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26話 野暮用

 

「それで、あんな化物じみたドラゴンをどうやって倒したんだ?」


 フェルミからしてみれば素直な疑問だったのだろう。


「あー、時間ないから後で良い?」


「認めませんわ! キッチリ説明しないというのなら、貴方を規定違反で捕縛します!」


「Oh……」


 予想外だったのは、カティースが信じられないほどその話題に食いつき、内容を聞くまでは納得しないと頑なに意固地になった事か。

 早々に移動したい男は諦め、あらましを手早く伝えると次から次に質問攻めに合い、結局1から10まで説明し終えるまで解放してもらえることはなかった。


 より詳しく聞きだそうとするカティースに、最終的にフェルミが仲裁に入ることでなんとか落ち着かせた一向は、男が展開した転移魔法で平野に設置された司令部近くに戻る。

 するとここでも「今のは一体どうやったんですの?!」と、カティースに騒がれるはめになったのは言うまでも無い。


「それじゃぁ、私と団長は現状などの確認のため一時司令部に戻る。出来ればお前にも来て欲しいのだが、どうだろう?」


「いや、俺は行くとこあるから。またあとで合流するよ」


 男は足早にその場を後にすると、少し離れてから再び転移魔法を展開して目的地へと移動。

 そこには腕を組んで仁王立ちしている、鬼の形相をしたパプリの姿があった。


「レ~ンく~ん? いきなりあたいをほっぽりだして、どこにいってたのかなぁー?」


 口調こそいつも通りに聞こえるものの、その顔は一切笑っておらず、レンは必死に身振り手振りを交えて誤解だと訴える。


「ふぇ、フェルミがさ?! ピンチだったんだよ! それで説明してる時間もなくてさ?! ね?!」


「へー、なるほどねぇ? だからあたいをこんな場所に一人っきりで放置していったのも仕方がなかったって言いたい訳だね??」


「いや、その……そういう訳じゃなくて……。ごめんなさい!!」


 レンが思い切り頭を下げて謝ると、パプリが突然吹き出す。

 恐る恐る顔をあげると、涙ぐむほどに腹を抱えて笑う姿があった。


「え……?」


「いやいや、すまないね。 レンがあまりにも反応が良いから、ついからかいたくなっちまってね。あー面白かった」


「この女ァ……」


 握った拳をプルプルと震わせ怒るレンに、まぁまぁとなだめたあと、真剣な顔つきになったパプリがフェルミは無事だったのか尋ね、こちらにも事のあらましを説明。

 ドラゴンという単語ワードに驚きこそしたものの、無事討伐済みである事を伝えると大したもんだと頭を撫で、レンは気恥ずかしそうにそっぽを向く。


 しばらく談笑したあと頃合を見計らってフェルミの下へ行くとそこにはカティースの姿もあり、促されるままに用意されたテントの中へ4人で移動。

 遮音魔法をかけてあるからこの中なら安全だと言うフェルミに、念のためと断りを入れてからレンも魔法を重ねがけした。


「それで? そろそろこの二人について説明してほしいのだけれど」


「えーと、それはですね……」


「フェルミが大丈夫だと思うなら、別にかまわないよ。どうせ色々と見られてるし」


「そこは大丈夫だ。性格に問題はあるが、悪い人じゃない」


「な?!」


「しまった、つい口が……!」


 驚くカティースを横目に、話題をかえるべくうそ臭い咳払いをして話を進めるフェルミ。


「えー、コホン。この二人は私の友人で、現在はテニジュート奴隷商にいるレンとパプリです」


 もう隠す意味は無いとレンは仮面を、パプリはマスクを取って素顔を晒すと、カティースはレンを見て驚いた表情を浮かべた。

 声音や言動などから幼そうなイメージは抱いていたものの、ドラゴンを撃退したのが本当に子供だとは思っていなかったためだろう。


「本当にまだ子供なのね……。それにこれほどの力を持ちながら、なぜ奴隷でいるの? 脱走は重罪だから別にしても、買い手なんて数多でしょうに」


「あー、まぁその、なんと言いますか……。レンは力を見せたがらないので、知っているのは極少人数なんですよ。私も最初に手合わせをしたときは驚きました」


「へぇ……」


 レンに興味津々といった様子で上から下まで何度も視線を往復させられ、当の本人はなんだか気恥ずかしくなってしまいそっぽを向いてしまう。

 その反応にパプリとフェルミがくすりと笑い、つられてカティースも微笑むと場は和やかなムードに包まれた。


「そういえばレン、ずいぶんと助けに来てくれるのが遅かったじゃないか。おかげで何度も死に掛けたんだぞ?」


「あー、ちょっと野暮用を済ませていたら、な。ごめんな」


「野暮用? まさかパプリとデートしていたわけじゃないだろうな?」


「フェルミ何言い出すんだい?! 違うに決まってるだろ!! レンは別の場所から押し寄せてきてたモンスターを一人で相手してただけだよ!!」


「「……どういうこと(だ)??」」


 フェルミとカティースは、パプリの信じがたい発言に声を揃えて頭の上にハテナマークを浮かべ、首を傾げた―――。

あわわわ。

ここ数日更新予定時間前に寝てしまうことが続き、今日も寝てて過ぎてしまいました……orz

今更ですが、1話前にプロローグを追加します。

良ければ読んで頂けると嬉しいです。

宜しくお願いします!

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