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国友鉄砲鍛冶衆の娘  作者: 米村ひお
日吉神社の燈明祭
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全国のちびっ子に悪影響

 

「たたちゃん、それ、おし――」


「おいおいおいおい、それ以上言うな。全国のちびっ子に悪影響だろ」


「ばっちぃもの、耳に入れない」


「ばっちいとは何だよ、おれ様のケツ……おっといけねぇ、今のは忘れろ。有難い毛、だぞ」


「有難くないし、入れたら何が起こるか、イミフー」


「意味不明をイミフーって略すのか、今の子供は……」


 呆れたように一本たたらは言った。

 そして、お尻……あ、いや、有難い毛をずいと見せ付けて。


「この有難い毛は俺の分身になるんだ、耳に入れりゃ勝手に頭へ入る。こいつを頭に入れときゃ、言葉を使わなくても、思うだけで俺と話が出来るようになるって寸法だ。便利だろぅ?」


「たたちゃんが頭に入るの……!」


 余計怖い、とたくみは思うけれど。このまま何もしなければ、一本たたらとお話したい欲求は解消されないだろう……



 ―でも……



 次第に、色んな感情がせめぎ合いはじめる。



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