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国友鉄砲鍛冶衆の娘  作者: 米村ひお
日吉神社の燈明祭
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むささび


「ムササビだよ。油のにおいに寄ってくるらしい」


「油っこいにおいが好きなもふもふ……はじめて見た」


「もふもふしてるけど、あいつら空飛ぶんだぞ」


「えっ、」


「すごいよな」


「たくみも飛びたい」


「……たくみなら飛べそうな気がするな」


「だら?」


「自信すごいな」


「まーね」


 圭に呆れられても、たくみはにこにこ笑っていた。




 大きな鳥居にも大きな行燈が掲げられ、たくみは目を見張る。するとその向こうにある石橋の手前にも大きな行燈が掲げられているのが見えた。


「圭ちゃん、おっきな行燈、あれでみっつ」


「もうひとつ、社殿のほうにもあるんだ、全部で四つなんだぞ」


「圭ちゃん物知りぃ」


「生まれも育ちも国友だからな」


 へへんと得意げに笑う圭と瞳を交わし、人の波に紛れて歩いていると。


「……」


 石橋の上、人波の中に見つけてしまった。真っ黒でぶよぶよで麦藁帽子を被る、バスで会った、あの塊に。



 ―ぶよぶよさんだ





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