 米村ひお
日吉神社の燈明祭
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良い子には禁句

 

 *


 公園で兄弟たちがサッカーに興じるのを、たくみはベンチに座って眺めている。その隣にはミュージアムから付いてきた一本たたらが座っている。


「どうだ? 俺に対して、なんか言ってみろ」


「たたちゃん」


「ってちげーよ、声に出したら元も子もないだろ、頭の中で俺に話しかけるんだ」


 たくみは一本たたらに首を向けず、サッカーの様子をぼうっと眺め。

 その頭の中では、一本たたらに話しかけていた。


 “……ちゃん、”


「おー、その調子」


 “た……ちゃん、たた…………ちゃ……”


「うまいうまい、俺の事を思って、俺だけに話す気持ちでいけ」


「うん、」


 “……たたちゃん、……たたちゃん、たたちゃん、お○りの、”


「おおおおおおっっと! 良い子には禁句だぜ」


 “つたわった!”


「おぅ、ばっちりだな。俺に話しかけたいときだけ、俺に伝わる。たくみがどこにいても、俺だけに聞こえるんだ」


 “べんり”


「これで、人間どもに気味悪がられずに済むな」


 “ほんと。ありがとうたたちゃん”


「いいってことよ。で、鍛冶について教えて欲しいんだったっけな?」




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